■ 柏への移籍話が浮上していたMF高嶺柏への移籍話が浮上していたMF高嶺(札幌)の移籍が正式に発表された。「今オフの移籍第3号」となるが札幌U-18出身で大学を経由して札幌に戻って来た大卒3年目のMF高嶺の柏への移籍というのは驚きだった。残留争いに巻き込まれたものの、札幌は秋以降は好調だった。対して柏は7位だったが10試合勝ちなしでフィニッシュした。いい流れでシーズンを終えた札幌のファンにとっては寝耳に水の話だった。
当然のことながら、柏にとっては大きな補強と言える。柏は「3-1-4-2」や「3-4-2-1」を採用しているが中盤をパワーアップしたかった。引退したMF大谷を含めてボランチ系の選手はMF椎橋、MFドッジ、MF戸嶋祥、MF土屋巧、MF三原雅とどちらかというと「バランス系」 or 「守備型のボランチ」が多かった。より攻撃力があって、ゲームメイクも出来て、かつ左利きのMF高嶺が入ると中盤の質は大きく高まる。
札幌にとっては痛い流出と言える。近年の札幌はJ1で10位前後に位置するケースが多くなっている。すっかりJ1に定着したが学生時代から評価の高かった大学選抜クラスの獲得に成功する機会が多くなっており、彼らが順調にプロの世界でも活躍して主力になった。MF高嶺、MF金子拓、DF田中駿、FW小柏など。GK中野、MF井川、MF田中宏はまだ力を出せていないが彼らも大学時代の評価はかなり高かった。
「新卒で札幌に加入した大卒プレーヤー」が近年の札幌を支えており、彼らはこれまで他クラブからオファーがあったとしても札幌に残って戦い続けた。MF金子拓に対しては過去に神戸や浦和などたくさんのクラブが関心を寄せているが移籍を選択することはなかった。このタイミングでMF高嶺が移籍を決断したが同年代の大学出身の選手が後に続いて移籍を選択するようだと札幌としては相当に困ったことになる。