■ 2017年のJ2の開幕戦J1に続いてJ2も開幕。チーム史上初の「J2降格」となった名古屋グランパスはホームのパロマ瑞穂スタジアムでファジアーノ岡山と対戦した。「1年でのJ1復帰」が至上命題となるが選手が大幅に入れ替わっているので「風間サッカーの完成度がどの程度なのか?」が最も注目される点である。一方の岡山はDF岩政やMF矢島慎やMF押谷やGK中林など主力が退団。センターラインの軸だった選手が抜けている。
ホームの名古屋は「3-4-2-1」。GK楢崎。DF宮原、櫛引、内田健。MF小林裕、八反田、杉森、和泉、玉田、佐藤寿。FW永井龍。11人中8人が新加入選手となった。ともにアタッカーのポジションが本職となるMF杉森を右WB、MF和泉を左WBで起用してきたのが風間流と言える。右ストッパーのDF宮原もボランチを得意とする選手で、DF内田健は左SB/WBの選手。ということでCBが本職なのはDF櫛引のみ。
対するアウェイの岡山は「3-4-2-1」。GK櫛引。DF澤口、篠原、喜山。MF渡邊一、関戸、加地、パク・ヒョンジン、豊川、伊藤大。FW藤本佳。フォワードの軸となるFW赤嶺は怪我のため欠場。左WBにコンバートされて10アシストを記録したMF片山瑛も怪我のため欠場。大卒2年目のFW藤本佳が1トップの位置で開幕スタメンを飾った。期待を集めている新加入のMF大竹とMF石毛は共にベンチスタートとなった。
■ 新・エース候補のFW永井龍が2ゴールの大活躍前半はほぼ互角の展開となる。J2でのファーストゲームとなる名古屋は思うような攻撃ができずに序盤はリズムをつかめない。難しい展開になりかけたが前半41分にCBのDF櫛引の好守備からショートカウンターを繰り出すとDF櫛引の素晴らしいアーリークロスからファーサイドで待っていたFW永井龍が得意のボレーで決めて先制に成功する。前半は1対0とホームの名古屋がリードしてハーフタイムに突入する。
後半開始から名古屋はMF玉田を下げて199センチのFWシモビッチを投入。高さのある選手を投入してセットプレーからも可能性を感じさせる攻撃を見せるようになる。後半は広島から加入したMF佐藤寿が躍動。キーパーとの1対1を含めた3度の決定機を迎えたがいずれも決められず。1対0のままで時計が進んで嫌な雰囲気になりかけたが後半39分にMF和泉のドリブルから最後はFW永井龍が豪快に決めて追加点を奪った。
新加入のFW永井龍はいきなり2ゴールの活躍だった。2対0で勝利した名古屋は好スタートを切った。J1で11ゴールを挙げたFWシモビッチがチームに残留した上でMF佐藤寿、MF玉田、MF押谷、FW永井龍と実績のあるストライカー4人が加入。過剰とも言えるほど豪華なフォワード陣となったがFW永井龍が最初の試合で大きな存在感を発揮した。敗れた岡山は2失点とも自分たちのミスから喫したのが残念だった。