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【移籍市場】 2020年-2021年オフの補強ポイントについて考える。 (ガンバ大阪編) | | |　

ガンバ大阪

→　宮本監督になって3年目のG大阪は16節を終えた時点では7勝6敗2分けで勝ち点「23」。8位だった。2位のC大阪との差は「13」と大きく広がっていたが17節から破竹の6連勝。6試合で勝ち点「18」を獲得した。22節の横浜FM戦(H)こそ引き分けに終わったが23節から2連勝中。ここ9試合で8勝1分けと素晴らしい成績を残している。さすがに川崎Fとの差は大きいが熾烈を極める2位争いの中心の1つになりつつある。

直近の24節の柏戦(H)は後半44分にFWアデミウソンの劇的な決勝ゴールが生まれて2対1で勝利した。勢いに乗れそうな勝利となったが24試合で35得点/26失点となる。1試合平均の得点数は「1.46」なのでG大阪にしてはやや低めの数字になる。2019年は34試合で54得点だったので1試合平均の得点数は「1.59」だった。3ゴールを以上を奪ったのは14節の仙台戦(A)のみ。爆発力には欠けるが勝負強さが武器となる。

1点差での勝利が12回もある。エースのFW宇佐美がシュートスランプに陥って、24試合で5ゴールのみ。エースの得点数が伸びないこともあって際どい試合が多くなっているがGK東口を中心とした守備陣の頑張りもあって好位置につけている。「G大阪らしい攻撃」はあまり見せられていないが粘り強い戦いを続けている。「これだけ辛抱して守備を頑張ってしぶとく勝ち点を積み上げるG大阪」というのは記憶にない。

各種のスタッツを見ると「インターセプト数」がJ1で1位となる。個人別でもMF井手口がインターセプト数で1位にランクされるが「プレッシング」が今シーズンのG大阪の1つの特徴である。その一方で「ドリブル数」がJ1で15位、「クロス数」がJ1で16位、「パス数」もJ1で10位となる。攻め込まれる試合が多い点がストレスになっているサポーターは少なくないと思うが十分な結果が出ているので文句は言いにくい。

「ACLの出場権を獲得できるのか？否か？」でオフの動き方は大きく変わって来るがもうすぐ11月に突入するのでストーブリーグが幕を開けることになる。結果は出ており、働き盛りの年齢の選手が多いチームである。チームに不満を持っている選手は少ないと思うので「選手の入れ替えの激しいオフにはならない。」と思うがまず最初の注目点は宮本監督の去就になる。2018年は9位、2019年は7位という成績だった。

同監督の去就についてはまず最初に「契約延長が確実」と報道されたが、その後、「何も決定していない。」と報道された。どちらなのか？は分からないがここ最近の成績を考えると宮本監督が退くことは考えにくい。開幕前の期待値は高かったので2桁順位で終わるようだと「監督を代えるべき」という声は大きくなったと思うが上位でシーズンを終える可能性大である。来シーズンも宮本体制になると考えられる。

欧州帰りのFW宇佐美やMF井手口がチームを離れることは考えにくい。「5年契約」と報じられたDF昌子も残留確実である。大卒ルーキーながら定位置を確保したMF山本悠、正キーパーのGK東口も移籍は考えにくい。「高確率で来シーズンもG大阪でプレーするだろう。」と思える主力がたくさんいるので静かなオフになると思うが主力の中で移籍があり得るのはDF三浦弦、DFキム・ヨングォン、MF小野瀬の3人だろう。

DF三浦弦は海外志向が強い選手である。DF昌子が加入したことで「DF三浦弦が退団しても何とかなる可能性」は高まっており、昨オフなどと比較するとはるかに欧州移籍を選択しやすい状況である。韓国代表のDFキム・ヨングォンも国際的な評価の高い選手なので移籍は考えられる。昨オフに横浜FMとFC東京が獲得に乗り出しながらG大阪に残ったMF小野瀬に対して、再度、オファーが届くこともあり得る。

もう1つの注目点は「期限付き移籍中の選手をどうするのか？」である。MF遠藤(磐田)だけでなく、GK谷(湘南)、GK林瑞輝(山口)、MF高江(町田)、MF市丸(FC琉球)、MF高宇洋(山口)、FW高木彰(松本山雅)、MF中村敬(シントトロイデン)、FW一美(横浜FC)も期限付き移籍中になるが移籍先で定位置を確保して大きな存在感を発揮している選手は多い。レンタル組が修行先で奮闘している点もポジティブに考えられる。

中でも注目したいのはともにボランチのMF高江とMF高宇洋の2人である。どちらも期限付き移籍で絶対的な存在になっている。G大阪の中盤は非常に層が厚いがMF小野裕は怪我で長期離脱中。今のMF高江やMF高宇洋であればG大阪に戻って来ても結構な出場機会を得られる可能性があるがMF井手口とMF山本悠とMF矢島慎がいるので定位置確保はなかなか難しい。「今オフ、どういう選択をするのか？」は興味深い。

各ポジションにタレントを揃えているので「分かりやすい補強ポイント」は見つからないが敢えて言うとCFだろう。昨シーズンは低調だったFW渡邉千とFWパトリックが素晴らしい働きを見せているが「チーム内得点王が6得点のFWアデミウソンとFW渡邉千」というのはG大阪にしては寂しい話である。異次元の強さを誇る川崎Fを叩いてタイトルを獲得するためには15ゴール程度は期待できるストライカーが欲しい。

最後に「今オフにG大阪が獲得できたら面白いと思う選手」を何人か挙げてみるとMF相馬勇(名古屋)、MF小屋松(鳥栖)、MF瀬川祐(柏)など。MF小野瀬が昨シーズンほどの輝きを放てていないこともあって「縦にスピードで勝負できる選手」が不足している。「ドリブル数」や「クロス数」が少ない点は改善したいので突破力のあるサイドアタッカーは欲しい。突破力のある選手は途中出場でも大きな仕事が出来る。

CFの候補としてはFWレアンドロ・ペレイラ(広島)、FWアレクサンドレ・ゲデス(仙台)、FWルキアン(磐田)、FW川又(千葉)、FWディサロ・燦・シルヴァーノ(北九州)、FW町野(北九州)など。期限付き移籍先の京都ならびに横浜FCで経験を積んで大きく成長したFW一美を呼び戻すことも十分に考えられる。松本山雅でも出場機会に恵まれないFW高木彰に関しては「G大阪に復帰する可能性は非常に低い。」と言える。

「キーパーの編成」も注目点になる。期限付き移籍先の湘南で定位置を確保したGK谷については「近い将来、G大阪の正キーパーとして活躍するのは確実」と言えるが、GK東口がいる中、G大阪に復帰させるのは有益ではない。レンタル延長で湘南に残る可能性が高いが2ndキーパーのGK石川慧は28歳ながら試合経験は乏しい。GK一森が出場機会を求めて移籍を希望する場合はなおさら「キーパーの補強」が必要となる。

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