■ 上位に向けて・・・勝ち点「32」で9位のヴァンフォーレ甲府と、勝ち点「43」で4位のベガルタ仙台の対戦。
ホームの甲府は、FWマラニョンとFWサーレスが加入してからの3試合は2勝1敗。課題と言われる得点力に光が見せてきた。
甲府は<4-3-3>。GK桜井。DF杉山・池端・秋本・山本。MF林・藤田・石原。FW大西・サーレス・マラニョン。
一方の仙台は<4-4-2>。GK林。田村・千葉・一柳・磯崎。MF永井篤・富田・関口・梁勇基。FW中島・平瀬。新加入のMF斉藤が初のベンチ入り。期待の新外国人のFWナジソンはメンバー外。
■ 激しい試合試合は前半から激しい展開となった。前半9分に仙台がMF梁のPKで先制。しかし、甲府は前半35分に右サイドからのFWマラニョンのクロスをFWサーレスが頭で合わせて同点に追い付く。FWサーレスは来日初ゴール。
さらに、甲府は前半37分にもFW大西のフリーキックをFWマラニョンが中央で合わせて逆転に成功。FWマラニョンは加入してから4試合で3ゴール。
これで、一気に加勢したい甲府だったが、前半42分にFWマラニョンが2枚目のイエローカードで退場となると、前半終了間際に仙台がFW中島のゴールで同点に追い付く。
後半15分に仙台はMF斎藤を投入。中央でのポゼッション力を高めた仙台が優勢に試合を進めるが、甲府のGK桜井が踏ん張って2対2で終了。ドローに終わった。
■ マラニョンへの期待甲府は開始早々に先制ゴールを許したが、FWマラニョンの1ゴール1アシストの活躍を見せて一時は逆転に成功した。FWマラニョンは6月18日にチームに加入した新戦力であるが、来日して、4試合で3ゴール2アシスト。加入して、一気に攻撃の主役に躍り出た。
175cmの体格で、瞬間的なキレを持つアグレッシブなプレースタイルは川崎FのFWジュニーニョを思い起こさせる。FWジュニーニョのように中盤まで下がって来て、そこからドリブルで仕掛けるプレーも多く、相手DFを引き付けることが出来る。
もう1人の新戦力のFWサーレスは183cm/75kg。中央で待ち構えているターゲットタイプで、FWマラニョンのとのコンビも悪くない。
■ 試合を左右する鍋島レフェリーしかしながら、この試合はFWマラニョンではなかった。そのFWマラニョンは前半42分に2枚目のイエローカードを受けて退場。甲府は攻撃の核を失い、前半のロスタイム(何と4分!!!)に同点に追いつかれた。
前半4分にもやや不可解なイエローカードを受けていたFWマラニョンだが、前半42分に退場となったシーンも、全くイエローに相当するプレーは無かった。確かに、FWマラニョンは相手エリアで相手の選手ともつれ合ってファールを取られたが、特に悪質というわけでもなく、イエローに該当するようなプレーは無かった。
前半9分の仙台のPKのシーンも、かなり甲府にとっては抗議したくなる判定であったが、このプレーは甲府DFの手にクロスボールが当たっていたのは間違いなく、PKを取るレフェリーも、PKを取らないレフェリーもいるくらい、微妙な判定であったが、FWマラニョンの退場のシーンは明らかにおかしな判定だった。
そういえば、昨シーズンの第27節の川崎フロンターレ戦でも、甲府は鍋島レフェリーの不可解なジャッジの前に、DF杉山とDF秋本の2人が退場し、結局、9対11で戦って、最後、MF谷口にゴールを決められて1対1に終わったという苦い試合があったが、それを思い起こさせる試合となった。
それ以外の試合でも、鍋島レフェリーは甲府と相性が良くなく、たびたび、物議を呼んでいるが、甲府に対するマイナス感情が変な方向に働いているとしたら、大きな問題である。この日のレフェリングは誤審と呼べるレベルでは無く、度を越していた。
■ ドロー地獄一方の仙台は、前半ロスタイムに追いついたが、後半は、数的優位の状況を生かせず、ドローに終わった。これで、4試合連続で引き分け。上位を目指すには、得点力に不安が残る。
ただ、期待の新外国人FWナジソンがチームに合流し、出場が迫ってきている。FW平瀬とFW中島のコンビも良く頑張っているが、絶対的なストライカーと呼べる状態ではなく、新戦力フォワードにかかる期待は大きい。彼のパフォーマンスが、J1復帰がJ2残留かの分かれ目になる。
■ 斉藤のデビュー同じく新戦力のMF斎藤大介は、この日がデビュー戦。後半15分からプレーし、中盤の底で落ち着いたボールさばきを見せた。
ロングボールを操るプレーメーカータイプのボランチは仙台には見当たらず、何度も京都を昇格に導いた経験は、終盤になればなるほど、威力を発揮するだろう。
- 関連記事
-