アピール出来た人 (☆☆☆☆☆)
・岩政大樹 → 相手のファールという判定になったので助かったが、一度、前半の終了間際に裏のスペースに抜け出されそうなシーンがあった。ただ、それ以外は、非常に良かったのではないか。国内では屈指のセンターバックであるが、ACLではイマ1つのところもあって、国際舞台ではどうかという疑問はあったが、高さと強さは際立っていた。
ナイジェリアやカメルーンのような身体能力が高く、スピードのある選手を相手にした時にどうなるのかはまだ疑問であるが、欧州の中堅国にありがちなロングボールを前線に蹴ってくるチームを相手にする場合、DF岩政という選択肢もあるのではないか。代表デビュー戦であったが、第3センターバック候補の有力候補になった。
まずまずアピール出来た人 (☆☆☆☆)
・川島永嗣 → 見せ場は後半の半ばのスコットランドの決定的なシュートシーンのみ。完全にかわされて失点かと思われたが、懸命に足を伸ばしてセーブ。超ビッグプレーだった。
先制ゴールを許すのか、0対0で進むのかは、大きな違いがある。際立ったプレーはこれだけであったが、十分に評価できる。
まずまずアピール出来た人 (☆☆☆☆)
・松井大輔 → フランスリーグでの出場機会が減ってきていて、日本代表での立場も厳しくなっているMF松井だが、この日は久々によかったのではないか。何か吹っ切れたのか、思い切りのいいプレーが多く、左サイドで起点になった。
得点力のある選手ではないので、ゴール前に顔を出してシュートを狙うというシーンが少ないので、これがマイナスポイントになるが、本大会で相手のレベルが上がって、容易に味方がキープも出来なくなるという事態も想像できるが、そういう展開では頼りになるだろう。明確な結果は出ていないのでスタメンというのは可能性は低くなっているが、切り札としてベンチにおいておくと、重宝する可能性もある。
まずまずアピール出来た人 (☆☆☆☆)
・稲本潤一 → ガーナ戦では途中出場で1ゴール1アシスト。久々に代表で結果を残したMF稲本が久々の先発出場。ガーナ戦で得た自信が好影響をもたらしているようで、途中交代するまで安定したプレーを見せた。
スコットランドの攻撃が迫力が無かったので守備面で見せ場は少なかったが、攻撃面では的確なつなぎと正確なポジショニングは見事で、及第点以上の出来だったといえる。
まずまずアピール出来た人 (☆☆☆☆)
・森本貴幸 → 後半11分からの出場。なかなかいいパスが回ってこなかったが、最後の最後に見せ場がやってきた。鋭いクロスボールを巧くトラップして反転してシュート。ゴールこそならなかったが、ストライカーらしいプレーを見せた。
デビュー戦ゴールこそならなかったが、ポストプレーも悪くなく、ヴェルディ育ちらしく、基本的には技術のある選手なので、日本の中盤のパス回しにも巧く絡んでいけそうな感じはする。2トップの方が持ち味を発揮できるが、1トップでの先発もあるのではないか。スタメンで見てみたい。
どちらともいえない (☆☆☆)
・石川直宏5年ぶりの代表のピッチ。代表経験の少ない選手が多かったため、前半のコンビネーションはイマひとつ。MF石川は最初はトップ下に近いポジションを取って、途中からは右サイドを中心にプレー。何度かドリブルで突破するシーンはあったが、決定的な仕事は出来なかった。
FC東京で好調の要因になっている「落ち着き」は、久々の代表ゲームということで見られず、気合が入りすぎてから回りしたような気はする。ただ、これは代表への思いの強いMF石川の立場を考えると仕方が無い。次のチャンスをどう生かすかである。
どちらともいえない (☆☆☆)
・本田圭佑 → 最後のゴールは見事で、彼らしく、チャンスにもあわてずに得意の左足で流し込んだ。いい位置からのフリーキックもあって、特に、後半の1本目はGKの前でバウンドするいやらしいボールを蹴って、DF内田の決定機につなげた。
最後のゴールで救われた感はあるが、ただ、トータル的に見ると、イマイチだったのは否めない。FW前田の1トップということで、2列目にMF石川とMF本田とMF中村憲が並ぶ布陣となったが、MF本田があまり動かずに中央のエリアに留まってスペースを潰してしまっていたので、FW前田やMF石川やMF中村憲は非常にやりにくかったのではないかと思われる。
自分のよさを発揮することは必要であるが、味方のよさを潰してまで自我を出そうとすると、チームとして成り立たなくなる。
どちらかというとアピールできなかった (☆☆)
・大久保嘉人 → 香港戦はスタメン出場。好クロスでDF中澤のゴールをアシストするなど、精度の高いパスでチャンスを演出したが、この日は途中出場で不発。ほとんど見せ場は作れなかった。
及第点以上のパフォーマンスを見せた香港戦でも感じたことであるが、どうも、以前に比べて、熱のあるプレーが少なくなってきたように思う。20代前半の頃であれば何よりもゴールを目指して突っ走っていて、この「がむしゃらさ」がチームへエネルギーを与えていたが、そういうプレーは少なくなってきた。ポジティブに考えると成熟したといえるが、以前のようなエネルギッシュなプレーこそ、今の岡田ジャパンに最も求められていることではないかと思うが・・・。
どちらかというとアピールできなかった (☆☆)
・前田遼一 → 欧州遠征のガーナ戦では及第点のプレーだったが、この日はイマひとつ。彼だけの問題ではなく、チーム全体の問題ではあったが、持ち味を発揮し切れなかった。FW森本のプレーが良かっただけにマイナス印象となった。
正確なポストワークに加えてフィニッシュにもしっかりと絡んでくる選手であるが、あまりにもゴールまで仕事をする回数が少なく、ストライカーとして相手に危険を与えることは出来なかった。まだチャンスはあるはずなので、今度は、ゴールという結果を残しておきたい。
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