■ J3の第2節J3の第2節。開幕戦はアウェイで沼津と対戦したが0対3で大敗して黒星スタートを切ったツエーゲン金沢はホームの「金沢ゴーゴーカレースタジアム」でFC今治と対戦した。FC今治はホームで鳥取と開幕戦を戦ったが1対0で勝利。MFマルクス・ヴィニシウスが決勝ゴールを奪った。金沢は同スタジアムのこけら落としとなった2週間前の富山戦(H)も1対4で大敗している。早くも不穏な空気が流れつつある。
ホームの金沢は「4-1-4-1」。GK山ノ井。DF小島雅、山本義、畑尾、石原崇。MF西谷優、嶋田慎、梶浦、大谷駿、加藤大。FWマリソン。キーパーは富山戦はベテランのGK白井だったが開幕戦は22歳のGK上田樹が起用された。この日は新加入のGK山ノ井になった。アンカーの位置は新加入のMF西谷優が先発出場。彼が「補強の目玉」と言えるが開幕戦は途中出場だった。新加入のDF畑尾がキャプテンを任されている。
対するアウェイのFC今治は「4-2-2-2」。GKセランテス。DF市原、白井達、福森直、加藤徹。MFトーマス・モスキオン、新井光、マルコス・ヴィニシウス、近藤高。FW阪野、山田貴。ボランチのMFトーマス・モスキオンはアルゼンチン出身となる。期待の新戦力のFWアンジェロッティとFW日野友はともに開幕前に怪我をしたので戦線を離脱している。FW日野友は2023年はJFLで19ゴールを挙げて得点王に輝いた。
■ 3対1で勝利したFC今治は開幕2連勝「金沢ゴーゴーカレースタジアム」で行われる初のリーグ戦だったが強い雨と風の中での試合となった。あいにくの気象コンディションだったが前半からFC今治が猛攻を仕掛けた。前半5分に左サイドのCKを獲得するとMF新井光がニアサイドに蹴ったボールをMFマルクス・ヴィニシウスが得意のヘディングで合わせて幸先よく先制に成功する。MFマルクス・ヴィニシウスは2戦連発。早くも今シーズン2ゴール目となった。
さらに前半22分には右サイドのMFマルクス・ヴィニシウスが個人技で突破。右サイドの裏に流れたFW山田貴にパスを出すとフリーのFW山田貴のグラウンダーのクロスが相手のオウンゴールを誘って大きな追加点を奪った。戻って来たDF山本義が足を伸ばしたがクリアしきれずオウンゴールとなった。前半25分あたりになるとあられが降って来て画面が真っ白になるほど。オレンジ色のボールが使用されることになった。
一時的に試合はストップしたがFC今治の勢いは止まらず。前半46分にはMF新井光のパスを受けたストライカーのFW阪野が決めてダメ押しの3点目を奪った。0対3で迎えた後半開始から金沢はMF嶋田慎とMF加藤大を下げてFW杉浦恭とDF井上竜を投入。3バックに変更すると少し持ち直した。後半29分にFW杉浦恭がドリブルからシュートを決めたが焼け石に水だった。3対1で勝利したFC今治は開幕2連勝となった。
■ 「金沢ゴーゴーカレースタジアム」での最初の公式戦金沢にとっては記念すべき「金沢ゴーゴーカレースタジアム」での最初のリーグ戦だったがポジティブな要素の少ない試合になった。これで開幕2連敗となったが先の富山とのPSMを含めると3試合で計2得点/10失点。攻守に課題を抱えている。過酷な気象コンディションだったことを考慮する必要はあるが新スタジアムでのホーム開幕戦で観衆が3,352人というのはさすがに寂しすぎる。スタンドは空席が目立った。
富山戦が1対4、沼津戦は0対3。大敗が続いたがこの日も1対3。悪い流れを食い止めないといけないが負け癖が付いているのは厳しい。2023年はJ2で最下位に終わったが29節の甲府戦(A)で勝利したのが最後。12試合勝ちなしでシーズンを終えた。ホームでの最後の勝利は26節の仙台戦(H)。ホームでも9試合勝ちなしでシーズンを終えた。伊藤彰監督になってスタジアムも変わったが悪い流れは変わっていない。
オフの移籍市場でそこまで主力が流出しなかったことは良かったが前シーズンに低迷したクラブのメンバーがあまり変わらない場合、悪い流れや空気も同じままになってしまうことは多い。キャラクターの濃い監督を招聘したり、キャラクターの濃い選手が加入すると空気が一気に変わることはあるがかなりレアケースになる。「1年でのJ2復帰」どころか、「JFLに落ちないこと」も考えないといけない状況になっている。
大きな問題点の1つは「ボールのおさまりどころが全くない点」になる。FWマリソンはスピードが武器。カウンターの時に威力を発揮するタイプと言える。両サイドハーフのMF大谷駿とMF加藤大もスピード系。中盤でボールを受けて起点になるタイプではない。MF嶋田慎やMF梶浦がたくさんボールを受けて起点にならないといけないがMF嶋田慎のところを潰されてカウンターを食らうシーンが非常に多くなっている。
■ MFマルクス・ヴィニシウスは開幕から2戦連発FC今治は開幕2連勝。好スタートを切った。「金沢ゴーゴーカレースタジアム」は大半の座席の上に屋根が設けられているので(この気象条件でも)金沢のサポーターはそこまで濡れることはなかったと思うが、アウェイのゴール裏には全く屋根がない。いずれスタジアムを増築する中でアウェイのゴール裏の観戦環境も良くなると思うが現状はアウェイのゴール裏のサポーターにとって雨中の観戦はかなり過酷と言える。
FC今治のサポーターは相当に大変だったと思うが試合は完勝。いい気分で家路についたサポーターは多かったと思われる。正直なところ、現状の金沢はチーム状態が最悪に近いので「相手に恵まれた部分」は多分にあると思われるがそれでも前半から猛攻を仕掛けて前半の3ゴール。厚みのある攻撃を見せて次々にチャンスを作った。右SHのMFマルクス・ヴィニシウスを起点にいい崩しを見せる場面は非常に多かった。
MFマルクス・ヴィニシウスは開幕から2戦連発となったが「止めようがないレベルの選手」になっている。2023年はJ3のベストイレブンに選出されたが彼がJ2のクラブなどに引き抜かれなかったのは幸運と言うしかない。この日はヘディングシュートで相手ゴールを脅かすシーンが3回もあったが176cmながら空中戦に強い。先制ゴールの場面もいいタイミングでニアサイドに入って来てヘディングでネットを揺らした。
この日はMF新井光が2アシストを記録した。1点目はCKからMFマルクス・ヴィニシウスの先制ゴールをアシストして、3点目のFW阪野のゴールもアシストした。新加入のMFトーマス・モスキオンはどちらかというと守備型のボランチなのでテクニックのあるMF新井光といい関係を築ける可能性は高い。注目のMFトーマス・モスキオンは中盤でボールを失ったことが失点につながった。この場面はやや不用意だった。
※ 投稿日:2024年2月14日(水) : 総再生数:13,783回
※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。
※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。
関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名)
2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名)
2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名)
2024/02/08 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~1:松本、2:大宮、3:FC大阪、4:八戸、5:奈良~
2024/02/11 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~6:FC琉球、7:FC今治、8:讃岐、9:相模原、10:金沢~
2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~11:富山、12:岩手、13:長野、14:北九州、15:宮崎~
2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~16:沼津、17:岐阜、18:YS横浜、19:福島、20:鳥取~
2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編)
2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編)
2024/03/03 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
- 関連記事
-