■ アドバンテージが生んだ決勝ゴール湘南 vs 横浜FMの神奈川ダービーとなったルヴァン杯の決勝戦は前半36分に決まったMF杉岡のスーパーゴールが決勝点になった。前半は湘南ペース、後半は横浜FMペースになったが、虎の子の1点を守り切って湘南が1対0で勝利した。MVPに選出されたのは20才のMF杉岡だった。DF坂圭祐やMF岡本拓やMF梅崎などMVPの候補は他にもいたが、唯一のゴールを決めたMF杉岡が選ばれたのは妥当と言える。
湘南はアグレッシブなサッカーが魅力で、横浜FMは攻撃力がウリとなるチームである。「打ち合いの展開になるのでは?」と予想する人が多かったが1点勝負の試合になった。カップ戦のファイナルらしい緊迫した展開になったが、後半に攻め込んだ横浜FMがどこかのタイミングで1対1の同点に追いついていたら、その勢いのままで逆転まで持って行った可能性は高い。後半の終盤の攻防は見ごたえがあった。
MF杉岡のゴールはゴラッソと表現するしかないスーパーミドルだった。コース隅に決まった鮮やかなシュートであり、過去のルヴァン杯の決勝戦で生まれた全てのゴールの中でも指折りのスーパーゴールと言えるが、直前に横浜FM側のファール(と思われるシーン)があったにもかかわらず、プレーを流した木村博之レフェリーの判断は見事だった。スーパーゴールを幻にはしなかった。ファインジャッジと言える。