■ 攻撃陣の強化を目指したガンバ大阪22節を終えた時点で18位。最下位に位置するG大阪は宮本監督が就任した。2度目のJ2降格は何としてでも避けたいところである。22試合で22得点/32失点。攻守両面でたくさんの問題を抱えているが、選手の入れ替えは攻撃陣が中心になっている。出場機会に恵まれなかったMF矢島慎(→仙台)、MF泉澤(→東京V)が抜けただけでなく、192センチのFW長沢駿(→神戸)も期限付き移籍することになった。
ボランチのMFマテウスも契約解除となったが、J2でも猛威を奮っていたアタッカーのFW小野瀬(山口)を獲得。さらにJ1での実績十分のFW渡邉千(神戸)を獲得した。当初はFW柿谷(C大阪)の獲得に乗り出していたがFW小野瀬とFW渡邉千の獲得に成功したので悪くない補強が出来たと言える。2人が本来の力を出してくれると攻撃力はアップする。攻撃陣の駒は豊富なので宮本監督の選手起用がポイントになるだろう。
2人の新戦力にかかる期待は大きいが、加入が決まった時期は遅かった。DF中谷やDF丸山やMF前田直やMFエドゥアルド・ネットなどを獲得した名古屋は解禁明けの最初の試合から夏の新戦力を起用することが出来たがG大阪は大きく出遅れた。強化部長だった梶居氏に批判が集まるのは仕方がない状況である。ちなみに梶居氏は8月8日に強化部を外れて新設された施設管理担当部長に配置転換となった。
■ 目立つのはJ2からの個人昇格今夏は「J2で活躍した選手がJ1のクラブに個人昇格するケース」が非常に多くなっている。個人昇格を果たす例がたくさんある。先のFW小野瀬(山口→G大阪)以外にもDF大崎(徳島→神戸)、MF島屋(徳島→鳥栖)、MF古橋(FC岐阜→神戸)、MF大本(徳島→長崎)、DF畠中(東京V→横浜FM)などがJ1のクラブにステップアップした。ここまで個人昇格を果たす選手が多くなる移籍市場はJリーグでは極めて珍しい。
貪欲に上を目指す選手が多くなってきたが今の時点で最大の成功例はFW山崎凌(徳島→湘南)になる。ポテンシャルの高い大型フォワードであり、サイズの割には走れる選手なので、「ポテンシャルの高さはJ2でプレーするフォワードの中では屈指」と評価していたが、湘南に加入して5試合で3ゴールを記録。早くも1トップの位置を確保しつつある。ここまで早くJ1ならびにチームに馴染むとは思わなかった。
個人昇格で難しいのはフォワードである。ゴール数という分かりやすい数字で評価されてしまうことも大きな理由と言えるが、カテゴリーが上がってレベルの差に戸惑いやすいポジションである。昨オフもFW藤本憲(鹿児島→大分)やFW薗田(沼津→徳島)などがJ3からJ2に個人昇格を果たしたが期待されたほどの活躍は出来ずにいる。なのでFW山崎凌の活躍というのはサプライズである。湘南はいい補強が出来たと言える。
■ 積極的な動きを見せる横浜Fマリノスその他のクラブで積極的に動いているのは横浜FMになる。DFミロシュ・デゲネク(→レッドスター)とDF金井(→名古屋)とDF下平(→千葉)が抜けたが、DFツェティノヴィッチ(RCランス)、DFチアゴ・マルチンス(パルメイラス)、DF畠中(東京V)とCBタイプの選手を次々に獲得した。DF中澤が今シーズン限りでの現役引退を示唆していることを考えるとこのタイミングで有力なCBを3人も獲得できたのは良かった。
さらには「日本の至宝」であるFW久保建(FC東京)の獲得にも成功した。FC東京では出場機会に恵まれなかったが横浜FMのサッカーの方がFW久保建の良さは出しやすいはず。新天地での活躍に期待が集まるが22節を終えた時点では14位。1試合消化が少なくなるが18位のG大阪との差は「2」のみ。初のJ2降格の危機を迎えているので新たに加入した選手の活躍で危機を乗り越えたいところである。
その他ではUAEのアル・アインから加入したFWドウグラス(清水)が早くも大きな存在感を発揮している。点の取り方を良く知っている選手である。さらにはポルティモンセから加入したMFファブリシオ(浦和)も「個の力」を発揮している。一方で川崎Fから加入したFW大久保(磐田)はまだ力を出せておらず。ブラジルのサントスFCから加入したMFセルジーニョ(鹿島)もまだベールに包まれたままである。
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