元大統領マヌエル・セラヤとホンジュラス反独裁同盟によるアメリカ国民への公開書簡
マヌエル・セラヤ
The Socialist Project 2017年12月22日
アメリカ合州国国民の皆様
前世紀、フルーツ企業のオーナー連中は、わが国を“バナナ共和国”と呼び、わが国の政治家を“ラバより安い”と描写しました(忌まわしいロルストン書簡にあるように)。
立派な国家ホンジュラスは、アメリカ多国籍企業に卑屈に追従し、わが国に逆行と極端な貧困を強いる倫理原則に欠ける支配階級を頂くという不幸な状況にあります。
我々は、彼が多国籍企業権益のためにしっかり働いてくれるなら、無法者こそ、我々にとってためになるという前提で、アメリカによる支援を享受している残酷な独裁体制の支配下にあります。我々は今や、アメリカ政府が大使を任命して下さるにあたらない植民地以下のものとして扱われる状態に至っています。皆様の政府は、多国籍企業に対しては軟弱で従順ながら、自国民を弾圧するためにはテロ戦術を駆使する属州総督として働く暴君エルナンデスという人物による独裁政権を据えたのです。ホンジュラス民間産業の一部は重税と迫害で非常に苦しんでいます。
アメリカ合州国の国民の皆様は、皆様の政府がホンジュラスで、民主主義、透明性、自由と人権を守っているという考え方を吹き込まれています。ところが国務省と、事実上のホンジュラス大使として働いているハイデ・フルトン代理公使は、再三、ホンジュラス憲法に違反し(国際連合人権高等弁務官事務所が認めているように)基本的人権も侵害しているエルナンデス候補に有利な露骨な選挙違反を支持しています。彼はホンジュラス社会保障機関からの3兆5000万ドルという言語道断な略奪の責任があり、臆面もなく、自分は麻薬カルテルと戦っているとウソを言い、最高裁判所で、彼に忠実な裁判官連中を選んで法の支配を破壊しました。
アメリカ合州国の国民は、皆様方の税金が、ホンジュラスで、いずれも(コロンビア計画から生まれたもののように)暗殺部隊を運用していることが良く知られており、また麻薬カルテルと大いに一体化している軍隊や警察などの国民を抑圧する機関に資金提供し、訓練し、運営するのに使われていることを知る権利をお持ちです。
アメリカ合州国国民の皆様: 皆様の政府による道義に反する支持は、余りに表裏があるため、アメリカのミレニアムチャレンジ公社が、エルナンデス政権は、政府腐敗と、透明性のあらゆる尺度で失格するため、援助を受ける資格がないと、八年連続して判断しています。この実績から、ホンジュラス国民はこう問うています。ホンジュラス国民が反対の投票をし、国民が、即座に大統領を辞任して欲しいと願っている人物を、アメリカ政府は、一体なぜ、大統領として進んで認めるのですか?
アメリカ合州国民の皆様: この話を広め、民主主義、自由、人権と正義を支持しているという、あなた方の政府のウソを拒否し、皆様が選んだ議員たちに、街頭で抗議行動をしているホンジュラス国民に対する言語道断な選挙違反へのアメリカ支持を即座に止めるよう要求し、 反独裁同盟と次期大統領サルバドール・アレハンドロ・セサール・ナスララ・サルムの勝利を認めるよう要求してください。
平和的解決を求める主権を持った国民として、差異と葛藤には耐えることができますが、独裁政権のためのあなた方の政府による介入は我々の差異を悪化させるだけです。
アメリカ国務省が支援した独裁政権に有利なようにする選挙違反で、選挙以来、34人以上の若者の命を奪い、何百人もの抗議行動参加者が犯罪と見なされ投獄されている残虐な政府の弾圧にもかかわらず、我々国民は全国で大規模抗議をするよう強いられました。
私たちは北アメリカ人と連帯して立っています。1パーセントの連中が両国の政治指導者たちを買収している事実以上に、我々は皆様と意見を共有しています。
独立運動の英雄モラサンの末裔として、私たちは正義のある民主主義で平和に暮らしたいのです。
ホンジュラス国民は、アメリカ合州国と敬意ある互恵の良い関係を持ちたいと願っています。
テグシガルパ、2017年12月21日
ホセ・マヌエル・セラヤ・ロサレス
2005年-2010年、憲法上正統なホンジュラス大統領
反独裁同盟首席調整担当者
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ホセ・マヌエル・セラヤ・ロサレスは、憲法上、正統なホンジュラス大統領(2005年-2010年)で、反独裁同盟首席調整担当者.
