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【J1】プレー動画を観て「良さげな新外国人選手は誰か？」を考える。 | | |　

■　プレー動画を観るときの注意点

今オフも多くの新外国人選手がやって来た。韓国の大学から加入する選手を除くとJ1では現時点で9名の入団が決まっているが、残念なのは鹿島のFWジネイと湘南のFWギマの2人がメディカルチェックをパスできなくて、正式契約を結ぶことができなかった点である。ともに動画を見る限りでは、高さと強さがあって、非常に能力の高いストライカーのように思えたので、クラブにとっては大きなマイナスである。

特にFWギマとの契約を結ぶことができなかった湘南はプランが大きく崩れてしまった。エースのFWウェリントンの後釜として期待されていた選手なので、早急に新しい選手を見つけてくる必要があるだろう。一方の鹿島はFW赤崎がいて、FW高崎が加入して、FWダヴィもシーズンの半ばごろには復帰してくると思われるので、湘南ほどのダメージは受けないと思うが、ACLのことを考えると痛手であることは間違いない。

選手のプレー動画はYouTubeなどを探すとすぐに見つかる時代になっているので、来日前から「加入が決まった新外国人選手はどんな選手なのか？」を映像で確認することができる。ただ、もちろん、「いい場面を集めている映像」なので、その点は割り引いて考える必要がある。そして、数年前の映像が混ざっている可能性もあるので、当時と比べて力が大きく落ちていて、別人のような状態で来日してくる選手もいる。

なので、いくつかの点に注意して映像を見ないと、実際のプレーを観たときにがっかりすることになるし、その能力を見誤ることになる。ということもあって、中には「新外国人選手のプレー動画を見ても仕方がない。」、「いいプレーを集めたプレー動画を見てもあまり意味がない。」という人もいるが、そうは言っても、全く事前に映像を見ないよりはマシで、プレーの特徴などは何となく把握することができる。

■　「良さげだ。」と思ったのは新外国人選手は誰か？

毎年、この時期に、Jリーグのクラブへの入団が決まった新外国人選手のプレー動画をチェックしており、今年で5年目になるが、事前に観たプレー動画から受けたイメージそのままだった選手もいるし、プレー動画とは全く違っていたという選手もいる。過去の4シーズンから学んだことをいくつか挙げると、

　・どんな形でゴールを決めているのか、得点パターンは参考になる。
　・スピードやキレで勝負するタイプの選手は力が落ちている可能性があるので注意。
　・古い(数年前の)映像が混じっていないか？を注意する必要がある。(特に30歳オーバーの選手は危険。)
　・ディフェンダーの能力を見極めるのは相当に難しい。
　・のどかな田舎にある(ように思える)スタジアムでプレーしている選手には過度な期待はできない。

となる。契約解除となった鹿島のFWジネイと湘南のFWギマを除くとJ1では9名の選手が助っ人として来日するが、プレー動画を見て、「良さげだ。」と思ったのは川崎Fの右SBのDFエウシーニョ、甲府のボランチのMFブルーノ・ジバウ、松本山雅のボランチのMFドリバあたりで、ブラジル代表の経験があって、新潟に加入する左SBのDFコルテースについては「本当にSBのポジションで行けるのか？」は微妙な感じもする。

過去、Jリーグにやって来たブラジル人のSBは「攻撃力はあるけれども、守備が苦手」という選手が多かった。今回のDFコルテースにもそういう風な感じが無きにしも非ず。攻撃的なセンスに恵まれているのは間違いないので、左サイドハーフで起用した方がいいのではないか？と思う。その他では「実績ではトップクラス」と言える湘南のCBのDFアンドレ・バイヤがどの程度できるのかは楽しみである。

※　入団が決まった新外国人9名と正式契約には至らなかった鹿島のFWジネイと湘南のFWギマのプレー動画です。動画を観て「この選手は活躍しそうだ。」と思った選手は誰ですか？ちなみに「赤字」で書かれているコメントは各クラブの公式サイトに記載されている選手の紹介文になります。

1人目： DF エウシーニョ (川崎フロンターレ)　
ブラジル出身　1989年11月30日　180センチ/78キロ

2人目： FW アリソン (湘南ベルマーレ)　
ブラジル出身　1995年12月1日　182センチ/78キロ
　→　「身体の強さを生かしたポストプレーだけでなく、動きながらしなやかなプレーも出来る。シュート力もあるFW。」

3人目： DF アンドレ・バイヤ (湘南ベルマーレ)　
ブラジル出身　1983年11月24日生まれ　182センチ/85キロ
　→　「左利きでビルドアップ能力に長けるディフェンダー。」

4人目： MF ウィリアム・エンリケ (ヴァンフォーレ甲府)　
ブラジル出身　1992年1月28日生まれ　178センチ/74キロ
　　→　「左利きでスピードがあり個人で局面を打開しチャンスを生むことが出来る選手。」

5人目： MF ブルーノ・ジバウ (ヴァンフォーレ甲府)　
ブラジル出身　1994年3月3日生まれ　181センチ/73キロ
　　→　「運動量があり、キックの精度も高くミドルシュートも魅力。展開力を武器に攻撃の起点になれる選手。」

6人目： FW オビナ (松本山雅)　
ブラジル出身　1983年1月31日生まれ　183センチ/86キロ

7人目： MF ドリバ (松本山雅)　
ブラジル出身　1987年4月13日生まれ　182センチ/74キロ

8人目： DF コルテース (アルビレックス新潟)　
ブラジル出身　1987年3月11日生まれ
　　→　抜群のスピードを活かしたオーバーラップで敵陣を切り裂くサイドプレーヤー。サイドを突破してのクロスだけではなく、自ら切れ込んでフィニッシュにも絡む高い攻撃力を誇る。2011年にブラジル代表、ブラジル全国選手権ベストイレブンに選出されている。