■ 本命は1年半ぶりの復帰となる柿谷曜一朗か?2015年のJ2の得点王に輝いたのは32試合で20ゴールを挙げたFWジェイ(磐田)だったが、過去を振り返ってみると外国籍選手が得点王に輝くケースが多かった。J2は今年が18年目となるので過去にのべ17人の得点王が誕生しているが日本人選手は6人だけ。J2の初代得点王に輝いたのはFW神野(大分)だったがここから8年連続で外国籍選手が得点王に輝くなど日本人の得点王はなかなか出てなかった。
FWエメルソン(札幌)、FWマルコス(仙台)、FWマルクス(新潟)、FWジュニーニョ(川崎F)、FWフッキ(東京V)などJ1でも活躍した懐かしい名前がJ2で得点王に輝いているが近年は日本人の得点王が増えている。2008年はFW佐藤寿(広島)、2009年はMF香川(C大阪)、2010年はFWハーフナー・マイク(甲府)、2011年はFW豊田(鳥栖)、2014年はFW大黒(京都)なので日本人の得点王経験者も相当に豪華な顔ぶれである。
2016年のJ2の得点王の候補を挙げていくと真っ先に名前が出てくるのはやはり1年半ぶりのJリーグ復帰となるFW柿谷(C大阪)。2013年にはJ1で21ゴールを挙げるなど実績は十分。層の厚いバーゼルの攻撃陣の中では存在感を発揮できなかったが「スイスでの経験が無駄ではなかったこと」を証明しなければならない。J2になると試合数も増えるので「20ゴール以上」というのが2016年のノルマと言えるだろう。
■ 点の取れる選手が多いセレッソ大阪の攻撃陣ただし「ゴールを狙うことだけ」に集中できる環境ではない。クルピ監督の最終年だった2013年は1トップの位置に入ることが多くて自由にプレーすることができたのでゴール数も伸びたが今シーズンは周りには「点の取れる選手」が何人もいるので得点を奪うことよりも攻撃の中心となって多くのチャンスを生み出すことや周りの選手の能力を引き出すプレーも求められる。求められる役割は大きく変わりそうだ。
大型補強を行ったC大阪には点の取れる選手が多いので「チームメイトがライバル」になる可能性がある。もっとも期待されるのは187センチの大型フォワードのFWリカルド・サントス。2015年はCリーグの貴州人和でプレーして10ゴールを挙げている。高さ・強さ・速さを兼ね備えているパワフルなストライカーである。FW田代有やFW杉本健とレギュラーを争うことになるが「フォワードの軸」になる可能性が高い。
当然、金沢で13ゴールを挙げたMF清原、10ゴールを挙げたFW玉田、元日本代表のFW田代有、ハリルJAPANで日本代表候補に選ばれているFW杉本健なども出場機会が得られたら二桁ゴールを記録できる実力がある。さらには10番を背負うことになるFWブルーノ・メネゲウも突破力とスピードに秀でた選手なので無視できない存在である。出場時間が分散するのは確実であるが「点を取れる選手」が多いのは確か。