■ ACLの決勝トーナメントいよいよ、ACLの決勝トーナメントが開始。日本から出場している、浦和レッズは、ホームのさいたまスタジアムで、全北現代と対戦。全北現代は、韓国のチームで、昨年のACLのチャンピオンチームで、アジア代表としてクラブW杯に出場したチームである。
とはいっても、全北現代というチームは、Kリーグの中でも、それほど存在感のあるチームではなく、今シーズンの観客動員数は、わずかに3976人。トーナメントの勝ち方を心得たチームではあるが、浦和にとっては、それほど恐いチームではない。
浦和は、<3-5-2>。GK都築。DF坪井・闘莉王・阿部。MF山田・長谷部・鈴木・平川・ポンテ。田中と永井の2トップ。小野はベンチスタート、ワシントンはベンチ外。
■ いきなりの先制ゴール前半3分に、浦和がいきなり先制する。
右サイドの田中からのパスを受けた永井が中央でキープし、タメて走りこんだMF長谷部がミドルシュート。これが、ゴールの左隅に突き刺さって、浦和が先制する。
その後は、浦和が、カウンターから何度も決定機を作るが、あと一歩のところで決めきれない。全北現代はサイド攻撃とセットプレーで活路を見出そうとするが、浦和は、闘莉王を中心に守りきって、前半は、1対0で終了した。
■ 待望の追加点後半13分に、浦和が待望の追加点を挙げる。相手のCKからポンテ→田中→闘莉王→田中とつないで、田中が追加点のゴール。この時間帯まで、何度かチャンスがありながら、ゴールに結び付けられなかった田中達也がようやく決めて、貴重な2点目を挙げた。
全北現代は、攻撃に移ると、人数を多くかけて、厚い攻撃を見せるが、相手のカウンターへの備えが十分ではなく、浦和は、カウンターから何度もチャンスを作った。ワシントンではなく、永井と田中の2トップであったことが、功を奏したとも言える。
それにしても、闘莉王は、この試合でも、効果的に攻撃に絡んで、攻めに厚みを加えた。以前は、やみくもにゴール前に上がっていくだけであったが、今シーズンは、中盤が手詰まりになると、ボランチの位置に上がって、ビルドアップを手伝うプレーを見せる。
■ 痛い失点早い時間帯に先制ゴールを奪ったことで、浦和はリスクを冒すことなく慎重に試合を進めることができた。相手のカウンターに鋭さがなかったこともあって、危なげなく戦っていたが、後半44分の失点は、不要だった。
疑問符が残るのは、ポンテを下げて、小野を投入したオジェック監督の采配である。3点目をとって突き放したかったという気持ちも分からないでもないが、トーナメントの初戦においては、2対0でも十分であり、絶対にアウェーゴールを許してはいけない状況だった。したがって、失点を喫しないことの方が、はるかに重要だった。
もちろん、小野だけの問題ではないが、小野は期待されたボールキープでチームに落ち着きをもたらすことは出来ず、全北現代に猛攻を許す要因となった。ベンチには、ネネ・内舘・堀之内・細貝という守備的なタレントが、これでもか、と控えていただけに、小野ではなく、守備的な選手を入れて、確実に試合を終えたかった。
これで、第2戦で、仮に、0対1で敗れると、アウェーゴールの差で、敗退となってしまう。ほとんど収穫のないまま、韓国に帰ろうとしていた全北現代の選手にとっては、何よりも勇気付けられるゴールとなった。
■ オフィシャルサポーターとして勝敗の行方は、第2戦まで、もつれ込む展開となった。もちろん、実力的には、浦和レッズが優っていると思うが、まったくもって、油断は禁物である。浦和レッズの選手には、Jリーグを代表して戦っているということを忘れずに戦って、トーナメントを勝ち進んで欲しいものだ。
それにしても、この試合が、BS朝日のみでテレビ中継されて、地上波での中継がなかったというのは、非常に残念である。
もちろん、この試合をゴールデンタイムで全国中継し、満足のいく視聴率が取れたかというと、確かに疑問ではあるが、アジアの国、特に最大のライバルといわれる韓国のチームと、浦和レッズが日本を代表して戦うビッグマッチで、間違いなく、単なる親善試合の1つである、来月の日本-エジプト戦よりも、白熱した戦いであり、重要な試合であり、意味のある試合である。
放送権を持つのはテレビ朝日系列であり、朝日新聞社は、Jリーグのオフィシャルサポーターである。何とかならなかったのだろうか。Jリーグのことを、もっと、一般の家庭にまで浸透させる機会の1つを失ってしまったのは、残念である。
浦和レッズ:採点GK:都築 6.0
→ ハイボールに強さを見せる。
DF:坪井 6.5
→ ほぼ完璧に相手FWに対応。
DF:闘莉王 6.5
→ 攻守に抜群の存在感。
DF:阿部 5.5
→ 腰痛の影響は感じさせず。
MF:鈴木 5.5
→ それほど忙しくはなかった。
MF:長谷部 6.5
→ 見事な先制ゴール。運動量も豊富。
MF:山田 6.5
→ 後半は、守備で奮闘。体を張った。
MF:平川 6.0
→ 回数は多くなかったが、スピード溢れる突破を見せた。
MF:ポンテ 6.0
→ 頼りになる存在である。
FW:永井 5.5
→ 先制ゴールをアシストするも、自身はシュートチャンスを作れず。
FW:田中 6.5
→ 追加点のゴール。キレは十分。
サブ:小野 5.0
→ 試合に乗り切れず。
サブ:内舘 採点なし。
→ コメントなし。
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最後の失点が痛かったです。
じじさんがおっしゃるように、小野ではなく守備的な選手を入れてもよかったと思います。でも私は、ボールキープができる小野を入れたのは、あながち間違いではなかったと思います。実際は、ボールが小野のところで落ち着くことはあまりありませんでしたが。
あと、内舘を入れるのはコーナーキックが終わってからにしてほしかったです。あれで選手の集中力が、少し欠けてしまったように感じました。
納得です!私もアジアチャンピオンズリーグの放送には疑問が残ります。もっとこの大会を日本でメジャーにしてほしいと思います!
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