■ 不敗神話継続中前半戦12位の清水エスパルスと17位のコンサドーレ札幌の対戦。ホームの札幌は厚別競技場では2006年以来、12試合無敗。聖地で浮上のきっかけをつかみたい。
GK高木。DF西澤・箕輪・柴田・坪内。MF芳賀・クライトン・藤田・中山。FWアンデルソンとダヴィ。センターフォワードタイプの中山を左アウトサイドで起用し、新外国人のFWアンデルソンが2試合連続スタメン。右サイドバックにDF西澤、左サイドバックにDF坪内を配置する。
アウェーのの清水は<4-4-2>。GK西部。DF岩下・高木和・青山・山西。MF伊東・マルコス パウロ・藤本・枝村。FWマルコス・アウレリオと西澤。DF市川、DF児玉は怪我のため欠場。
■ コーナーキックから2ゴール試合は前半は風上の清水が優勢。前半12分にMF枝村の左足のクロスをFW西澤が得意のボレーで決めて先制する。前半29分にMFクライトンのCKからFWダヴィにフリーで合わされて追いつかれるが、前半44分にMF藤本のパスを受けたMFマルコス・パウロが決めて勝ち越し。2対1の清水リードで折り返す。
後半の立ち上がりは清水がMF藤本やMF枝村がフリーで決定機をつかむが、シュートは枠外でノーゴール。すると、後半29分に、札幌が再び、CKからDF池内が決めて同点に追い付く。
その後、札幌は途中出場のMF西谷の活躍でチャンスを作るが、勝ち越すことは出来ず。2対2のドローに終わった。
■ セットプレーの強さが光る札幌札幌はこれで1分1敗のスタートとなったが、2試合連続で2得点。しかも、すべてコーナーキックからゴールを奪っている。187cmのDF箕輪とFWアンデルソンが入ったことで、もともと強かったセットプレーはさらに強力になった。
高さに欠ける清水は、ミスマッチになるポジションが多く対応できなかった。キッカーのMFクライトンのキックも正確で、今後も大きな武器になるだろう。
■ 流れの中でのアイディア不足ただ、流れの中ではほとんどチャンスを作れなかったのは不安材料で、前節のG大阪戦はいいプレーを見せたFWアンデルソンも、この試合は全くゲームに参加できずに途中交代に終わった。セットプレーが取れれば大きなチャンスになるが、チームとして意図的にセットプレーを狙って獲得しようとする意図もあまり見られなかった。
また、セットプレーでのキック精度の高さは光ったが、G大阪戦に続いてMFクライトンの出来が今一つで、単純なミスも目立った。前半戦のいい時は、彼がドリブルで運んでチャンスを演出するシーンも多かったが、この試合は裏へのミドルパスを狙いすぎていて、その精度も今一つだった。
■ リズムを失う中盤一方の清水は2度のリードを奪ったが逃げ切ることに失敗し、悔やまれるドローとなった。FW西澤とMFマルコス・パウロがいい時間帯にゴールを奪ったが、畳みかけることは出来ず、突き放すチャンスを逃した。
試合内容も褒められるものではなく、特に持ち味と言える中盤でほとんどリズム良くボール回しが出来ずに、軽率なミスも多かった。MF枝村やMF藤本に個々人は頑張っているが、なかなかチーム全体にパワーが生まれず、閉塞感の漂う内容だった。
サイドアタックのキーマンのDF市川を欠いていることもあって、得意のサイドアタックも見られず、今後も苦しい戦いが続きそうな試合内容であった。
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