アメリカのイージス・アショア弾道ミサイル防衛システム購入で日本の安全性は低がる
Andrei AKULOV
2017年12月22日
Strategic Culture Foundation
12月19日、日本の現在の二段階ミサイル防衛パトリオット能力発展型砲台と、イージス駆逐艦とで構成されるへの追加として、日本の内閣は二基のイージス・アショア弾道ミサイル防衛(BMD)システム購入計画を承認した。政府の決定は“常時、持続的に防護できるよう我が国の弾道ミサイル防衛能力を抜本的に向上させる必要性”で説明されている。11月29日、北朝鮮が、日本の現在のミサイル防衛網を飛び越えられると主張する新たなより強力な弾道ミサイルを実験した。
2023年までに稼働予定の二基のイージス・アショア装置は、先進的ミサイル迎撃機、巡航ミサイル迎撃が可能な共同開発されたSM-3 Block IIAやSM-6を用いて、日本全土をカバーできる。イージス戦闘システム、ミサイルの上昇段階で追尾を開始し、イージス・アショア・サイト上空を飛行する前に、迎撃機を発射する。システムは、短距離、中距離弾道ミサイルを最終段階で迎撃できるバトリオット砲台と、イージスを装備した4隻の誘導ミサイル駆逐艦を補完する。日本は長距離攻撃用空対地ミサイルも購入するが、その一つは、攻撃が差し迫っていると見なされた際、北朝鮮の標的に対し、F-15戦闘機や、最終的にはF-35から発射可能なアメリカ製JASSM-ERだ。
北日本の秋田と南西日本の山口にある自衛隊基地がサイト候補だ。二基のイージス・アショア・ミサイル防衛システムの費用は20億ドルを超える可能性がある。最終段階高高度地域防衛システム(THAAD)という選択肢でなく、イージス・アショアが選ばれたのは、経費の安さと多用途性が理由だ。。日本はルーマニアとポーランドに続いて(2018年に配備予定)システムを配備する三番目の国になる。
日本は既に大量の防衛機器をアメリカから購入している。日本は既に次世代版のSM-3 Block IIA艦載弾道ミサイル・システム、F-35戦闘機、V-22オスプレー・ティルト・ローター機とAAV-7水陸両用車両の購入を決め、アメリカ軍需産業に安定収入を保証している。
日本は長年、防衛以上の能力がある軍隊の構築努力を続けてきた。憲法70周年の5月に、安倍晋三首相は、227,000人を擁する日本自衛隊の“立場を明確にする”ため改憲を計画していると初めて表明した。日本では、もし威嚇された場合。先制攻撃を行うより大きな能力の開発を要求する声が上がっている。
東京の国防専門家の中には、非核決議を再考し、アメリカの核兵器を日本に配備するよう招く時期かも知れないという人々もいる。昨年、安倍晋三政権は、日本国憲法には、日本の核兵器使用を明示的に禁じるものは皆無だと述べた。横畠裕介内閣法制局長官は、昨年、“憲法上あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているとは考えてない”と述べた。与党自由民主党の有力者、石破茂議員は平壌の核実験を受けて、日本は非核原則を議論する必要があると考えている。
アメリカのトランプ大統領はこの傾向を歓迎し、更なる共同軍事演習を呼びかけ、もっと多くの"高度な軍事備品" を日本と韓国に売ると約束している。昨年、ドナルド・トランプは大統領候補時代に日本の核兵器保有を容認する考えを示してニュースになった。最近日本の核備蓄はどうあるべきかの評価をしたアメリカ防衛専門家もいる。
北朝鮮問題が、日本がアメリカ核兵器を受け入れる可能性、あるいは自国製のものを手に入れる可能性さえ議論を始めるのに利用されたという事実が、極めて気にかかる。北朝鮮の脅威に対抗する通常兵器は多々あるが、核抑止力は大きな誘惑であるように見える。もし韓国と日本が核兵器開発計画を再開するようなことになれば、核拡散防止条約(NPT)からの脱退を意味しよう。他の国々も条約を葬る前例に倣い、1970年以来有効な。素早く核保有諸国に加わる技術的可能性を持った多くの国々があるので、瓶から精霊を出せば、野放しの核兵器開発競争が始まる。アメリカが責任を負うようにするアメリカの承認なしには日本は核保有国になれない。
憲法は国際紛争での武力の行使を放棄し、交戦権を認めていない。憲法第9条は、軍隊の保持を禁じている。歴代政権は、自衛隊に、もっぱら防衛目的だけを認めるものと解釈してきた。2015年に、発効した歴史的変化が 限定的な集団的自衛、つまり、攻撃を受けている同盟国支援を可能にするよう拡大された。あらゆる改憲には国会両院の三分の二による承認、そして更に国民投票が必要だ。安倍首相の所属政党と連立政権のパートナー政党を合わせれば、それだけの多数議席があり、改憲を進める時期を自由に選べるのだ。
