サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/01/14 【J1：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：342名)
　2024/01/09 【J2：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：172名)
　2024/01/10 【J3：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：83名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【C大阪×千葉】 MF山口蛍の穴を感じさせない活躍を見せるMFソウザ | | |　

■　J2の序盤の天王山

J2の第6節。4勝1分けで勝ち点「13」。2位のセレッソ大阪がホームのキンチョウスタジアムでジェフ千葉と対戦した。千葉は3勝1敗1分けで勝ち点「10」。7位とまずまずの位置につけている。開幕前から「J1昇格候補」と言われていた両チームの直接対決でJ2の序盤戦のヤマの1つと言えた。C大阪は今節が千葉戦(H)で、次節は清水戦(A)。上々のスタートを切ったチームの真価が問われる大事な2連戦となる。

ホームのC大阪は「4-2-3-1」。GKキム・ジンヒョン。DF松田陸、田中裕、山下、丸橋。MFソウザ、山村和、杉本健、柿谷、ブルーノ・メネゲウ。FWリカルド・サントス。元日本代表のDF茂庭は怪我で欠場。DF中澤聡らが控える中で大熊監督はSBが本職となるDF田中裕をCBの位置で起用してきた。MF柿谷は5試合で2ゴール。FW玉田やMF扇原などがベンチスタートで、FW田代有やMF清原らはベンチ外となった。

対するアウェイの千葉は「4-2-2-2」。GK佐藤優。DF多々良、イ・ジュヨン、近藤直、阿部翔。MF山本真、アランダ、小池純、長澤。FWエウトン、船山貴。スタメン11人は全て新加入選手というフレッシュな顔ぶれとなった。FWエウトンは4試合ぶりのスタメンで、MF吉田眞はベンチスタートとなった。五輪代表候補のFWオナイウ阿道はベンチ外。五輪代表に何度か選出されているMF井出はベンチスタートとなった。

■　2対1で勝利したC大阪が首位に浮上

試合はホームのC大阪ペースで進んでいく。これまでの5試合は試合の入り方があまり良くなかったC大阪だったが上位対決ということでモチベーションが高かったのか、いつになく積極的な立ち上がりを見せて主導権を握っていく。すると前半32分に右サイドのCKを獲得するとゴール前でフリーになっていたMFソウザが頭で合わせてC大阪が先制に成功する。C大阪は6試合全てで先制ゴールを奪っている。

さらに前半38分に左サイドでFKを獲得するとDF丸橋が蹴ったボールをゴール前のMFソウザが合わせて2点目を挙げる。MFソウザはこの試合は2ゴールの活躍だった。2対0で迎えた後半開始早々の1分に千葉は左サイドの裏に飛び出したMFアランダの折り返しをFWエウトンが押し込んで1点差に迫る。FWエウトンは来日初ゴールとなった。その後は1点差に追い上げたアウェイの千葉が優勢。主導権を握り続ける。

CKからFWエウトンがフリーでヘディングシュートを放つなど追いつくチャンスはいくつか作ったがC大阪のキーパーのGKキム・ジンヒョンの活躍もあって同点ゴールは生まれず。注目の一戦はC大阪が2対1で逃げ切った。C大阪は5勝1分け。熊本を抜いて首位に再浮上した。全て1点差の勝利なので僅差の試合が続いているが勝負強さを発揮している。敗れた千葉は3勝2敗1分け。9位に転落した。C大阪との差は「6」。

■　ボランチのMFソウザが大車輪の活躍

J2の序盤の大一番と言えたC大阪 vs 千葉はホームのC大阪が勝利した。C大阪は6節が千葉戦(H)で、7節が清水戦(A)で、8節が北九州戦(H)で、9節が札幌戦(A)で、10節が京都戦(H)で、11節が松本山雅戦(A)。2月・3月は下位候補との試合が多かったが、一転して4月・5月は上位候補との直接対決が続いていく。特に6節の千葉戦(H)と7節の清水戦(A)の2つが重要になってくるが、幸先のいいスタートを切った。

