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2013年5月 4日 (土)

あなた方が希望だ

Dr. Paul Craig Roberts

2013年5月2日

paulcraigroberts.org

読者の皆様

希望があるとすれば、読者の皆様方だ。

読者は真実を見いだそうという意欲をお持ちだ。

読者は既成概念にとらわれずに物事を考えられる。読者はプロパガンダもお見通しだ。

読者はかつてアメリカ共通の美徳であった常識をお持ちのわずかな残存者だ。意図的でなく、たわごとでなく、右派や左派、保守派やリベラル、共和党や民主党のものでない解釈を求め、読者はこのサイトにおいでになっている。これまでの独自の教育と経験に基づく私の解釈をお読みになるのだ。読者の中には、非常にお若く、アメリカ合州国を襲いつつあるゲシュタポ国家に反対して、何らかの抵抗運動を組織するエネルギーと勇気をお持ちの方々もおられよう。ここは読者のサイトだ。ご支持願いたい

ジョージ・W・ブッシュ政権までは、そんなことがこの国で起きることなどありえないと私は思っていた。大いに喧伝されている“対テロ戦争”の名において、アメリカ合州国国民の市民的権利の廃止を正当化する法的メモを、法学教授や司法省(原文通り)官僚が書くだろうなどとは私には想像できなかった。アメリカは自由の地だった。憲法は我々の基盤だった。ところが、憲法と権利章典が、不注意なアメリカ国民から易々と奪い去られたのだった。

憲法は、アメリカ国民の一員と見なされていなかった先住民や奴隷は保護しなかったが、アメリカ国内での非白人の権利の普遍的な抑圧が、結局、公民権運動を生み出し、それが悪についての道徳意識をもたらし、その大義をアメリカ建国の文書に結びつけることに成功した。

今日、アメリカ政府が世界中で民間人を爆撃する中、道徳意識は一体どこにいったのだろう? 責任を負わない政府高官に、人身保護令状や法の適正手続きを無視する権利があるというブッシュ政権の主張を、大統領執務室に座を得た初めての被抑圧階級の一員として、承認した最初の黒人大統領の、市民的権利運動の道徳心は一体どこに行ったのだろう? この犯罪にも満足せず、オバマは、行政府が、曖昧な“テロ支援”を理由に、疑わしい国民を誰でも、裁判で何の証拠も提出無しで殺害する権利を主張している。現在あらゆるアメリカ人が持っている権利は公民権法以前に黒人が持っていた権利よりもわずかだ。

戦争や警察国家に批判的なコラムを含め、あらゆるものが“テロ支持”だと宣言されかねない。独裁者ブッシュが言った通り、“我々の味方か、我々の敵”なのだ。

印刷物とTVマスコミと、多くのインターネット・サイトは、支配者が言いたいことを理解している。アメリカ政府の狙いに役立つようにすれば成功できる。広告主とCIAが金庫にお金を注ぎ込んでくれる。体制に挑戦すれば、悪魔化され、軍事法廷、無期限拘留や、暗殺の憂き目に会いかねない。ブラドリー・マニングとジュリアン・アサンジは真実を語っているがゆえに迫害されている。

これまでの所、アメリカ政府によるテロは、主に印刷媒体、TV、そしてインターネット・メディアの大半によって熱心に悪魔化されているイスラム教徒に対するものに限られると、アメリカ政府は国民を説得してきた。だがもしイスラム教徒のアメリカ国民が市民的自由を奪われるなら、他の全てのアメリカ国民もそうなるのだ。安全な人々は、独裁者と組んで、盲従したままでいる連中だ。

独裁者と組むためには、アメリカ合州国国民は、道徳心も、正義感も、無辜の人々や寄るべ無き人々への思いやりも持ってはならない。彼等は最悪のアメリカ人だ。ところが、彼等が現在の環境の中で成功できる唯一の連中だ。

プロパガンダを言いふらすのではなく、真実あるいは私が考える限りで真実と思うことを私がコラムに書く度に、帝国の好ましからざる人物リスト中で上位に繰り上がる。

物書きは、単に、一流の科学者、高層ビル設計者、構造技術者、緊急対応要員や世界中の政府高官達の所見を報じるだけで、悪魔化され、変人呼ばわりされてしまう可能性があるのだ。少し前、ハフィントン・ポストの物書きか記者が、パット・ブキャナンと私が、我々をテロから守るために始められた全ての戦争に反対であるのに気がついて動転したことがある。彼が私にインタビューを依頼してきたので、私は同意した。

