ハリウッドでますます強化される検閲体制。
「米軍やCIA批判映画は作れない」
(オリバー・ストーン監督インタビュー)
<記事原文 寺島先生推薦> Hollywood more censored than when I did Platoon, films bashing US army & CIA can’t go public – Oliver Stone to RT
RT World News 2020年1月30日
<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ 2020年2月20日
オリバー・ストーン監督がRTに語ったところによると、アメリカの映画産業は、製作者たちが財政的な締め付けを行い、米軍やCIAを批判する映画を検閲するようになってきたため、ハリウッドの情況は以前の面影をまったくとどめていない、とのことだ。
「たぶん1980年代だったと思いますが、私が 『プラトーン』 、 『7月4日に生まれて』 、 『天と地と』 を撮影した時はそれができました。体制がもう少し緩やかだったからです」と、数々の受賞歴のあるオリバー監督は自作の有名な作品を挙げながら語った。エクアドルのラファエル・コレア前大統領がホストを務めるRTスペイン語の番組で自説を明快に述べている時のことだ。
鉄のカーテンが崩壊し、冷戦が終結したのに、事態は好転しなかった、とストーンは強く思っている。「アメリカのプロデューサーたちが聞きたがらないようなことを言ってしまったこともあるので、私の映画人生は苦しいものでした」と実情を打ち明け、さらにそういうスポンサーとなってくれる映画制作会社は時々「経済的検閲」という手段に訴えられるのだ、と語った。
ハリウッドは2001年から変化しました。検閲が増えました。軍、CIAなどの組織を映画に撮れば大喜びされます。
「予算がご破算になってしまうことがあります...例えば、アメリカ軍を批判する映画を作りたい、イラクの戦争や最近イラクで起こったおぞましい話を撮りたいと思うとする ・・・・ そういった類の話をすると、うまくいきません」と彼は説明した。
アカデミー賞、BAFTA賞、ゴールデングローブ賞を何度も受賞しているストーンは、彼が監督した反戦ドラマで広く批判されており、ごく最近ではウクライナの混乱についての西側の言説に疑問を投げかけた一連の映画や、ウラジミール・プーチンとの独占インタビューについても批判されている。
「検閲はアメリカの映画産業だけに影響するものではありません」とし、「私はアメリカのメディアを読むことができますが、言っていることは皆同じです...イランからも中国からも、[北]朝鮮からもベネズエラからも情報は入ってきません。そういった国々の視点が分からないのです」と嘆いた。
CIAがやってのけたのは、基本的には第二次世界大戦後ですが、自らマスコミというビジネスの世界に足を踏み入れたこと、CIA要員やエージェントを新聞、雑誌、そしてテレビ局に配置したこと、などです。
「右翼が右翼と闘っているだけにすぎません」
高名な映画監督であるオリバー・ストーンは、変化の希望があるのか、との問いに悲観的な口ぶりだった。少なくとも体制がその変化を許すのかどうか、に対してはそうだった。民主党であれ共和党であれ、両党が戦争と平和の問題を扱うときには同じ脚本で行動する、と彼は言った。
「米国には、政党はありません。民主的な声は一切ありません。小さな第三政党だけは別です。彼らは『なぜ我々は戦争しているのか?』との声を上げています。」とストーンは声に力を込めた。「右翼が右翼と闘っているだけにすぎません」と。民主党も共和党と大差ありませんと述べ、「ヒラリー・クリントンと彼女のグループ、そしてジョー・バイデンは、共和党のディック・チェイニーと同じくらい、戦争を支持しています」と語った。
ストーンの考えではドナルド・トランプは、気候変動に関する「パリ合意」や、やっとのことでこぎつけた2015年のイラン核合意から離脱するなど、「とんでもないこと」をやらかしている。しかし、少なくともトランプは、なぜアメリカがロシアと戦う必要があるのか、との疑問を出していた。それが主流メディアをひどく警戒させ、大統領就任初日からの「トランプ攻撃」となった。
ストーンは、政治が可能性の芸術から資金調達の芸術へと移行しつつあることを嘆いた。
「あまりにも多くのお金が政治に使われているので、個人の投票で何かを変えることは不可能です。・・・・アメリカの候補者は、今、本気で当選する気があると見なされるためには何十億ドルも集めなければなりません」とストーンは語った。
帝国は滅びます。邪悪なものにあふれたアメリカ帝国が滅びることを祈りましょう・・・アメリカは邪悪な帝国だからです。レーガンがロシアについて言ったことは、私たちの国アメリカに当てはまります。
