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【J1】 2020年シーズンの再・戦力分析 (名古屋グランパス編) | | |　

名古屋グランパス

→　フィッカデンティ監督になって2年目の名古屋はここまでの公式戦は2試合で1勝1分けとなる。ルヴァン杯の初戦はホームで鹿島と対戦したが前半43分にMFマテウスのFKがそのまま決まって1対0で勝利した。J1の開幕戦はアウェイで仙台と対戦したが先制された後の前半34分にMF阿部浩が同点ゴールをゲットした。その後、Jリーグは中断期間に入っているが結果が出ている中、中断期間に突入することになった。

愛知県内はコロナ関連でおかしな人が何人か登場して話題になっているが県内の感染者数自体は多くない。むしろ、少ない。日本屈指の大都市である名古屋市を抱えながら新型コロナの感染者があまり増えなかったのは良かった。J1の再開日は7月4日(土)で確定したが5月20日(水)から全体練習が再開されており、十分すぎるほどの準備期間がある。約1か月半の準備期間があるのでこの期間を有意義に使いたい。

怪我人が多かったので「彼らが欠場せざるえない試合数が減ったこと」はポジティブに考えられる。FWジョー、DF太田宏、MF長谷川アーリアジャスールの3人が怪我をしており、DF太田宏は全治3か月、MF長谷川アーリアジャスールは全治6か月と診断されている。順調に回復していたら復帰時期はDF太田宏が5月中旬、MF長谷川アーリアジャスールが7月中旬なのでDF太田宏は再開初戦に十分に間に合うだろう。

気になるのはFWジョーの動向になる。「契約解除に向けて話し合いを進めている。」と報じられており、古巣のコリンチャンス or 中東のクラブへの移籍が有力視されている。「怪我を抱えている点」、「3億8,000万円とも言われる高額年俸であること」、「33歳という年齢」、「2019年の成績やパフォーマンス」を考えると円満退団が双方にとってベターな選択と言える。近日中に何かしらの進展があるだろう。

今シーズンはFW前田直を3トップの一角で起用している。FWマテウスとFW相馬勇が期限付き移籍先から戻ってきたので「FW前田直をFWマテウスとFW相馬勇の3人を併用する方法」を見つけないといけないがFW前田直のCF起用はまずまず機能している。FWジョーとは全く違ったタイプのCFになるが悪くはない。さらに3月末にFW金崎(鳥栖)を獲得しており、FW山崎凌を含めたCFのポジション争いは面白い。

仙台との開幕戦のスタメン11人は以下の通りになる。FWジョー、DF太田宏、MF長谷川アーリアジャスールが欠場したが新加入選手はMF稲垣とMF阿部浩の2人のみ。FWマテウスとFW相馬勇はレンタルバックとなる。高卒2年目でパリ世代となるDF成瀬が右SBで起用されたのが目につく。もともとは中盤でプレーする選手になるがトップチームでは左右のSBで試されており、フィッカデンティ監督の評価は上々である。

　GK　ランゲラック
　DF　成瀬　竣平
　DF　中谷　進之介
　DF　丸山　祐市
　DF　吉田　豊
　MF　稲垣　祥
　MF　米本　拓司
　MF　阿部　浩之
　FW　マテウス
　FW　前田　直輝
　FW　相馬　勇紀

怪我の3人以外でスタメンから外れたのはMFガブリエル・シャビエル、MFジョアン・シミッチ、FW山崎凌、DF宮原、DF千葉、MF青木亮、DF秋山陽など。選手層は厚い。FWジョーは退団して、DF太田宏とMF長谷川アーリアジャスールが戦列に復帰すると仮定して完全ターンオーバーを採用したときのスタメン11人を予想すると以下のような顔ぶれになる。

　GK　武田　洋平
　DF　宮原　和也
　DF　藤井　陽也　
　DF　千葉　和彦
　DF　太田　宏介
　MF　長谷川アーリアジャスール　　
　MF　ジョアン　シミッチ
　MF　ガブリエル　シャビエル
　FW　青木　亮太
　FW　山崎　凌吾
　FW　金崎　夢生

仙台戦(A)のスタメン11人と比べても全く見劣りしない豪華メンバーである。怪我明けの選手や怪我がちな選手が目立つのは少し気になるが完全ターンオーバーを採用した場合でも戦力はほとんど落ちない。「選手層の厚み」は今シーズンの名古屋の武器になるだろう。レギュラーから外れているMFジョアン・シミッチやMFガブリエル・シャビエルといった実力者をどう使うのか？は今シーズンの注目点になる。

FW金崎を期限付き移籍で獲得しているがFWジョーの退団が正式に決まったら補強に動くことになるだろう。3億8,000万円とも言われる高額年俸のFWジョーが抜けたら財政的な余裕は生まれる。FW前田直、FW金崎、FW山崎凌の3人が現段階でのCF候補になるが「新たなCF」を獲得することも十分に考えられる。やはり、J1の上位を目指すためには15ゴール程度は計算のできる絶対的なストライカーが必要である。

2019年は8試合で1勝4敗3分けに終わったフィッカデンティ監督にとっては勝負の2年目になるが「チームがいい方向に進んでいない。」と感じられる場合は早めに見切ることも必要である。J2降格やJ3降格が無くなった今シーズンのJリーグは監督の途中退任・途中解任の数が一気に減ると思うが「間違った方向に進んでいる。」となった場合に放置するのは得策ではない。再開直後から一定以上の結果が求められる。

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