■ グループAグループAの中国とウズベキスタンの対戦。中国は初戦のクウェート戦は2対0で勝利したが、2戦目でカタールに0対2で敗戦して、ここまで1勝1敗。一方のウズベキスタンはカタールに2対0、クウェートに2対1で勝利し、2連勝でグループ首位に立っている。ウズベキスタンは引き分け以上でグループ首位が決定する。
試合は前半15分に中国がショートコーナーからMFユ・ハイのヘディングシュートで先制。しかし、ウズベキスタンは前半30分にMFジェパロフのパスからDFアフメドフが決めて同点に追いつく。前半は1対1で終了。後半開始早々、ウズベキスタンはFWゲインリッヒがミドルシュートを決めて2対1と逆転に成功する。1点ビハインドとなった中国は後半11分にMFハオ・ジュミンの直接フリーキックで2対2の同点に追いつくが、勝ち越しはならず。
結局、試合は2対2のドロー。ウズベキスタンが2勝1分けでグループ首位通過。準々決勝でヨルダンと対戦することになった。また、クウェートを3対0で下したカタールがグループリーグを2位で突破。グループBで首位の日本と対戦することになった。一方で中国は勝ち点「4」にとどまって3位。グループリーグ突破はならなかった。
■ ウズベキスタンが首位通過混戦と言われていたグループAを首位通過したのはウズベキスタン。グループAは日本やサウジアラビアのいるグループBと準々決勝で対戦するが、この時点でサウジアラビアの脱落が決まっており、首位通過すれば日本との対戦は避けられる可能性が高かった状況。ウズベキスタンはしっかりと首位通過というミッションを達成し、ヨルダンを迎え撃つことになった。
ウズベキスタンはゲームメーカーのMFジェパロフが中心のチーム。守備に甘さは目立つが、攻撃力は非常に高い。個人に頼るわけでなく、3人目を動きを織り交ぜて、チームとして崩してくる好チームである。同点ゴールも流れの中でセンターバックが上がってきてフィニッシュを決めたが、後方からどんどん人があふれ出てくるのが特徴である。
初戦に日本と引き分けたヨルダンは2勝1分けでグループリーグを突破し、今大会の台風の目となっているが、ポゼッション力ではウズベキスタンが上であり、ウズベキスタン優勢で試合が進むのは間違いないところ。ウズベキスタンとしては上位進出のチャンスである。
■ 中国は敗退試合は、両チームともにそれほど守備がしっかりしているわけではなかったこともあって、オープンな打ち合いとなった。2点差以上での勝利がほしかった中国もセットプレーを中心に何度もゴールに迫ったが、結局、セットプレーから挙げた2ゴールにとどまった。後半開始早々に決められたミドルシュートが痛恨で、グループリーグ突破はならなかった。
ちょうど1年前に行われた東アジア選手権を制した中国は、2014年のワールドカップ出場を目指して強化に取り組んでいて、シャルケでDF内田とチームメイトであるMFハオ・ジュミンらタレントが出てきている。シャルケでは控えにとどまっているMFハオ・ジュミンであるが、この代表チームでは中心であり、同点に追いつくフリーキックを決めるなど、素晴らしいキックの精度でウズベキスタンゴールを脅かした。
今回の中国代表の特徴といえるのがキックの精度の高さであり、もともと長身選手が多いので、セットプレーが有効になっていて、直接フリーキックを含めて、今大会の4ゴールはすべてセットプレーからのゴールとなった。決定機の数も、中国の方が多かったような印象であるが、しかし、肝心のところでシュートの精度を欠いて3点目を奪うことは出来なかった。
■ 眠れる獅子は目を覚まさずもう何年も「眠れる獅子」と呼ばれている中国であるが、サッカーに限っていうと、なかなかアジアの中でも強豪と呼べるレベルまで達してこない。
2002年のワールドカップに初出場し、2004年のアジアカップは準優勝。この時期は上昇ムードであり、2008年に行われる予定だった北京五輪を機に一気にサッカー強国にのし上がるかと思われたが、2006年大会、2010年大会と2大会連続でワールドカップ出場ならず。成績は安定せず、むしろ、ここ最近、台頭してきている中東勢に追い抜かれそうな勢いである。
外交等では、中国人というと「したたか」なイメージが強いが、なぜか、サッカーに限っていうと、(ラフプレーに走ることもあるが、)非常にスマートであり、ナイーブでバカ正直なところがある。中国のCリーグは待遇も悪くないようで、恵まれた環境でプレーできている選手が多いということも、ハングリーさに欠ける理由なのだろうか。体格に恵まれている選手は多いので、割り切って「フィジカルを前面に押し出したサッカー」を貫くのもありかと思うがそういう訳でもなく、中途半端な状況である。もちろん、世界大会の切符を争うライバルであり、日本にとってはこのまま眠ってもらっていた方が何かと都合はいいのだが・・・。
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アジアカップの展望・グループA (カタール、ウズベキスタン、中国、クウェート)
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中国は協会ぐるみの八百長が問題になって云々・・・
というニュースを昨年聞いたが、そういう事も影響してるのだろうか。
またいつぞやの東アジア選手権での
日本との試合を見ているので
スマートという印象もあまりない。
多分アレは日本に対する時だけなのだろうね。
しかし目を蹴られて潰されたとか睾丸を蹴られて失った
という話も聞くし、その辺はどうなのだろう。
睾丸の件は五輪の話だったように思うが・・・?
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