インタビューがハフィントン・ポストで公開されてから1時間ほどして、私は緊急通話、メールを受けた。私にインタビューしたことで、“あなたが9/11懐疑論者なのに、あなたに発言の場を与えた”として彼が批判されたというのだ。彼はレーガン大統領によって任命された人物が、9/11懐疑論者であり得るなどとは思えなかったので、本当にそうかと私に尋ねた。

少なくとも、その意見は、9/11委員会の政治家連中や、高校の物理学法則も、ましてや高層ビルや構造工学の試験に受かるはずもないフォックス“ニューズ”やCNNに出演する評論家連中と同等だと私が思う、科学者、建築家、エンジニア達の人々の所見や、緊急対応要員の公的証言を報じたことがあると私は答えた。

ハフィントン・ポストのライターはパニックになった。インタビューを取り下げる代りに、自分が騙されたことを、読者と上司に確信させる必要があると思ったのだろう。インタビューの最初と最後に、アメリカ政府の真実性について疑問を提起している陰謀論者連中を紹介したような人物に、自分がイラク戦争についてインタビューをしているとは知らなかったと彼は書いた。科学者や、建築家、エンジニアや緊急対応要員達が、政府の主張に反する証拠を示していると、私が書いたのだから、戦争に関する私の見解は無視すべきだと彼は書いたのだ。

事情はお分かりいただけたろうと思う。

ハフィントン・ポストの読者数は私の読者数より遥かに多く、資金も遥かに豊富だ。ハフィントン・ポストが、お上の計略を語り、売り込む能力に限界は無い。

ウォール・ストリート・ジャーナル編集者兼コラムニストや、ビジネス・ウイークのコラムニスト、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスのコラムニストをしていて、主要印刷メディアに定期的に登場し、時折、TVの討論番組にさえ出演したのを覚えている。現在では、私に発言の場を提供するような編集者やプロデューサーは即刻首にされるし、彼等もそれは分かっている。

大量破壊兵器、アルカイダとのつながり、イランの核といった余りに多くの見え透いた嘘や画策の後でさえ、大多数のアメリカ人が未だに政府を信じているのには落胆させられる。シリアは残虐な独裁者によって支配されており、その彼を打倒する為なら、アメリカ政府が、アルカイダを抑制している非宗教的な支配者を打倒すべく、9/11での敵であるアルカイダと同盟を組むことも正当化されるという主張さえ、アメリカ人は受け入れている。

アメリカ政府は、一回りして最初に戻ったのだ。政府の敵が今や同盟者だ。アメリカ政府は、ひたすらアルカイダと戦うため、11年間の戦争で何兆ドルも浪費し、無数の命失い、国内に警察国家を作り出したというのに、対シリア政府政策で、アメリカ政府は今、彼等と同盟を組んでいる。

ボストン・マラソン爆弾事件に対する国民の反応には、一層失望させられる。国土安全保障省がまんまと成功したこと、つまり、ボストンと郊外の100平方マイルを封鎖し、重武装した兵士達が、厳しい命令をわめきながら、市民の家をドスンドスン歩き回るのに、たった一人の19歳の容疑者捜索で、その全てが正当化されるという状態は、イギリスのジョージ国王と、その兵士達さえも実現できなかったものだ。これはまさに、ここ“自由と民主主義”のアメリカにおける、第三帝国ゲシュタポ活動中だ。市民的自由の停止は爆破より大きな脅威だというロン・ポールは正しい。戒厳令を意味する政府の婉曲表現に注目願いたい“shelter-in-place(現場での避難)”。

匿名の出所不明の報告以外、国民にいかなる証拠も提示しないまま、いたるところで見せられる、バックパックを背負って歩いている兄弟とされる映像だけで、マスコミと大統領自身の言葉を含めたオバマ政権によって、二人の兄弟が爆破犯人とされている。

私はかなり年配なので、陪審員の評決以前に、政府やマスコミが、ある人物を有罪とすることは許されなかった時代を覚えている。アメリカ人は、かつては、人は推定無罪だとされる、法治によって統治される自由な国に暮らしていたのだ。

兄弟を容疑者だと呼ぶ理由や証拠は一体何だろう? 何らかの理由が説明されたのだろうか、それとも、二人がバックパックを背負って歩いている映像は、二人が容疑者だというマスコミ報道と共に、何度も繰り返し、毎時、毎日、流されているだけなのだろうか。言い換えれば、二人は映像に映っているのだから容疑者だ、と頭に叩き込んだのだろうか? もしそうでないなら、一体なぜ同じ映像を繰り返し見せられるのだろう? フォックス“ニューズ”は爆発11日後の4月26日にも映像を放送しており、今でも放送している可能性もある。読者は経験されたろうか“これが容疑者だ。二人を見よ。二人はバックパックを背負っている。ほら、ここにいるのだから、二人が容疑者だというのがわかる。”