RT World News 2020年1月30日
<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ 2020年2月20日
オリバー・ストーン監督がRTに語ったところによると、アメリカの映画産業は、製作者たちが財政的な締め付けを行い、米軍やCIAを批判する映画を検閲するようになってきたため、ハリウッドの情況は以前の面影をまったくとどめていない、とのことだ。
「たぶん1980年代だったと思いますが、私が 『プラトーン』 、 『7月4日に生まれて』 、 『天と地と』 を撮影した時はそれができました。体制がもう少し緩やかだったからです」と、数々の受賞歴のあるオリバー監督は自作の有名な作品を挙げながら語った。エクアドルのラファエル・コレア前大統領がホストを務めるRTスペイン語の番組で自説を明快に述べている時のことだ。
鉄のカーテンが崩壊し、冷戦が終結したのに、事態は好転しなかった、とストーンは強く思っている。「アメリカのプロデューサーたちが聞きたがらないようなことを言ってしまったこともあるので、私の映画人生は苦しいものでした」と実情を打ち明け、さらにそういうスポンサーとなってくれる映画制作会社は時々「経済的検閲」という手段に訴えられるのだ、と語った。
ハリウッドは2001年から変化しました。検閲が増えました。軍、CIAなどの組織を映画に撮れば大喜びされます。
「予算がご破算になってしまうことがあります...例えば、アメリカ軍を批判する映画を作りたい、イラクの戦争や最近イラクで起こったおぞましい話を撮りたいと思うとする ・・・・ そういった類の話をすると、うまくいきません」と彼は説明した。
アカデミー賞、BAFTA賞、ゴールデングローブ賞を何度も受賞しているストーンは、彼が監督した反戦ドラマで広く批判されており、ごく最近ではウクライナの混乱についての西側の言説に疑問を投げかけた一連の映画や、ウラジミール・プーチンとの独占インタビューについても批判されている。
「検閲はアメリカの映画産業だけに影響するものではありません」とし、「私はアメリカのメディアを読むことができますが、言っていることは皆同じです...イランからも中国からも、[北]朝鮮からもベネズエラからも情報は入ってきません。そういった国々の視点が分からないのです」と嘆いた。
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CIAがやってのけたのは、基本的には第二次世界大戦後ですが、自らマスコミというビジネスの世界に足を踏み入れたこと、CIA要員やエージェントを新聞、雑誌、そしてテレビ局に配置したこと、などです。
「右翼が右翼と闘っているだけにすぎません」
高名な映画監督であるオリバー・ストーンは、変化の希望があるのか、との問いに悲観的な口ぶりだった。少なくとも体制がその変化を許すのかどうか、に対してはそうだった。民主党であれ共和党であれ、両党が戦争と平和の問題を扱うときには同じ脚本で行動する、と彼は言った。
「米国には、政党はありません。民主的な声は一切ありません。小さな第三政党だけは別です。彼らは『なぜ我々は戦争しているのか?』との声を上げています。」とストーンは声に力を込めた。「右翼が右翼と闘っているだけにすぎません」と。民主党も共和党と大差ありませんと述べ、「ヒラリー・クリントンと彼女のグループ、そしてジョー・バイデンは、共和党のディック・チェイニーと同じくらい、戦争を支持しています」と語った。
ストーンの考えではドナルド・トランプは、気候変動に関する「パリ合意」や、やっとのことでこぎつけた2015年のイラン核合意から離脱するなど、「とんでもないこと」をやらかしている。しかし、少なくともトランプは、なぜアメリカがロシアと戦う必要があるのか、との疑問を出していた。それが主流メディアをひどく警戒させ、大統領就任初日からの「トランプ攻撃」となった。
ALSO ON RT.COM It’s not Russia that’s damaging American democracy – it’s money |
ストーンは、政治が可能性の芸術から資金調達の芸術へと移行しつつあることを嘆いた。
「あまりにも多くのお金が政治に使われているので、個人の投票で何かを変えることは不可能です。・・・・アメリカの候補者は、今、本気で当選する気があると見なされるためには何十億ドルも集めなければなりません」とストーンは語った。
帝国は滅びます。邪悪なものにあふれたアメリカ帝国が滅びることを祈りましょう・・・アメリカは邪悪な帝国だからです。レーガンがロシアについて言ったことは、私たちの国アメリカに当てはまります。
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