■ 3月9日(土)にJ3がいよいよ開幕J1とJ2の開幕から約2週間遅れでJ3が開幕を迎えた。3月9日(土)に行われた藤枝MYFC vs 福島で幕を開けたが今シーズンは18チームによる2回戦総当たり方式のリーグ戦になる。JFLからヴァンラーレ八戸がJ3に昇格してきたのでチーム数は「18」。過去最多となる。昨シーズンまでは17チーム制だったので、必ず、1チームはお休みのチームが出てきた。消化試合数はバラバラだった順位表も分かりやすくなるだろう。
熊本と讃岐がJ3に降格してきたがJ3の全体的なレベルは年々上がっている。2014年や2015年あたりと比べると上位と下位の差が小さくなっており、「このチームは確実に上位争いに参加する。」と言い切れるチームは1つも存在しない。その反対で「このチームは確実に下位争いに巻き込まれるだろう。」と言い切れるチームも1つも存在しない。大半のクラブは上位進出の可能性もあるし、下位に沈む可能性もある。
開幕節を終えた時点で「前評判よりも良さそうなチーム」を考えたときに真っ先に挙げたいの北九州になる。昨シーズンはまさかの最下位。クラブ史上最低のシーズンになったが百戦錬磨の小林監督を招聘できたことは数少ないポジティブなニュースだった。大きな権限が与えられているので小林監督を中心に立て直しを図るシーズンになるが開幕戦はホームでFC東京U-23に2対0で勝利。好スタートを切った。
FC東京U-23はFWユ・インスとMFアルトゥール・シルバとGK児玉をスタメンで起用してきた。他にもFW原大智やDF岡崎慎やMF品田やMFナッタウットなどがスタメンで起用されたのでかなりの豪華メンバーだったが期待の新戦力のFWディサロ・燦・シルヴァーノが前半10分に先制ゴールをゲットすると後半42分には同じく新戦力のMF國分が決めて追加点を奪った。小林監督は北九州での初戦を勝利で飾った。
■ 最下位からの巻き返しを図るJ2では京都が開幕戦から3人の大卒ルーキーをスタメンで起用してきたが北九州も3人の大学生を起用してきた。FWディサロ・燦・シルヴァーノ、MF新垣、DF新井博が開幕スタメンに名を連ねたが活き活きとプレーした。CBのDF寺岡とDF岡村、ボランチでプレーしたMF加藤弘がチーム全体に落ち着きをもたらしており、若手と中堅とベテランのバランスが取れている。経験のある選手が若手をサポートしている。
北九州に関しては中位前後に予想する人が多かったが開幕戦の戦いぶりを見る限りでは「いいシーズンになる可能性は高い。」と言える。大学サッカー界のスター選手だったFWディサロ・燦・シルヴァーノとMF新垣がJ3の舞台でどこまでやれるのか?は興味深いが能力が高い選手であることは間違いないところである。途中出場したFW町野もアシストデビュー。ポジティブなニュースの多い開幕戦になった。
降格組の讃岐は初めてJ3を戦うことになるが前評判は非常に低い。経験豊富な北野監督が退いて監督初挑戦の上村監督が就任したことも不安要素に挙げられていたが開幕戦はホームで岩手に1対0で勝利した。1トップで起用されたFW福家がハーフウェイラインを少し過ぎたあたりから超・ロングシュートを決めてチームに勝ち点「3」をもたらした。熊本から加入した大卒2年目のMF池谷も攻守に目立った。
攻撃陣のタレントが不足しているのは明らか。得点力不足に悩まされる可能性は高いがそれでも昨シーズンと比べると全体の意識は前方向になっており、厚みのある攻撃を見せるシーンが多かった。大ベテランのDF竹内彬を中心とした守備陣はDF西野やDF麻田もいるので強力である。「1年でのJ2復帰は難しいだろう。」というのが大方の予想になるがサプライズを起こす可能性はある。確率はゼロではない。
■ 最下位候補のY.S.C.C.横浜が健闘鳥取はアウェイでY.S.C.C.横浜と対戦。乱戦になったが4対3で競り勝った。後半途中に鳥取のMF魚里に対して2枚目のイエローカード(=レッドカード)が提示されたが副審との話し合の末にレッドカードが取り消しになるという珍しい出来事も起こったが経験豊富なMF福村とMF大屋が躍動。FWヴィートル・ガブリエルは2ゴールと攻撃陣を引っ張った。FWユリが期待通りに働いてくれると上位進出の可能性が高まる。
ホームで鳥取に敗れたもののY.S.C.C.横浜の健闘ぶりは称賛に値する。オフに中核のMF後藤京とFW辻が退団。MF三沢やFW北脇も移籍を決断したので主力が大量に流出しているがイケメンとして知られているシュタルフ悠紀リヒャルト監督はいいチームを作ってきた。経験不足の選手が多いので安定感に欠けるシーズンになる可能性は高いが今シーズンも引き続いて侮りがたいチームになっている。
上位候補の沼津をホームで撃破したC大阪U-23も好スタートを切った。FW米澤、MF喜田陽、DF森下怜という昨シーズンの躍進を支えた選手が揃って移籍。DF舩木翔とDF瀬古はロティーナ監督に評価されてトップチームでの活動に参加しているのでチーム作りは難しかったと思われる。最終ラインの4人はいずれも新・高校2年生。最終ライン全員が21世紀生まれの選手で構成されるのはJリーグ史上初だと思われる。
Jリーグデビューを飾った選手がたくさんいる中、粘り強く戦って勝利できたことは称賛に値する。12ゴールを記録したFW米澤が抜けたので「誰が得点源になるのか?」が注目点になるが19才になったばかりのFW山田寛が2ゴールの活躍。新・エース候補に名乗りを挙げた。C大阪U-23も前評判はあまり高くないが能力の高い若手をたくさん抱えているので昨シーズンと同様でサプライズを起こすかもしれない。
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