最後にマスコミが何かを調べたのは一体いつのことだろう? 調査にふさわしい対象は、爆破後、兄弟が行なったとされる大暴れ、つまり、セブン/イレブンでの強盗(後に現地警察が反論した)、大学構内警官の殺害、交通整理警官の銃撃、スポーツ用多目的車のハイジャック、持ち主の解放だ。

再度攻撃する為に逃れようとしているテロリストが、一体どうして、そうした異様なやり方で、乗っ取った車の持ち主を解放して、警察にナンバーを通報させて、自分達に注目をひこうとするだろう? もし兄弟が、警官を銃撃で、無辜の人々を爆弾で、平気で殺せるのであれば、一体なぜ二人が奪った車の持ち主の男性を解放し、警察にナンバープレートを通報させ、兄弟を逮捕し易くさせたのだろうか? “当局の報告”以外、こうした出来事が起きたという証拠は一体何があるのだろう、それとも現地警察が否定したセブン・イレブンで強盗という偽りの報道以外に、兄弟にもっとつながるものがあるのだろうか? 一体なぜアメリカのマスコミは、政府当局が言うことを何でもそのまま受け入れるのだろう?

最初の銃撃戦と、二度目の銃撃戦の証拠は一体どこにあるのだろう? 二度目の銃撃戦というのは、ボートの中で傷から血を流して動かない若者に、当局がスタン擲弾を複数発射し、さらに複数回銃撃したものだ。意識不明の19歳は武装しておらず、彼を発見したボートの持ち主に反撃することもできなかった。そこに横たわったまま、喉の貫通を含め彼は何度も銃撃され、生命維持装置がつけられている。ところが翌日には、売女マスコミによれば、手書きで自白をしているという。

凶行を報道する狙いは、戒厳令や、ボストン・マラソン爆弾犯を匿っているかも知れないという口実で、武装した兵士達が家宅侵入して、アメリカ国民に、手を頭の上にあげて、自宅から出るように命じるのを受け入れるようにする為、国民の間に恐怖を生み出すことだったのだろうか?

ボストン子が警察に感謝し街路で祝っているものや、ボストンの二家族の映像は、もし俳優達が演じているのでなければ、警察国家に反対するどころか、それを歓迎するアメリカ人を映し出している。ある父親は、抱いた娘と共に、兵士達に二人の頭に自動小銃をつきつけられて、自分の家から追い出されたと言いながら、憲法が与えてくれているあらゆる市民権を侵害して、警察が彼に与えてくれた安全に感謝していた。ある女性は、恐ろしかったが、“警察はきちんと仕事をしてくれている”と語っている。アメリカ人は今やすっかり洗脳され、自分たちの安全はゲシュタポ警察国家が存在するおかげだという。

一体なぜ拘留施設が建設されたのだろう? 一体なぜ国土安全保障省は10億発以上の弾薬を購入しているのだろう? 一体なぜ国土安全保障省は、2,700輌の戦車と準軍事的兵力を有しているのだろう? 一体なぜこうした疑問は調査されないのだろう?

アメリカ憲法は、残忍な政府を抑制し、政府を法律に従わせるための900年間にわたる人類の尽力の賜物だ。ブッシュとオバマがそれとおさらばするのに、わずか11年間しかかからなかった。

これは四半期ごとのご支援のお願いだ。もしこのサイトの継続をご希望であれば、ご寄付願いたい。このサイトは、私にもたらす悲しみ以上に、読者の皆様に啓蒙をもたらさない限り、存在する理由は存在しない。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:www.paulcraigroberts.org/2013/05/01/you-are-the-hope-paul-craig-roberts/

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まっとうなことを発言する筆者、宗主国主流マスコミ、つまり大本営広報部には全く登場できない。

売国政治家連中、主権回復をしそこねた日を、主権回復の日などという真っ赤な嘘を語り、祝典を挙行する一方、憲法記念日は慶賀せず、外遊したり、破壊したいという願望を表明したりするばかり。

