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【J2】 2020年に期待したい選手を3人だけ挙げてみた。 (町田ゼルビア編) | | |　

1人目： MF 佐野海舟 (町田ゼルビア)

→　2019年は高卒1年目ながらJ2で21試合に出場した。左右のSBで起用されるなど相馬監督の信頼を勝ち取ったがポポヴィッチ監督になった今シーズンは本職となるボランチで起用されている。甲府との開幕戦、浦和や鹿島との練習試合でもボランチで先発起用されているのでボランチの定位置を獲得したと言える。19歳ながら高いボール奪取力を持っており、J2の若手ボランチの中では屈指の有望株になる。

今シーズンの町田のスタメンは大幅に若返ることが予想される。22歳前後の選手がたくさん主力として起用されると思うが攻撃的なサッカーを志向するだろう新生・町田のカギを握るのは高卒2年目のMF佐野になると考えられる。Wボランチの相方となるMF高江も攻撃に特徴のある選手なのでMF佐野が下がり目の位置でバランスをとる機会は多くなると思うが最終ラインの負担を減らす働きが期待される。

「ボール奪取力」に関してはすでにJ2の中でも上位クラスなので課題は攻撃面になる。つなぎのパスは悪くないが効果的なパスをどんどん前線の選手に供給するタイプの選手ではない。無難なプレーを選択する機会はまだまだ多いが自ら奪ったボールを早いタイミングで効果的に前に出せるとチャンスは拡大する。パス能力がさらに高まるようだと「彼のボール奪取からカウンターを発動する機会」は自然と多くなるだろう。

ポポヴィッチ監督は若手をたくさん抜擢するタイプの監督なので我慢して若い選手を主力として起用すると思うがMF佐野にとっては大きなチャンスの1年になる。2000年12月30日生まれなのでギリギリで東京世代になる。あと2日だけ誕生日が遅かったらパリ世代になったのでこの点は残念に感じるが「守備力の高いボランチ」として、今後、東京五輪代表のボランチの競争に割って入ることは可能な能力を持っている。

2人目： MF 吉尾海夏 (町田ゼルビア)

→　横浜FMからの期限付き移籍となるMF吉尾も右SHで定位置を確保しつつある。同じく開幕戦の甲府戦(H)・浦和戦(A)・鹿島戦(A)でスタメン出場を果たした。まだ大きなインパクトを残せていないが左足のキックの精度が高い有望なレフティである。今シーズンの町田は10番のFW平戸が2トップの一角で起用されて攻撃の中心を担うことになるが「右SHのMF吉尾がどこまでの数字を残せるのか？」も興味深い。

「4-2-2-2」の右SHなので運動量も求められるがその点での心配はあまりない。守備面でのチームの要求には十分に応えることが出来るだろう。「攻撃の部分でどこまで違いを生み出せるのか？」に注目が集まるがJ2でプレーするのは自身初になる。2019年はJ1の仙台でプレーして13試合で2ゴール1アシストという成績だった。開幕前の時点で本人は「5ゴール5アシスト」を目標に挙げたが控えめな目標になる。

超・過密日程になるので選手を入れ替えながら戦うことになるとは思うが、やはり、「得点とアシストを合わせて15くらい」は期待される。FW平戸という右足のスペシャリストがいるのでキッカーとしての出番はあまり多くないかもしれないが左足のキッカーとしてもチームに貢献できる選手である。「MF吉尾の左足も脅威になる。」ということを対戦相手にアピールできたらFW平戸の右足はさらにチームの武器になる。

ここ2年ほどの間に町田は若手が一気に増えた。FW平戸、FW安藤瑞、MF吉尾、MF土居柊、MF岡田優、FW晴山岬など。守備的なポジションもMF佐野、DF小田、GK廣末などがいるのでタレントが揃ってきたが特に目立つのは攻撃的なポジションの選手になる。期限付き移籍の選手も含まれるが同じくらいの年代の選手がたくさんいるのでチーム内にいい競争相手がたくさんいる。面白いメンバー構成になってきた。

3人目： FW 安藤瑞季 (町田ゼルビア)

→　3月末にC大阪から町田に期限付き移籍となった。同じ時期にC大阪のチームメイトのGK永石の新型コロナの感染が判明したのでチームへの合流は遅くなったが自身が感染していることはなかった。今シーズンのC大阪U-23のキャプテンはFW山田寛だったが2月に入ってから仙台への期限付き移籍が決定。後任のキャプテンに指名されたのはFW安藤瑞だったがFW安藤瑞も途中で期限付き移籍することになった。

J2の町田で修業をすることになったが練習試合の浦和戦(A)と鹿島戦(A)ではいずれも2トップの一角でスタメン起用されており、浦和戦(A)ではCKからヘディングでゴールを決めている。FWステファンが怪我で離脱していることを考えるとFW安藤瑞が再開初戦の東京V戦(A)でスタメン出場する可能性は高い。FW平戸との2トップになると思われるが注目度の高いクラシコでのスタメンとなると大きなチャンスである。

ベテランのFW中島裕、186センチのFWバブンスキーもいるので競争は激しい。FWステファンも全治2か月の怪我なので長期離脱というわけではない。是が非でも結果を残したい試合になるがパサー役のFW平戸との相性はかなり良さそうである。FW平戸のパス能力はJ2屈指なのでいい動きをしたらいいところにボールは出てくる。「スルーパスから抜け出してシュートを放つシーン」は浦和戦ではいくつか見られた。

2019年は高卒2年目にしてJ3で11ゴールを記録するなどプチブレイクを果たしたが「J2でどれくらいやれるのか？」は興味深い。C大阪のフォワードの層は厚いのでC大阪のトップチームで出場機会を得るのはかなり難しかった。町田への期限付き移籍はいい選択だったと思うがJ2で結果を残せないとC大阪での居場所はなくなる。高校時代から注目を集めるストライカーだったがキャリアの分岐点になる移籍と言える。

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