■ ドリブルも武器になった2017年のFC岐阜甲府や京都を指揮した経験のある大木監督を招聘した2017年のFC岐阜は順位こそ18位に終わったがインパクトを残すシーズンになった。司令塔のMF庄司を中心としたパスサッカーで旋風を巻き起こしたがパス数はJ2で最多となる28,823本だった。J2で2番目にパス数が多かった名古屋は25,819本なので大きな差を付けてJ2最多のパス数を記録したがFC岐阜はドリブル数もJ2で2番目に多い658回だった。
スペイン出身のリカルド・ロドリゲス監督を招聘した徳島も終わってみると順位は7位。あと少しのところでプレーオフ出場を逃したがインパクトの大きいシーズンになった。こちらもパスを主体とする魅力的なサッカーに取り組んでパス数は20,611本。J2で4番目に多かった。総得点は85得点の名古屋に次いでJ2で2番目に多い71得点だったがドリブル数がJ2で最多。パスだけでなくドリブルも武器になった。
「攻撃的なサッカー=パスサッカー」とイメージする人は多いがどのチームも一定以上のレベルで組織的な守備が出来る時代になったのでパスワークやコンビネーションだけで決定機を作るのは難しい。「パスサッカーを志向しているのでドリブラーは必要ない。」とは言えない。パスサッカーに彩を加えるドリブラーは絶対に必要で、パスサッカーを志向するチームであってもドリブルからチャンスが生まれるシーンは多い。