■ 後半戦に限定すると2位石丸監督を招聘して「2015年以来のJ1復帰」を目指した山形だったが出だしで大きく躓いた。再開初戦となる2節の栃木SC戦(H)は1対0で勝利したが3節から8試合勝ちなし。10節を終えた時点では1勝4敗5分けで勝ち点「8」のみ。20位だった。その後もなかなかエンジンがかからずに低迷した。折り返し地点となる21節が終了した時点では5勝8敗8分けで勝ち点「23」。17位で全日程の半分を消化することになった。
木山隆之監督が率いた昨シーズンは6位でプレーオフに進んで1回戦で大宮を撃破している。石丸監督にとっては難しい状況になっていたが22節以降は11試合で7勝3敗1分けで勝ち点「22」を獲得している。後半戦(22節以降)の成績に限定すると8勝2敗1分けで勝ち点「25」の福岡に次いでJ2では2番目になる。大型連勝を達成するなど快進撃を見せている福岡との差も「3」のみ。「絶好調」と言っても過言ではないだろう。
木山前監督と比べると石丸監督は攻撃的なサッカーを志向するタイプの監督である。「その割には点が取れない。」というのが今シーズンの前半戦の山形だった。21節を終えた時点ではわずか20得点だったが後半戦(22節以降)は11試合で25得点を奪っている。後半戦の総得点はJ2最多となる。3ゴール以上を奪った試合が5試合もあるが新外国人のFWヴィニシウス・アラウージョがここ8試合で8ゴールと大爆発している。
得点源になることが期待されたFWヴィニシウス・アラウージョも前半戦(1節-21節)はさっぱりだった。スタメンでプレーする機会は少なくて24節を終えた時点では19試合で1ゴールという成績だった。期待外れと言われたが25節以降の8試合で何と8ゴールを奪っている。年代別のブラジル代表を経験している選手なので「能力はもともと高かった。」と言えるが高い決定力を発揮して快進撃を続ける山形のエースになった。
■ アウェイで千葉に完勝直近の32節はアウェイの千葉戦だったが5対1で大勝した。試合前の時点で16位に低迷する千葉は「伝統的にホームで強いチーム」だったが今シーズンは低調。フクダ電子アリーナでの試合は4勝9敗4分けとなる。これはJ2の22クラブの中でワースト3位となる。アウェイでは6勝7敗2分けなのでほぼイーブンの成績になる。苦手のアウェイ戦では奮闘しているがホームではなかなか勝ち点「3」を獲得できていない。
「山形の完勝だった。」というしかない試合になった。前半31分にFWヴィニシウス・アラウージョのゴールで先制に成功すると前半38分には10月末にC大阪から期限付き移籍で加入したFW前川の移籍後初ゴールで追加点を奪った。後半3分にはボランチのMF中村駿が決めて3点目を奪うと後半8分にはFWヴィニシウス・アラウージョのPKのこぼれ球をスタメン抜擢のMF末吉塁が押し込んで4点目のゴールを奪った。
後半16分には抜け出したFWヴィニシウス・アラウージョが冷静に決めて5点目を奪った。後半38分に38歳のFW佐藤寿にゴールを許したが5対1で大勝した。千葉の元気のなさにもアシストされたが攻撃陣がまたしても大爆発した。23節の群馬戦(A)は4ゴール、25節のFC琉球戦(H)は3ゴール、27節の愛媛FC戦(H)は4ゴール、29節の東京V戦(H)は4ゴールを奪っており、「3ゴール以上の試合」が直近の11試合で5度もある。
■ 上位との対戦を多く残している。10月の始めに当時のチーム内得点王だったMF山岸祐を福岡に完全移籍で放出している。「J1昇格は難しいので売れそうな選手を売って来シーズンを見据えた戦いを選択するのだろう。」と思われたが穴埋め候補としてC大阪からFW山内とFW前川を獲得。FW山内はまだ力を出せていないがFW前川は早くもチームに馴染んでいる。先を見据えることを選択したことが逆にプラスに作用しているように感じられる。
一時は木山監督と比較をされて厳しい立ち位置だった石丸監督の評価も急上昇しているが34節が徳島戦(H)、35節が福岡戦(A)、37節が甲府戦(A)、39節が長崎戦(A)、41節が北九州戦(A)になる。新潟戦は31節に消化しているが「上位との対戦を多く残しているので山形が昇格争いのカギを握る存在になる。」と言える。得点力の高い山形が上位陣(特に徳島と福岡)を苦しめるようだと昇格争いは面白くなる。
各種のスタッツを見ると監督交代によって攻撃的なチームに生まれ変わったことがよく分かる。「30mライン進入回数」は17位→5位、「ペナルティエリア進入回数」は19位→3位にジャンプアップした。「シュート数」も19位→4位、「枠内シュート数」も12位→2位になった。「クロス数」は昨シーズンも8位だったので「平均以上」だったが今シーズンはJ2で2位。サイド攻撃が新生・山形の大きな武器になっている。
2位の福岡との差は「17」なのでさすがに大逆転での昇格は難しいが4位の新潟との差は「7」なので「4位は十分に狙えるポジション」である。今シーズンはプレーオフがなくなったが2019年の6位を上回ることが出来ると「いいシーズンになった。」と振り返ることが出来るだろう。11月11日(水)に行われる次の33節はホームの大宮戦になる。満身創痍の大宮を下して34節のホームの徳島戦を迎えたいところである。
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