■ 成績不振の2チームセレッソ大阪とサンフレッチェ広島の2チームが、監督を交代した。ともに成績不振が原因である。
ボクは、開幕前に、戦力的な上積みのないセレッソは苦しむだろうと予想し、FWウェズレイとMF戸田を獲得したサンフレッチェは躍進するだろうと予想した。
ともに、Jリーグのなかでは、中堅クラスの戦力を誇るチームだが、このクラスのチームは、ひとたびスタートでつまずくと、J2降格の可能性すら出てくる。思い切った判断だが、仕方のない決断だったのかもしれない。
■ 意図のない監督交代には反対ただし、ボクは、基本的には、こういうシーズン途中の監督交代には疑問を感じる。小林監督も、小野監督もここ最近、きっちりしたサッカーをして、結果を残してきた監督である。(FC東京やジュビロ磐田がこの時期に監督を代えるのであれば、納得するが・・・。)
後任監督に、シャムスカのような監督を連れてくるメドが立っているのであればいいのだが、こういうカンフル剤的な監督交代をして、チームがよくなった例は、それほど多くない。
近年、日本でも、成績の出ないチームのサポーターは監督解任を求め、チームのフロントも監督を更迭して、状況の打開を図るケースが増えている。しかしながら、サポーターもフロントも、とりあえず監督を交代しておけばひと仕事は果たした、という満足感を得ているだけで、事態がそれほど好転していないことが良くある。
監督を代える理由は、成績不振が原因だけではなく、「新監督になったらこういう感じでチームが向上しますので、ここで監督を代えることにします」と自信をもって言うことが出来なければ、意味のない人事になってしまう。
■ 監督の影響力の大きさそれにしても、サッカーの試合は、他のスポーツと比べて監督の力は大きい。優秀な監督は、いとも簡単にチームを上昇させることができるし、逆に凡庸な監督は、一瞬にして、チームを崩壊させる。
一番印象に残っているのは、Jリーグのお荷物だった、グランパスがベンゲルをつれてきて、最先端のモダンサッカーを実現させ、その後任者のケイロスが、メンバー的には大きく代わらなかったにもかかわらず、ベンゲル色を極力排除しようと独自のサッカーを展開して、結局名古屋グランパスにベンゲルの遺産はほとんど残らなかったという事実。監督の力で、大きくサッカーが変わったという、典型的な例である。
とりあえず、監督交代のあった次の試合のスタメンと試合内容は、見逃せないポイントである。
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