■ 雪の中のJ1の開幕戦J1の開幕節。ドイツ出身のミヒャエル・スキッべ監督を招聘したサンフレッチェ広島はホームのエディオンスタジアムでサガン鳥栖と対戦した。鳥栖は金明輝監督が退任して新たに元・愛媛FCの川井監督を招聘したがMF仙頭やMF樋口雄やDF大畑などたくさんの主力が流出する苦しいオフになった。広島地方は今シーズンで一番の冷え込みとなってピッチ上の至るところに雪が残っている状態での対戦となった。
ホームの広島は「3-4-2-1」。GK林卓人。DF野上、荒木、佐々木翔。MF青山敏、塩谷、藤井智、柏、浅野雄、仙波。FW鮎川。システムはこれまでと同じ。オフの選手の入れ替えが極めて少なかったこともあって大卒ルーキーのMF仙波以外は全て昨シーズンから在籍している選手になった。ボランチから後ろはベテラン中心、1トップ+2シャドーは若手トリオが起用された。シャドーのMF仙波は広島ユース出身になる。
対するアウェイの鳥栖は「3-4-2-1」。GK朴一圭。DF島川、ファン・ソッコ、ジエゴ。MF小泉慶、福田晃、飯野、岩崎、菊地泰、堀米勇。FW垣田。DFジエゴ、MF福田晃、MF菊地泰、MF堀米勇、FW垣田という5人の新戦力がスタメンで起用された。MF宮代、MF小野裕、MF西川潤などはベンチ外。大卒ルーキーのMF菊地泰はJリーグのデビュー戦になる。復帰組のMF福田晃は2015年~2019年まで鳥栖でプレーした。
■ 前半はアウェイの鳥栖が攻め込んだ。試合の前半はアウェイの鳥栖が攻め込んだ。1トップのFW垣田を起点にチャンスを作った。雪の残るあいにくのピッチ状況の中、鳥栖はカウンターと遅攻をうまく使い分けて攻撃を仕掛けた。1トップのFW鮎川のところにほとんどボールが入らない広島は大卒ルーキーのMF仙波がボールを持ったときはいい形になりかけたがMF柏、MF浅野雄、MF藤井智といった突破力のある選手が生きるシーンはほぼ無かった。
0対0で迎えた後半は幾分かは広島が盛り返してほぼ互角の展開になった。後半26分に鳥栖の右ストッパーのDF島川のパスミスからMF塩谷が無人のゴールにロングシュートを放ったが惜しくも枠を捉えることは出来なかった。さらに後半30分にもDF島川のミスからFWジュニオール・サントスが同じように無人のゴールにロングシュートを放ったが同じように枠を捉えることは出来ず。広島は絶好のチャンスを逃した。
後半48分には攻撃参加した右ストッパーのDF野上が左足でミドルシュートを放ったが惜しくもクロスバーに直撃する。直後の後半49分に今度は鳥栖のFW垣田が決定機を迎えたが戻ってきたDF野上にブロックをされて先制ゴールとはならず。試合は0対0で終了した。シュート数はどちらも7本のみ。シュート数の多い試合にはならなかったが決定機はどちらも何度か作ったのでまずまずの熱戦だったと言える。
■ 鳥栖の前評判は今シーズンも低い。主力がたくさん流出した鳥栖の前評判は今シーズンも低い。「降格候補の1つ」に挙げられているがMF藤田直、MF福田晃、MF小野裕を再獲得して期限付き移籍ながらFW垣田、FW宮代、MF西川潤などを獲得した。大卒ルーキーもたくさん加入したので「十分に残留は可能なメンバーになった。」と言えるが前半の出来は非常に良かった。FW垣田、MF岩崎、MF飯野などの走力をうまく活用してチャンスを作った。
主力がたくさん抜けたことに加えて監督も交代したので若干のモデルチェンジはあると思われるが1トップのFW垣田は高さがあるだけでなく運動量が多くて前線で活発に動ける選手なので昨シーズンと比べると速い攻撃が多くなると思われる。スピードのある選手も増えたが攻撃の面では新加入のMF堀米勇がアクセントになった。J1でプレーするのは甲府時代の2017年以来。かなり久しぶりだったが躍動した。
J1通算では37試合目で2ゴール。J2では210試合で28ゴールを挙げているので「J2ではコンスタントに活躍してきたがJ1ではあまり活躍できない選手」と言える。昨シーズンは山形で8試合のみ。期待を大き裏切った選手なのでJ1行きというのは驚きだったがもともと攻撃的なセンスは抜群である。攻撃の部分でアイディアを出せる選手はあまり多くないことを考えると新生・鳥栖のキーマンの1人になるかもしれない。
DFエドゥアルドが抜けた最終ラインは不安視されているがこの日は右ストッパーのDF島川のビルドアップのミスから大ピンチを2度も招いた。GK朴一圭は高いポジションを取るので最終ラインのミスは、即、失点につながる。こういうミスをゼロにするのは難しいが出来る限り減らさないといけない。3バックの左でプレーしたのは徳島から加入したDFジエゴだったが攻守に貢献。積極果敢な攻撃参加も光った。
■ ミヒャエル・スキッべ監督が来日できず。ホームでスコアレスドローに終わった広島はオミクロン株の影響でミヒャエル・スキッべ監督が来日できず。迫井ヘッドコーチが指揮を執っている。指揮官不在で都合の悪いことはたくさんあったと思うがベテラン主体のメンバー構成になったのは驚きだった。特に外国人監督が就任すると若手を積極的に使うのでチームが一気に若返るケースは多いがGK林卓人、DF塩谷、MF青山敏などベテランがたくさん起用された。
当然、実力の世界なので年齢に関係なく評価の高い選手が起用されないといけないがチャンスを与えられた数少ない若手のFW鮎川、MF仙波、MF藤井智、MF浅野雄のうち、アピールに成功したのは大卒ルーキーのMF仙波のみ。1トップのFW鮎川はほとんど起点になれず。MF藤井智やMF浅野雄が持ち味であるスピードを披露するシーンはほぼ無かった。若手の台頭が期待される中、大半の若手は低調だった。
他クラブからの補強が全くなかったので既存の若手ならびに新卒のルーキーが頑張らないといけないが「1トップを誰にするのか?」は当面の注目点になる。プレシーズンではFW永井龍が好調。開幕戦の後に行われたルヴァン杯の初戦でもゴールを決めている。相手に脅威を与えることが出来るのはパワーと高さと速さを持つFWジュニオール・サントスになるが昨シーズンは周りとの呼吸がなかなか合わなかった。
ボランチの組み合わせも注目点に挙げられる。大黒柱のMF青山敏は36歳になった。腰に爆弾を抱えているので適度に休ませながら起用しないといけないが相方のMF塩谷も33歳。MF柴崎晃は37歳になる。MF松本泰、MF川村あたりが出場機会を増やしてベテランを脅かさないといけないがどうなるだろうか?MF塩谷は本職はCB。万能型の選手ではあるがボランチとしての適性が高いかというとかなり微妙である。
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