まず「心」が充実していなければ、何も生まれない。
「精神論」という言葉は恐らく大体の人が悪いイメージで使う言葉だと思うが、メッシ、ジダン、ロナウド、シューマッハ、イチロー等の一流スポーツ選手はまず口を揃えて「精神力が最も大切だ」と言う。残念ながら日本で精神という言葉に悪いイメージがついてしまったのは、いわゆる「暴力教師」が誤った使い方をするのが原因だろう。残念なことだ。
とはいえ、サッカーでは、やはり「センス」「得点感覚」「動きの質」といったものが重視されてくるだろう。やはり日本でも世界中でも「天才」と呼ばれる選手は「センスの塊」のようなタイプである。ストイコビッチ、バッジョ、中村俊輔といった名選手がそうである。スポーツの三要素、心・技・体の内、サッカー界でも、まず心(精神・戦術理解)と技(テクニック)が重視されるようだ。
アーセン・ベンゲルは一般のサッカー指導者とは少し異なる「才能」を発掘してくるようだ。彼のよく言う持論を要約すると、
「技術や運動能力の容量が大きい選手に、後からサッカーセンスや動きの質を身につけさせることは可能だ」
「ゴール感覚は後から身につけさせることができる。アンリとファン・ペルシーは初めストライカーではなかった」