■ J2で経験を積んでいい選手に育った例ここ最近は流れが少し変わってきており、DF植田直(鹿島)やDF岩波(神戸)など「高校時代から大きな注目を集めてきた大型CB」が順調に成長して「J1の中で上位クラスのCB」と評価されるケースが増えてきたが、ちょっと前まではDF闘莉王(京都)やDF中澤(横浜FM)に代表されるように「高校時代はほぼ or まったくの無名だったCB」がプロ入り後に大飛躍してフル代表クラスのCBに成長するケースが多かった。
また、「高校時代などプロ入り前の時期」や「プロ入り当初の時期」はボランチなど他のポジションでプレーする機会が多かった選手がプロの世界ではCBの位置で固定されてフル代表レベルに達するケースも少なくない。2014年のブラジルW杯のときにCBとして日本代表に選出されたDF吉田(サウサンプトン)、DF森重(FC東京)、DF今野(G大阪)、DF伊野波(神戸)の4人は全員がそういう経歴を辿ってきた選手だった。
言うまでもなく、CBのポジションはサイズのある選手が絶対的に有利なポジションである。「不足しているものは多いがとにかくサイズに恵まれている選手を優先して獲得しようとするクラブ」や「サイズには恵まれていないが身体的な能力が高い選手を優先して獲得しようとするクラブ」がJリーグの中にたくさんあるが素材型のCBがJ2など下部リーグで経験を積んで「いいCB」に育つケースが最近は増えてきた。
■ J2でプレーする元・素材型のCBというと・・・。2013年に水戸でプロキャリアをスタートさせて現在は甲府で「3バックの右」のポジションを確保しているDF新里(甲府)は「サイズがあって身体的な能力が高い素材型のCBがJ2で経験を積んでいいCBに育った典型例」と言える。当然、大争奪戦になっているDF岩波(神戸)を競り落とすことが出来る可能性を持っているのはJ1の上位クラブのみ。J1の中規模以下のクラブが獲得に乗り出しても徒労に終わるだけである。
今シーズン、J2でプレーする若手CBの中でDF新里(甲府)のような歩みを辿っている選手というとDF鈴木義(大分)になるだろう。「宮崎産業経営大の出身」というのはJリーグでは相当に珍しいがプロ1年目からCBの主力として活躍している。183センチとサイズに恵まれていて身体的な能力もまずまず高い。昨オフは名古屋が獲得に乗り出したがJ2ならびにJ3で試合経験を積んでCBとしてかなり洗練されてきた。
2012年に草津でプロキャリアをスタートさせた184センチのDF乾大知(長崎)も同じ雰囲気を持っている。2016年までザスパでプレーして昨オフに長崎に移籍したが主力のCBとして残り2節になった段階で自動昇格圏に付ける長崎の快進撃の立役者の1人になっている。DF鈴木義との大きな違いは「DF乾大知は名門中の名門の流通経済大出身である点」になるが市場価値が高まっている要注目の大型CBと言える。
■ フィード力に定評があるDF林堂(愛媛FC)フィード力のあるCBを探しているチームにとって狙い目と言えるのはDF林堂(愛媛FC)だろう。こちらは2012年に甲府でプロキャリアをスタートさせたが出場機会に恵まれず。2013年は鳥取でプレーして2014年から愛媛FCでプレーしているが「J2では有数のCB」と評価される選手になった。178センチなのでCBとしてはかなり小柄であるがヨコハバがあるので「サイズの無さ」はあまり気にならないレベルである。
J1の上位クラブで出場機会をつかめずに埋もれている選手もJ1の中規模以下のクラブにとっては狙い目になるがDFブエノ(鹿島)やDF西野(G大阪)あたりは恰好のターゲットになる。「J1のCBの中でスピードは上位クラス」と評価されるDFブエノは182センチとまずまずのサイズを誇るが22才という若さも魅力になる。スピードで勝負できるCBというのはJリーグでは限られるので大きな戦力になる可能性はある。
一方のDF西野は187センチの長身CBであるがここ最近は伸び悩んでいる。昨オフは千葉に期限付き移籍したが高いライン設定をするエスナイデル監督の戦術に合うタイプではなかったのでJ2でも出場機会は限られた。今夏、契約期間の途中でG大阪に戻ってきたので飛躍のきっかけになり得た千葉への期限付き移籍は失敗に終わったがこのまま埋もれてしまうのは勿体ないほどCBとしての素材は一級品と言える。
経験値のあるCBを探しているクラブは元日本代表のDF伊野波(神戸)あたりがターゲットになる。昨オフにDF渡部が加入したため今シーズンはJ1では14試合の出場にとどまっているが「経験値」と「スピード」と「フィード力」は魅力的と言える。「サイズ」と「フィード力」のあるCBを必要としているクラブはDF横山知(札幌)あたりが狙い目である。大宮からの期限付き移籍となるが動向が注目される選手の1人である。
「J1の中規模以下のクラブの狙い目」と言えるのは・・・。 ・DF 鈴木義宜 (大分トリニータ)
・DF 乾大知 (V・ファーレン長崎)
・DF 林堂眞 (愛媛FC)
・DF ブエノ (鹿島アントラーズ)
・DF 西野貴治 (ガンバ大阪)
・DF 伊野波雅彦 (ヴィッセル神戸)
・DF 横山知伸 (コンサドーレ札幌)
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