■ 初戦はスペインロンドン五輪の開幕まで、あと100日を切ったが、男女のサッカーのグループリーグの組み合わせ抽選会が行われた。この結果、関塚監督率いる男子チームは、スペイン、モロッコ、ホンジュラスと同じグループで、佐々木監督率いる女子チームは、カナダ、スウェーデン、南アフリカと同じグループとなった。
2000年のシドニー五輪以来の決勝トーナメント進出を目指す男子は、初戦で優勝候補のスペインと対戦することになった。スペインというと、バルセロナのMFチアゴ・アルカンタラや、マンチェスターUのGKデ・ヘアらを擁しており、優勝候補の一角と目されている。非常に厳しい相手と初戦で戦うことになったが、シード国である英国・メキシコ・ブラジル・スペインのどこかとは同じグループになるので、強豪と同居するのは仕方がない。
おそらく、このグループは、スペインが首位で通過すると思われるが、「1強」と言われるチームと、グループリーグの初戦で対戦することは、悪いことではない。スペインは、2010年の南アフリカW杯でも、GLの初戦を落としており、どちらかというと、スロースターターのチームである。日本としては、「できれば引き分け」、「最低でも1点差負け」でしのいで、残り2試合で、勝ち点を稼ぎたいところである。
モロッコとホンジュラスに関しては、詳しい情報を持っている人はほとんどいないと思われるので、どのくらいの強さを持つチームなのか、全く分からないが、日本と比べて、大きな実力差は無いと思われる。したがって、この2試合で「1勝1分け以上」の成績も期待できる。トータルで見ると、楽なグループではないが、厳しいグループというわけでもない。「適度なグループ」に入ったといえるだろう。
■ 英国はどういうチームになるのか?他のグループでは、開催国の英国がどういうチームを作ってくるのか、大注目である。イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4ヵ国から、英国代表を選抜することになるが、果たして、チームとしてまとまることができるのか。歴史的なことなので、内紛が勃発して、チームがバラバラになる可能性もある。
また、ブラジルもタレントが豊富である。FWネイマール、MFガンソ、FWアレシャンドレ・パトといったスーパータレントが何人もいて、アタッカーの顔ぶれに関しては、参加国中ナンバー1といえる。ただ、南アフリカW杯以後、コパ・アメリカを含めて、ブラジル代表は低迷していて、結果が出せていない。2014年は自国開催のため、W杯予選は無いため、五輪に力を入れることもできるが、果たしてどうなるか。
一方、韓国は、メキシコ・ガボン・スイスと同グループとなった。4つのシード国の中では、もっとも戦いやすいと思われるメキシコと同じグループになったのは幸運といえるが、スイスは、近年、若くて優秀な選手が続々と出てきており、メダル候補の1つである。韓国は、MFキム・ボギョン、MFク・ジャチョル、MFキ・ソンヨン、MFチョ・ヨンチョルなどなど、この世代は非常にタレントが豊富で、ここ何年かで、もっとも才能に恵まれた世代といえるが、難しいグループに入ったといえる。
■ 女子はカナダと初戦で対戦対する女子は、カナダ・スウェーデン・南アフリカと同じグループとなった。なでしこジャパンは、シードされているので、メダル候補と同グループに入る可能性は低かったが、力のある英国・ブラジル・アメリカ・フランスと同じグループにならなかったのは幸いで、グループリーグ突破の可能性は、かなり高くなったといえる。
最大の強敵は、やはりスウェーデンである。ドイツW杯では、準決勝で対戦しているが、楽な試合にはならなかった。フィジカルの強いチームを相手にしたときは、セットプレーでやられる可能性は高くなるので、「高さ」は要注意である。
ただ、W杯当時と比べて、なでしこジャパンの選手は、相当に経験を積んでいるので、日本が優勢の展開となることは確実である。南アフリカについては、かなり力が落ちるチームだと思われるので、カナダとスウェーデンに連勝できると、南アフリカ戦でメンバーを落とすことができる。そのあとの戦いを有利に進めるためにも、2試合で突破を決めたいところである。
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