19位 : 愛媛FC 0勝2敗0分け 1得点/3失点→ 間瀬監督が就任して2年目となる愛媛FCは開幕2連敗。やや出遅れた。金沢との開幕節は先制ゴールを奪ったが逆転負け。2節の山口戦(A)の序盤は攻め込んだが一瞬のスキを突かれて失点。2試合で1得点/3失点。下位候補と言われているチームとの対戦だったことを考えると想定外の連敗と言える。3節は横浜FC戦(A)、4節は熊本戦(H)、5節は新潟戦(A)、6節はFC岐阜戦(H)と対戦するが早く初勝利を掴みたい。
開幕前から愛媛FCに対する評価はあまり高くなかったが怪我人が多くてメンバーがなかなか揃わないのは辛いところである。特に攻撃的なポジションは離脱者が多くて選択肢自体が非常に少ない。厳しい状況になっていたので3月7日(水)に千葉のMF吉田眞を期限付き移籍で獲得した。ポテンシャルの高い選手なのでいい補強が出来たが、やはり、チームの中心となるMF河原やFW西田の早期復帰が待たれる。
基本的な戦い方は変わらないが長年の課題だったサイズアップに成功している点は目に付く、開幕の金沢戦(H)の平均身長は178.30センチだったが、2017年の年間の平均身長は175.96センチなので2.34センチも平均身長がアップしている。182センチの大卒ルーキーのDF山崎浩が3バックの中央に入って左ストッパーにはタイのバンコク・グラスFCから加入した184センチのDF池田がポジションを確保している。
J2はどのチームも大型フォワードを擁しているのでJ1やJ3と比較するとはるかに「空中戦に強いCB」や「サイズのあるCB」の重要度は高い。新戦力のDF山崎浩とDF池田がまずまずの存在感を発揮している点は数少ない収穫の1つと言える。期待が集まるのは五輪代表のMF神谷になる。2節の山口戦(A)はスタメンから外れて途中出場だったが10番を背負うMF神谷がチームの命運を握っているのは間違いない。
6位 : アビスパ福岡 1勝0敗1分け 4得点/2失点→ プレーオフの決勝戦で名古屋とドロー。「1年でのJ1復帰」を逃した福岡は主力の入れ替えが激しかったが開幕節はFC岐阜に2対0で勝利。好スタートを切った。2節の京都戦(A)は前半に2ゴールをゲット。2連勝に向けて視界良好だったが2点をリードしながら同点に追いつかれてしまった。調子の上がらない京都を相手にホームで2点リードを奪ったのであのまま逃げ切らなければいけない試合だった。
ただ、1勝1分けなので悪くはない。新エース候補のFWトゥーリオ・デ・メロはコンディションが整っておらずベンチスタートになっているが甲府から加入したFWドゥドゥが存在感を発揮しており、MF石津も好調。川崎Fから加入したFW森本も開幕戦で途中出場してゴールを奪った。昨シーズンはFWウェリントンの高さをクローズアップするサッカーだったがスピーディーなサッカーにモデルチェンジしつつある。
期待が集まるのはやはりFWドゥドゥになる。甲府からの期限付き移籍となるが2節の京都戦(H)でアクロバティックなゴールを決めて移籍後初ゴールをゲットした。FWトゥーリオ・デ・メロの状態が上がってきたら彼と2トップを組むことになると思うが高さのあるFWトゥーリオ・デ・メロと突破力のあるFWドゥドゥのコンビは強力である。甲府ではケガがちで戦線を離脱することが多かったのでケガには気を付けたい。
FC岐阜も京都も開幕前の評価は高くなかったので「上位候補と言われるチームと対戦したときにどういう試合が出来るのか?」が目下の注目点と言えるが大分から復帰してきたボランチのMF鈴木惇、柏から加入した左SBのDF輪湖が早くもチームに馴染んでいるので昨シーズンと比べて戦力が落ちた印象はない。選手層も厚いので「J2の中では上位クラスの戦力を保持しているチーム」と言えるのは確かである。