周知の通り、イージス・アショア・ミサイル防衛システムは、地上配備型中距離地対地巡航ミサイルも発射可能なMk-41発射装置を使っている。中距離核戦力全廃条約(INF条約)はロシアとアメリカとの間の二国間協定だ。日本は、アメリカのものを領土に配備するのではなく、イージス・アショアを購入することに決めたのだ。だから法律上、システムは日本のもので、アメリカのものではないことになり、条約違反ではない。しかし、システムは米日共同計画の一環だ。条約の精神に反し、条約を骨抜きにするものだ。
日本はトマホーク長距離巡航ミサイル購入を検討している。海上あるいは陸上配備のトマホークで、北朝鮮のみならず、中国とロシアをも攻撃する能力を得ることになる。防衛用イージス・アショアは容易に攻撃用兵器に転換可能だ。ソフトウエアを変えるだけで良いのだ。ロシアと中国の懸念はもっともだ。北朝鮮の脅威を口実として利用して、もし日本が核保有すると決めれば、日本には核弾頭を装備するための稼働中の運搬手段があることになる。先に挙げた事実が、そのような可能性が排除できないことを証明している。
日本政府が決めたばかりの判断は露日関係を酷く複雑化させるだろう。システムが形式的に、アメリカのものでなく、日本のものだというのは重要ではない。それは脅威がなのだ。これは北方領土問題の解決策を見出す可能性にも、あらゆる種類の他の問題にも悪影響をもたらそう。これは両国が平和条約合意に至るのをずっと困難にしよう。予定されている配備は、あらゆる分野での協力の障害となる恒久的な懸念材料となろう。また、それで日本は報復攻撃の標的となり、日本の安全性は、今よりずっと低くなる。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/12/22/japan-purchase-us-aegis-ashore-bmd-system-may-make-less-safe.html
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苫米地氏の新刊『真説・国防論』に「最新情報を根拠に「ミサイル防衛システム」という虚構を解き明かす」という章がある。
北朝鮮を口実にした、中国、ロシアを狙うシステムの導入は、アメリカ軍需産業に安定収入を保証し、両国政治家の懐を潤すだけ。庶民には悪影響以外あるまい。
政治批判批判のあきれたご意見番芸人「嘘っぱち先生」を見たら、テレビを消そうと思う。
相撲問題呆導しかしない大本営広報部は見ず、下記トークを拝見予定。
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コメント
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「家畜人ヤポン(ヤプー)の素晴らしき世界」
びいとるさいとう様のメッセージ、確かに受け取りました。
70年も前、日本は日中戦争や太平洋戦争を宣戦布告をせず奇襲で始め、全く滑稽なことに惨めにも負けました。この敗戦により日本の未来を自国民でなく米国(米軍)に託すことを余儀なくされ、それ以降の日本は米国の植民地で米軍の保養地であり、日本国民は戦勝国民の実験動物となり家畜になりATMと成り果てました。それなのに日本国民は無知・無興味と生来の暗愚のためか、この『マトリックス』の世界で平和を謳歌しています。自分たちを滅ぼそうとする勢力の虚言、偽り、詐術に自分たちから騙されようとしているかのようです。このような者たちに勝利があるわけもなく、永遠に負け続けているのは当然の帰結です。
開戦を支持した当時の人々は現在のような未来を想像していたでしょうか。負けるということがどういうことなのか負けてしまうまで気づかなかった、否、負けるとは薄々感じていてもどうしようもない、あるいはなんとかなる、とでも思っていたのでしょうか。指導者達の愚行はその指導者を戴く国民の愚行でもあります。
敗戦によって齎されたあらゆる事を不当だと本当に感じるのなら、国民が立ち上がって指導者を引き摺り下ろり、彼らに責任を取らせなけれなりません。自分たちで勝利を勝ち取らなければなりません。再び負け戦を始めようとしている現政権をそのままにしておけば、その先にあるのは70年前以上に不利な選択肢しか手元に残されていない惨めに年衰えた私たちの姿です。
たとえそれが失敗して惨たらしい報復を受けて地獄に堕とされたとしても、自分たちの未来を自分たちで決めようとしたその行為は民族の歴史として密かに語り継がれ、いつの日か再び立ち上がる時の支えになると私は思います。大きく負け続けている今を生き、今に責任を持つべき私たちがその勝利を味わうことはないかもしれません。後に続く人たちのために立ち上がるのです。未来のために敢えて捨て石となる、そんな覚悟が必要なのでしょう。
以前に藤永茂氏のブログ「私の闇の奥」の記事にコメントをしました。『』内はその抜粋です。