記事原文のurl:https://socialistproject.ca/2017/12/zelaya-open-letter-american-people/
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ヘリコプターの窓枠が落ちた小学校、本土の連中から中傷されているという。部品が落下した幼稚園も中傷されたという。大本営広報部の努力のおかげで、無頓着どころか、洗脳ゾンビーが作られているのではあるまいか。沖縄の新聞を読んでいれば、被害者を中傷する発想、決して生まれるまい。
宗主国の国連での赤恥、大本営広報部でも報じないわけには行かないのだろうが、この宗主国の悪事については、無視を決め込んでいるもののようだ。ホンジュラス大統領選挙そのものについては、事前の記事で、接戦というものと、野党候補が有利というものをみかけた。しかも、あり得ないような新聞社の記事で。
マヌエル・セラヤ大統領、軍クーデターで、拉致され国外に強制追放されたことを覚えておられるだろうか?上記の記事によれば、大統領の任期が一期制というのを変えようとしていて、追放されたとある。大統領に再選されたら、アメリカの軍事基地を、民間空港に変えようとしていたことは、上記大本営広報部記事は触れていない。彼の拉致・国外追放を見て、宗主国はあらゆる手を尽くすだろうから、日本でも同じような結果になるだろうと想像した。国外追放こそおきなかったが、傀儡官僚や大本営広報部の尽力で、基地は「せめて県外」を主張した首相は、それを実現できずに辞めさせられた。
ホンジュラス・クーデターという分類で、いくつか記事を翻訳してある。クリック頂ければ、リストがでるが、主なものを下記にリストしておこう。
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コメント
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この属国こそ、これから自ら進んでバナナ共和国に成り下がろうとするところであると言えるでしょう。
被害に遭った小学校を誹謗中傷する程までに精神の荒廃した民族には、バナナ共和国と化すのが相応しいのかも知れないとさえ、この頃ふと思いが過る時があります。
実際には、その様な常軌を逸した言動を吐く者たちというのは、小遣い稼ぎのネトウヨという人種だとは思いますが・・。
お金の為なら何でもあり、という精神構造は私には到底考えられないものです。
そしてそれを傍観する無関心な、からっぽな愚民たち。
こうした抜け目のない、それでいて空虚な、エゴだけが支配する精神構造を持つ人々が増殖の一途を辿っている現状を見るにつけ思う事は、やはりこの国は亡びの道を進んでいるのだな、という悲観です。
一体何が、日本人をここまで劣化させたのか?
それには幾つもの要素があって、先ずGHQの3S政策、偏向教育、3Sの代表であるテレビ、マスコミの偏向報道、それと気づき難いのですが、飽食によって食べ物の有難みを忘れてしまった事。それから敗戦後GHQが最初に行った焚書、こういった諸々の要素が積み重なって、他を顧みない民族に成り果てたものと私は分析しています。
東京都の食料自給率は1%です。
ハッキリ言って砂上の楼閣みたいなものです。(東京の人を蔑んでいる訳ではないので誤解なき様に)
他の地域から、或いは海外からの食料供給が3日途絶えたら、餓死者が出るレベルです。
一朝有事が起きたなら、忽ちにしてパニックに陥るという認識を持っている人がどれ程居るのでしょうか。
たったこれだけの事すら、現代人は、特にネトウヨやその同類系の人々には想像できないのです。
何かにつけて経験値が希薄で、書物も殆ど読まない、自分の理想とする言説だけを只管信じるだけの人では、到底、子供たちが受けた恐怖など、思いやれないのは当然かもしれません。
まして食料安全保障や水道利権をグローバル企業に委ねる事の危険性など、理解できる訳がないのです。
だから、今だけ、金だけ、自分だけ、というエゴを全開して、自らの未来さえ想像できず、罪の無い子供たちの未来を奪う売国奴に加担して何の罪悪も感じないのです。
それでも私は、亡びの日まで、間違っているものは間違っている、と語り続けるつもりですけどね、
投稿: びいとるさいとう | 2017年12月25日 (月) 20時49分