13位 : ロアッソ熊本 1勝1敗0分け 3得点/5失点→ 渋谷監督を招聘した熊本は21位からの巻き返しを図るが開幕戦はアウェイで山口に1対4で大敗。前年の順位が20位の山口に大敗したので不安視されたがホーム開幕戦となった2節の徳島戦(H)は2対1で逆転勝利。上位候補の徳島を相手に大きな勝利を手にした。徳島戦(H)ではFW安柄俊とFW皆川の2トップを採用したが高さのある選手が多いフォワード陣が今シーズンの熊本の1番の武器となる。
徳島戦の勝利はチームを落ち着かせると思うが(スコアこそ大敗だったが)開幕の山口戦(A)も内容的には決して悪くなかった。昨シーズンまでの熊本はシンプルな攻撃を見せることが多かったが渋谷監督になってつなぐ意識が高まった。山口戦(A)は「つなぐ意識の高さ」が仇となって組み立てのミスから失点を喫したがテンポよくパスが回るシーンは確実に増えている。いい流れになっているのは確かである。
目下の注目点は「アンカーの位置に誰を起用するのか?」になる。「3-1-4-2」が今シーズンの基本システムになるが開幕節はMF上村周、2節は19才のMF米原を起用した。先のとおり、ボールを大事にするサッカーに取り組んでいるのでアンカーの位置でプレーする選手はたくさんボールに触ることになる。経験値は不足しているがサイズがあって落ち着いてパスを出せる19才のMF米原が現時点では最適に思える。
WBの位置に突破力のあるMF田中達を起用しているのも大きな変化と言える。開幕節は途中出場だったがFW皆川のゴールをアシストして、2節の徳島戦(H)ではヘディングで同点ゴールを決めた。J2の中でも上位クラスのアジリティを持った選手なのでサイドで1対1になったときは高確率で打開することができる。右サイドのMF田中達の突破&クロスからFW安柄俊やFW皆川がゴールを狙う形がパターンになりつつある。
5位 : 大分トリニータ 1勝0敗1分け 6得点/4失点→ 昇格2年目となる大分は1勝1分け。まずまずのスタートを切った。開幕節はアウェイで栃木SCと対戦したが4対2で大勝。好スタートを切ると2節の山形戦は2対2のドロー。2度リードを奪われたことを考えると悪くない結果と言える。2試合で6ゴールを奪っているがこれはJ2最多となる。エースのMF後藤優が2試合で3ゴールと結果を残しており、新加入のFW藤本憲も開幕戦でJ2初ゴールを記録した。
申し分ないスタートを切ったがJ3で2年連続で得点王に輝いたFW藤本憲が早くもチームに馴染んでいる点が最大のニュースと言える。MF後藤優といい関係を築いており、FW藤本憲のダイレクトパスからMF後藤優がチャンスシーンを迎える場面が多い。自身のシュートシーンはそこまで多くないので「強引さ」や「積極性」をもう少しだけ出してもいいのかもしれないが大分の強力な武器になりつつある。
FW藤本憲が「補強の目玉」と言われていたがボランチにMF宮阪が入ったのも大きい。J2で最高クラスのプレイスキッカーなのでセットプレーの威力が増大しているが、その上、効果的なくさびのパスを出せる選手なのでMF宮阪の縦パスがきっかけでチャンスを作る場面が多い。「福岡に戻ったMF鈴木惇の穴」は不安要素の1つだったがMF宮阪の加入で問題なく埋まった。MF丸谷とのコンビも良好である。
不安要素を挙げると2試合連続で2失点を喫した守備陣になる。GK上福元が抜けて正キーパーに昇格したGK高木駿は公称は181センチ。Jリーグの中では屈指の小柄なキーパーであるが他の選手と並んでいる姿を見ると181センチというのはサバを読んでいる可能性大。実際にはもう少し身長は低いと推測される。攻撃をウリにしているチームではあるが失点数を出来る限り減らさないと上位進出は難しくなる。
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