B組のスウェーデンとパラグアイの試合は、後半ロスタイム直前に、アルバックからのクロスをリュングベリが頭で押し込んで先制。この1点を守ったスウェーデンが、勝ち点3を獲得した。一方のパラグアイは、連敗でグループリーグ敗退となった。
それにしても、スウェーデンは不思議なチームだ。前線にはタレントが揃っており、高さも強さもテクニックも申し分ないし、攻守の切り替えの速さも十分で、単調な攻撃というわけでもないが、トリニダード・トバゴ戦と同じく、最後のシュートが決まらない。チャンスは山のように築くが、結局、何かが足りないのだろう。でも、その何かがいったい何なのか、ボクにはよく分からない。ズラタンは本調子ではないが、ラーションもいるし、リュングベリもいるし、周りのサポートも十分なのに・・・。それにしても不思議なチームだ。
敗れたパラグアイ。この試合は、どちらかというとパラグアイのペースだったが、国際舞台で得点を奪うには、十分ではなかった。サンタクルスは、イングランド戦よりははるかに存在感を発揮したが、期待に応えるゴールを挙げることはできなかった。1999年の南米選手権で、トルシエジャパンを粉砕した当時17歳のロケ・サンタクルス。長身ながら足元も柔軟で、容姿も端麗。パーフェクトな国際的センターフォワードに成長するのかと思われたが、その後は、期待通りには成長を遂げることは出来なかった。日本代表がアウェーで4対0の完敗を喫した、あの試合で見せた攻撃力は、ついに発揮されることはなかった。確かにパラグアイは、毎度守備の堅い、いいチームを作ってくるが、トーナメントを勝ち進むチームは作れていない。
スウェーデンは、決勝トーナメント進出に大きく前進したが、グループリーグ2位で通過すると、おそらく決勝トーナメント1回戦でドイツと対戦することになる。開催国のドイツを決勝トーナメント1回戦で破ることは、いろんな事情がからんで不可能である。次のイングランド戦も、スウェーデンにとっては、勝利が必要な試合となる。
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