■ センターバック4回目はセンターバック。そろそろ、めんどくさくなってきたので、出来るだけ簡単に。
センターバック → 南アフリカ大会でDF中澤とDF闘莉王のセンターバックコンビが奮闘し、4試合で2失点のみ。べスト16に大きく貢献したことは記憶に新しいが、そのDF闘莉王は今シーズンから名古屋グランパスでプレー。熱いプレーでチームを引っ張り、かつ貴重な得点源として、不可欠な存在になっている。名古屋は首位を独走しており、このままリーグ制覇となると、2006年以来、2度目のリーグMVPの可能性も十分に考えられる。
DF闘莉王の相棒になったのは191㎝のDF増川。当初は、新潟から獲得したDF千代反田がレギュラーをつかむと思われていたが、結局、DF増川がポジションを守った。荒さはあるが、体が強くて、高さは大きな武器である。
リーグ最少失点のC大阪ではDF茂庭の奮闘が目立った。昨シーズンまでは「守備力」に課題を抱えていたC大阪であるが、DF茂庭とDF上本が加入したことで誰も予想できなかった「堅守」を手に入れた。特にDF茂庭のパフォーマンスは際立っており、セレッソにとっては、誰以来になるのか分からないが、待望の「ホンモノのセンターバック」である。もちろん、パートナーのDF上本も候補の一人。フィードが不得意のDF茂庭に代わってパスを回して前にボールを進めるのはDF上本の仕事であり、DF茂庭との相性は抜群だった。共にスピードがあって1対1の対応はほとんど負けなかった。
同じくリーグ最少失点の鹿島には、ワールドカップメンバーのDF岩政がいる。スピードには難があるが、単純な高さ勝負となったら、DF闘莉王やDF中澤にも劣らない。DFイ・ジョンスが移籍し、シーズン途中でDF伊野波とパートナーを組むことになったが、大きな影響はなかった。同じワールドカップメンバーでは、FC東京のDF今野も外せない。すっかりセンターバックが板についてきて、ザックジャパンでもセンターバックでポジションをつかみそうな勢いである。セットプレーを中心に高い得点力も光った。
ザックジャパンでDF今野とセンターバックコンビを組んだのが横浜FMのDF栗原。4月に行われたセルビア戦が不出来でワールドカップメンバー入りは果たせなかったが、アルゼンチン、韓国を完封。横浜FMでも怪我が多かったDF中澤に代わって最終ラインのリーダー的存在となった。
いろいろな意味で注目を集めたのが、サンフレッチェ広島のF槙野智章。左ストッパーが持ち場であるが、積極的な攻め上がりでチャンスを作って、たくさんのゴールとアシストを記録した。ディフェンス面で向上の余地はあるが、攻撃力は文句なし。ゴールパフォーマンスでもサポーターを楽しませたが、ナビスコカップ決勝の延長戦前半終了間際のフリーキックから決めたゴールの後の「作られていないゴール・リアクション」が一番良かった。
布ジャパンに代表されるように、現代サッカーでは、最終ラインからパス出しのできるセンターバックが重宝されているが、このタイプで活躍を見せたのが、アルビレックス新潟のDF千葉和彦とサンフレッチェ広島のDF中島浩司。「越後のピケ」のニックネームをたわまったDF千葉は、オフに名古屋グランパスに移籍したDF千代反田の穴を完全に埋めてみせた。また、3バックシステムのセンターに入ることが多かったDF中島は怪我がちのDFストヤノフの代役という難しい役目を十分にこなした。
今シーズン、成長を見せた選手では、ガンバ大阪のDF中澤聡太と大宮アルディージャのDF坪内秀介の名前を挙げたい。大黒柱のDF山口智が故障がちの中、DF中澤はようやく潜在能力を発揮するようになった。今シーズンは4ゴールとセットプレーからのゴールも多く飛躍のシーズンとなっている。また、不安定だったDFマトからポジションを奪ったDF坪内は、ここ数年、ジャーニーマン的な存在になっていたが、サイドバックだけでなく、センターバックも十分にこなせることを示して、自身の価値を高めた。
最後に挙げるのは浦和レッズのベテランのDF山田暢久。DF闘莉王が移籍s、DFスピランビッチが怪我がちと苦しい台所事情で、センターバックを任されて安定したプレーを見せた。35歳で175㎝の身長でも、読みとセンスをフルに生かして守り切れることを証明した。
という何人か候補が挙げてみたが、今年は名古屋のDF闘莉王になるだろう。勝負弱かった名古屋がDF闘莉王の加入で大きく変わっていった。W杯の中断前と中断明けの苦しい時期に、闘莉王の「個の力」でもぎ取った勝ち点が何ポイントもあった。
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