■ 決勝トーナメント進出を決めたものの・・・アジアユースの予選リーグ第3戦目。2連勝の日本は、イランと対戦。4点差で負けても予選突破が決まる日本は、大分トリニータ所属の守備の要の福元と、右サイドバックの内田を温存して試合に臨んだ。
試合展開は、前半22分に梅崎のゴールで日本が先制するものの、後半6分に、左サイドを突破されると、最後はこぼれ球を蹴りこまれて同点に追いつかれると、さらに後半27分にも、セットプレーからヘディングでゴールを奪われた。日本は、後半途中に、広島の柏木と大分の梅崎をベンチに下げるなど、無理に勝ちに行く采配は見せず、見せ場は作れないまま、1対2で敗れた。
■ 失望のマイク・ハーフナー全力で勝ちにいく必要のなかった日本代表であるが、もう少し内容のあるサッカーを見せて欲しかった。2戦目で北朝鮮に0対5で敗れて、背水の陣で望んできたイランに対して、終始押され気味だった。
最も失望させられたのは、FWのハーフナー・マイク。194cmの長身を誇るマイクだが、持ち味の高さを生かしたシーンは一度もなく、グラウンド上を彷徨うだけだった。高さという、誰にも負けない武器があるにもかかわらず、まだ、自分の生かし方を理解していないように見える。マイクの潜在能力が高いのは認めるが、才能が開花するまでには相当に時間がかかるだろうし、もしかしたら、才能が花開かずに、キャリアを終えるかもしれない。影響力のある選手なだけに、マイクが入ると、ロングボールが多くなってしまう。この試合については、マイク抜きの10人で試合をした方が、日本としては、いいサッカーが出来たと思う。
もう1人期待はずれだったのは、CBの柳川。神戸では、準レギュラーの選手だが、普段のプレーが全くできずに、軽率なミスを繰り返した。福元の存在の大きさをあらためて感じることになった。
■ 貫禄を見せた大分の梅崎一方、いいプレーをしたのは、大分の梅崎。梅崎にボールが渡ると、ほとんどボールを奪われないのでチームが落ち着く。梅崎は、スピードに乗った状態でも、全くボールコントロールを乱すことなくプレーを進められるので、周りがうまく動ければ、必ずチャンスになる。ユース世代では、頭ひとつ、抜けた存在である。
フォワード陣に絶対的な存在がいないため、梅崎と柏木が構成する中盤が、一番のセールスポイントになる。梅崎にいかにフリーでボールを持たせることが出来るのかが、決勝トーナメントの鍵である。
■ 見えない吉田監督の考えさて、このチームの最大の目標は、来年、カナダで開かれるワールドユースということになるが、このままでは、仮に本大会に進出したとしても、大きな成果は望めないだろう。選手個々では、内田、梅崎、福元、柏木、田中とJリーグでコンスタントに試合に出場している有望な選手が多くいるにもかかわらず、吉田監督の目指すサッカーが、どうもはっきりしなくて、前線の長身選手(森島やマイク etc.)にロングボールを送り続ける、アンチスペクタクルなサッカーしか披露出来ていない。
「グランドコンディションが悪かったから、ロングボールを多用した。」という言い訳もあるかもしれないが、グラウンドコンディションアがよくないなら、なおさら、中盤選手のテクニックのレベルの差があらわれるような、ショートパス主体の日本らしいサッカーをしてほしかった。
新潟のMF田中亜土夢。この選手は、アルビレックス新潟では、エジミウソンの下の1トップ下で素晴らしいプレーを見せているが、吉田ジャパンでは、攻撃的MFで先発起用されているものの、機能性の低いチームの中で埋没してしまって、目立った活躍が出来ていない。梅崎にしても、内田にしても、田中にしても、この一年でプレーヤーとして大きく伸びたが、吉田監督はそのノビシロをうまくチームに還元できず、旧態依然のサッカーを見せている。
■ 思い切った決断も必要このチームに求められる、選手個々レベルアップをはかりながら、ワールドユースで勝ち進めるだけの競争力のあるチームを作ることである。吉田監督は、日本サッカー協会が選んだ御用達の監督かもしれないが、もっと優れた監督が沢山いるのだから、非情になって、大会終了後に監督交代を決断すべきではないかと思う。これまでは、タレント力で勝利することができたが、これからの試合は、監督の力も必要になってくる。悔いは残したくない。
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