ヒーローは何と言っても2ゴールを挙げたMFソウザ。ハノーファー96に移籍したMF山口蛍の後釜としてボランチのレギュラーで起用されているが試合を重ねるごとにチームに馴染んできている。いずれもセットプレーからヘディングでゴールを決めたが、いい時間帯に2つのゴールを奪ってチームの勝利に大きく貢献した。一番の武器は力強いボール奪取であるが攻撃力も相当に高い。オールラウンドな選手である。

この日は1人で6本のシュートを放ったが、ここまでの6試合で合計で18本のシュートを放っている。シュート数はMF福満(山口)の23本、FW大前(清水)の21本に次いでリーグ3位タイ。ボランチの選手ということを考えるとあり得ないほど積極的にシュートチャンスに絡んでいる。この日の2ゴールはいずれもヘディングシュートだったがパワフルかつ精度の高いミドルシュートも持っており、得点の面でも期待できる。

当然のことながらMF山口蛍の穴を1人で埋めきるのはなかなか難しいが、ここまではMFソウザが穴を感じさせないプレーを見せている。ドリブルで持ち上がって局面を打開することもできるのでドリブルも、パスも、シュートも、ボールカットも、ヘディングも、いずれもが高次元の選手である。相方のMF山村和との関係性も試合をこなすごとに良くなっており、MFソウザの存在はC大阪の強みの1つになっている。

左サイドハーフで起用されている10番のMFブルーノ・メネゲウも貢献度が高い。スピードがあってキックの精度が高くて運動量も多い。守備の場面でも献身的にプレーできる選手で攻守両面で質の高いプレーを見せる。彼の存在も大きな武器になっているが、1トップのFWリカルド・サントスはまだ本領を発揮していない。体を張ったプレーを続けているがチーム内にライバルは多い。ゴールという形で結果を残したい。

■　ようやく生まれたFWエウトンのJリーグ初ゴール

敗れた千葉は今シーズン2敗目となった。シュート数はC大阪が19本で千葉は7本だけ。特に前半は圧倒されてしまった。「(前半の)千葉の出来が極端に悪かった。」というよりは「C大阪の試合の入り方が良かったので精神的な部分で受けに回った。」というのが本当のところだと思うが、前半を終えた時点で0対2のスコアになると勝ち点を獲得するのは難しくなる。FKから許した前半38分の2失点目が非常に痛かった。

ただ、ハーフタイムを境にして流れは一変。立ち上がりを攻めて後半1分にMFアランダのパスからFWエウトンの追撃弾が生まれた。FWエウトンは来日初ゴール。これで勢いに乗ることができたが、畳みかける攻撃ができたかというと否。後半は基本的には千葉がボールを支配して攻め込んだが最終局面でもキレイにパスをつなごうとしたのでC大阪の最終ラインの選手が落ち着いて対応できる場面が多かった。

千葉にとってはFWエウトンに初ゴールが生まれたのは大きい。C大阪のFWリカルド・サントスにもなかなか初ゴールが生まれないがC大阪の場合は他にもFW玉田がいて、FW田代有がいて、FW澤上がいて、MF関口やMF清原などを代わりに起用することができるのでFWリカルド・サントスが活躍しなかったとしても大きな問題にはならないが、C大阪ほど駒が豊富なチームではないのでFWエウトンの活躍は不可欠である。

184センチ/87キロなのでサイズに恵まれていることは一目瞭然であるが、めちゃくちゃ空中戦に強いタイプではなさそう。ポストプレーヤーという感じでもないので点を取ってチームに貢献する生粋のストライカータイプだと思われるがゴールシーンの場面では「ポジショニングの良さ」を発揮した。左利きというのも大きな特徴の1つで得点感覚はありそう。初ゴールがきっかけとなってゴールを量産できるか。

★　現在の投票数　→　35票

　　　→　投票したい選手の名前を選択してから左下の「投票」のボタンをクリックしてください。
　　　→　最大で6人まで投票することができます。
　　　→　「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
　　　→　記事内容に関係のないコメント(政治的な内容も含む。)はご遠慮ください。