『第二次大戦時に全体主義に陥っていた大日本帝国はその予兆が既に大正期から見え隠れしていたのではないかと思っています。今の私が知りたい事、それは戦時下の日本国内で「ローテ・カペレ」や「エミールおじさん」のような市民による抵抗活動が実在したのか、それともしなかったのかということです。ナチスドイツでは監視と密告が反ナチ市民の自由と生存を脅かしましたが、日本も事情が似ていたように思えます。もし、日本でも同様な反体制的な地下活動が存在したのであれば、私は過去に絶望することなく未来を歩んで行けそうな、そんな気がするのです。』
残念ながら、寡聞にも上記のような組織活動があったとは聞きません。
投稿: 海坊主 | 2017年12月29日 (金) 11時02分
税金の無駄遣いになるだけでしょう。
しかしこれはトランプが来日した時に約束した事なので、今更という感じですね。
既に、ロシアと中国はアメリカの兵器を無力化する電磁パルス兵器を保有してますから、それ程の脅威とは見ていないと思います。
しかし、何れにしても、紛争の火種になり得る事は避けたいし、避けるべきではあります。
この国の腐った政権は、表向きは安全保障と言いながら、実は軍事産業を潤わせ、米国の武器の在庫処理を担うのが目的なので、実際にその兵器が役に立たない物であったとしても、意に介さないのです。
全てはカネ、カネ、カネ、の八方美人で居る事で最長期政権という名誉で歴史に名を残したいだけなのです。
多くの日本国民、取り分けネトウヨ連中などは、こうした武器購入をイコール軍事力向上と勘違いして喜び、益々安倍マンセーにのめり込む訳で、それが又、安倍の長期政権を揺るぎないものとする図式になってもいる訳です。
多くの国民は、未だ騙されている事に気づかず、「防衛力強化は大事だ」とばかりに、表面的な軍事的脅威にばかり気を取られていますが、これらマスコミが煽る報道というのは、本当の脅威から国民の目を逸らすのが目的である事に気づくべきだと思います。
ここから先は、読者の方々へのメッセージとして書かせていただきますので、ご了承ください。
本当の脅威は内にあるという現実は、毎回の様にこの場をお借りして書いてきた通りです。
即ち、食料安全保障と、水道インフラをグローバル企業に差し出すという愚かな政策、そしてその背景にある自由貿易協定という名の新植民地契約の事です。
昨日、またまた農薬の安全基準が緩和されました。
この場合の緩和とは、悪化の意味なので間違えない様に願います。
ネオニコチノイド系の新殺虫剤スルホキサフロルが認可されてしまった様です。
これまでのネオニコ系農薬でも、かなり強力な神経毒であり、浸透性の高さから、人間にも自閉症や鬱、認知症などの影響があると言われてきたのに、今度のは更に強力ですから、もはや地上から生き物が居なくなってしまうのではないかと思える程のものです。
もう一つは、グリホサート(ラウンドアップ)除草剤の残留基準緩和(残留量増大)で、先ずは小麦からスタートの様です。
残留量は40ppmですから、パンを毎日食べ続けたら、一か月で内臓を悪くするレベルです。
もう、パンを買うのは止めた方がよいでしょう。
うどん、お好み焼きなどの小麦粉食品も同様です。
山田正彦さんが農水大臣だった頃に、USTR側から聞かされていたと言っておられた事が今、現実となったという事でしょう。
当時のUSTRの代表曰く「米国では今度、遂に小麦も遺伝子組み換えを始めるので、その前に、先ずは日本人に食べてほしい」と、告げられたそうです。
つまり、小麦は米国人の主食なので、安全性が確認されるまでは認可できないから、先ずは日本人が実験台になってくれ、という訳です。
要するに日本人は実験動物だよと、こういう事です。
種子法廃止共々、この食料安全に関する問題について、あまりにも無関心な人が多い事に、私は驚いています。
恐らく、多くの国民は、「政府のやる事だから間違いは無いだろう」「安全性はしっかりとチェックした上での事だろう」という認識で軽く見ているのかもしれません。
(尤も、テレビしか見ない人たちは、そもそも全く知らないのですから、当然ではあります)
しかし実際には、例えばパブコメなどを見てみれば解るとおり、動物実験の結果は恐ろしいものである場合が多いのです。
それでも食品安全委員会は無理やり「安全」として通してしまっているのが現状です。
これは、規制改革推進会議という民間議員で組織された機関からの命令はそのままCSISからの命令だからです。
それでもまだ「食べなければいい」とか「表示をよく見て買えばいい」と思っている人が居るでしょうけれど、それは甘い考え方であると申し上げねばなりません。
もし仮に小麦製品を誰も買わなくなったとしたら、無理やりでも買わせる様に仕向ける嘘の安全宣伝、或いは法的に強制する、或いは他の食品の供給を止める、などの手段で、嫌でも食べさせる様に仕向けてくるからです。
もはや日本人は家畜なのであり、何処にも逃げ道は無いのです。
この危機を跳ね返すには、全国民が家畜であるという自覚を持ち、家畜は家畜なりに全国民が一丸となってノーを突き付ける事、それしかありません。
投稿: びいとるさいとう | 2017年12月26日 (火) 22時48分