96条改悪は、泥棒に金庫の鍵を渡すのと同義。

売国奴は、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、属国憲法のせいにする。

    • 憲法の上にそびえる
    • 安保条約と
    • 地位協定が、

この国を属国状況に縛りつけているという真実、売国奴は決して触れない。憲法に罪をなすりつけている。大本営広報部も、もちろん安保条約と地位協定には触れない。

安保条約、地位協定を廃棄して、本当に独立する力が、売国政治家や売国マスコミや御用学者にあるのなら、その後で、「属国」憲法を改訂すれば良いだろう。

宗主国では、著者が言うように「憲法」は骨抜きにされ、市民的自由も奪われている。

宗主国は、属国憲法、特に9条を破壊して、日本軍を侵略戦争の鉄砲玉に使えるようにさせたいのだ。

シーファー元駐日アメリカ大使が、アメリカの集会で、靖国神社参拝については、「国の為に貢献した人々を祀りたいのは理解できる」と擁護し、一方、慰安婦問題の見直しについては、「アメリカを含め、他の国々において、日本の国益を損なうことになろう」と発言したのは、その文脈で理解可能だ。

属国傭兵の属国版アーリントン墓地は認めるということだろう。
将来、宗主国の侵略戦争で属国日本の戦死者を、宗主国・属国神聖同盟の英雄として、合祀、参拝する可能性を残しておきたいという意味の表現だ。

「憲法」を骨抜きにし、市民的自由を奪うには、96条を改悪し、9条破壊の道を開くだけではもちろん不十分。
宗主国並に属国民の市民的自由を剥奪するには、政治家ではなく、国民を束縛する憲法が必要だ。それが、すなわち、長年の売国党による『日本国憲法改正草案』。

96条を改悪も、9条破壊も、『日本国憲法改正草案』も、全て宗主国のさしがね。
宗主国の意を受けた走狗による国家破壊工作に過ぎない。

日本国憲法は、残忍な政府を抑制し、政府を法律に従わせるための900年間にわたる人類の尽力の賜物だ。ブッシュやオバマの走狗連中がそれとおさらばするのに、わずかxx年間しかかからなかった、と書く日がこないよう、読者の中には、非常にお若く、日本を襲いつつあるゲシュタポ国家に反対して、何らかの抵抗運動を組織するエネルギーと勇気をお持ちの方々もおられよう。

2013/04/24 「自民党改憲草案とは、軍事国家の体系を示したものだ」 ~憲法学習会「自由が危ない!!国防軍だけじゃない 自民党改憲草案の危険」

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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コメント

ブログ主様、コメントありがとうございます。

そうした批判を承知の上で発言し続けるのも勇気がいることではありますし、そんな氏にとっても現在の政治に異議を申し立てざるを得ないほど、アメリカは酷い状況である、ということですね。

ご指摘のように、日本でも氏のような気概を持った元政権幹部による正道な政治批判を聞きたいものです。

もうひとつ。
悪徳組織の裏切り者は、ある意味ヒーローだったりします。
ここで逆に組織の論理を持ち出してしまうと悪徳組織が維持されてしまいます。
日本人は個人より組織を優先するまでは良いのですが、その組織の存在の意味を
きちんと考えてください。(上層部に私物化されていないか?とか。)
どういう構図が日本人や人類にとって幸せなのか考えてみてくださいね。
ちょうど、本日は子供の日です。未来の日本を構成する子孫たちにとって
どうなのかまで考えられると素晴らしいです。

ぶっちゃけ泥棒のことは元泥棒に聞けということ。
元々内部にいた人間だから事情を知っていたりする。

海坊主様
おっしゃる通りだと思います。英文読者達の同じような批判コメントを良く見かけます。
単なる読者として、彼に100点満点を要求するつもりはありません。
中曽根政権や小泉政権幹部が彼ほど根源的な政治批判をしてくれたら立派ですが。
ご承知の通り、藤永茂著『アメリカン・ドリームという悪夢―建国神話の偽善と二つの原罪』http://honto.jp/netstore/pd-book_03251365.html
を拝読すると、レーガン時代に限らず、建国時から欺瞞と暴虐に満ちた国に思えます。

Paul Craig Roberts氏の記事は正論で共感出来る部分が多いのですが、残念ながらある一点において不信感を持っています。氏はレーガン政権時に財務次官補という要職に就いていたという経歴を持ち、彼の批判対象が主にレーガン以後のアメリカ政治に対してである、という点です。氏が政権の中枢にいた1980年代はどういう世界だったでしょうか。地域の安定と民主化の名の下に、それとは最も離れた支援活動・軍事行動を東南アジア、中南米、アフリカにおいてアメリカ合州国が行っていたという事実から目をそらす事は出来ません。

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