→ 2014/02/20
【PSM:清水×川崎F】 国内屈指のスタジアムに行く (上) (生観戦記) → 2014/02/21
【PSM:清水×川崎F】 国内屈指のスタジアムに行く (中) (生観戦記)■ 東北復興支援オープニングマッチ清水と川崎FのPSMの前に行われた「東北復興支援オープニングマッチ」は終了間際にFW中山雅史が勝ち越しゴールを決めて3対2でNOBORI ALL STARSが勝利したが、FW中山雅史とMF中田英寿が2ゴールずつ、DF田中誠が1ゴールを挙げた。スコアが5対0にならなかったのは、後半はMF中田英寿とMF名波浩の2人がザ・ミイラの方でプレーしたからである。MF中田英寿はザ・ミイラ側で2ゴールを挙げた。
ザ・ミイラは芸能人が中心のチームだったが、何人か元プロも混じっている。驚いたのは、ヴィッセル神戸などでプレーしたFW矢野マイケルが参加していたことで、パワフルなシュートと爆発的なスピードで目立っていた。彼は父親が日本人で、母親がガーナ人で、清水ユースに所属していたこともある。今はミュージシャンとして活躍しており、後藤真希の歌の作詞や作曲を手掛けたこともあるという。
【NOBORI ALL STARS出場予定選手】
→ 澤登正朗、中山雅史、名波浩、名良橋晃、戸田和幸、田中誠、斉藤俊秀、山西尊裕、中原幸司、ヒデ(ペナルティ) 、向島建、西澤淳二、松原良香、永井秀樹、中田英寿
【ザ・ミイラ出場予定選手】
→ 望月三起也(漫画家)、TAKUYA(元ジュディ・アンド・マリー)、水内 猛(元浦和レッズ)、なすび(芸人)、AKIRA(モデル)、コバヤシヒロシ(歌手)、宮下直紀(俳優)、三上慎吾(モデル)、谷口明大(モデル)、山中太郎(トレーナー)、島崎一真(俳優)、だいじゅ(歌手)、山田暢久(元浦和レッズ)、矢野デイビット(ミュージシャン)
#24 復興支援マッチ
#25 インドカレー
■ PSMは5対1で清水が圧勝J1の開幕を2週間後に控えた中で行われたPSMはホームの清水が5対1で勝利した。ほぼベストメンバーだった清水に対して、川崎Fの方は大雪の影響もあって、ここ数日、十分な練習ができなかったという。そのため、サブ組中心のメンバーとなった。結局、レギュラークラスでスタメンに起用されたのは、MF山本真とMFパウリーニョの2人くらい。MF中村憲も、FW大久保も、FWレナトも、ベンチ外だった。
清水は「4-2-1-3」のようなシステムだったが、191センチのFW長沢と190センチのFWノヴァコヴィッチを同時起用して、どちらかというとFWノヴァコヴィッチの方が下がり目のポジションだった。したがって、3トップの中央がFW長沢で、トップ下にFWノヴァコヴィッチという時間帯が長かったが、ツインタワーが威力を発揮して、FW長沢が1ゴール、FWノヴァコヴィッチは2ゴールと結果を残した。
川崎Fの最終ラインはDF武岡、DF谷口、DF福森、DF山越の4人がスタメン起用されて、DF田中裕、DFジェシ、DF登里などはスタメンから外れた。したがって、最終ラインもレギュラーと思われる選手は不在だったので5失点を深刻に受け止める必要はないと思うが、守備に関しては脆さが感じられた。特に、左SBのDF山越のところを崩されるシーンが多くて、サイドの守備の甘さは気になった。
#26 エスパルスのサポーター
#27 フロンターレのサポーター
■ ツインタワーの威力清水は大宮から加入のFWノヴァコヴィッチの活躍が目立った。清水は昨シーズンは開幕ダッシュに失敗して、3月は大量失点差で負ける試合が3度もあるなどスタートで躓いた。今年もここまでのトレーニングマッチはあまりいい結果が出ておらず、不安視する声が多かったので、相手がベストメンバーとは程遠かったとは言っても、J1の開幕に向けて弾みがつく試合になったのは間違いない。
興味深かったのは、FWノヴァコヴィッチのポジションである。普通に3トップの中央で起用すると思っていたが、下がり目のポジションだった。ただ、彼は万能型のフォワードなので、トップ下気味のポジションでも全く問題ない。もちろん、最前線にFWノヴァコヴィッチがいるのも相手にとっては脅威だが、ちょっと下がり目にFWノヴァコヴィッチがいるというのも捕まえにくくて厄介である。
「4-2-1-3」の場合、正統派のトップ下を置くと、トップ下の選手が相当に頑張らないとCFとの距離ができてしまって、CFが孤立してしまう。この点がゴトビ監督になってからの大きな問題点であり、なかなか3トップの中央のレギュラーが定まらない理由の1つになっていたが、彼がトップ下に入るとバランスは良くなる。トップ下候補としてMF高木善もいるがツインタワーはなかなか面白い。
FW長沢は3点目をマークしたが、2011年は熊本、2012年は京都、2013年は松本山雅でプレーしたのは、清水でプレーするのは久々となる。熊本のときは33試合で8ゴールを挙げてプチブレークしたが、京都と松本山雅では期待されたほどの活躍はできなかった。ただ、サポーターは彼のエスパルス復帰を心待ちにしていたようで、FWノヴァコヴィッチに負けず劣らずの大きな声援が送られていた。
#28 スタジアムからの眺め
#29 ホームゴール裏から
■ 収穫は新戦力の頑張り川崎FはJ1の開幕戦よりも前にACLの初戦が待っている。なので、いい形でPSMを勝利で飾りたかったが、1対5という大敗を喫した。守備は全く駄目だったが、収穫はいくつかあった。1つは新加入のFW森島康が同点ゴールを決めたことで、あまり多くなかったチャンスをものにした。昨シーズンは相手ゴール前で高さで勝負できる選手がいなかったので、186センチの高さと強さはチームの新しい武器となる。
もう1つは同じく新加入のDF武岡が右SBで起用されてアシストを記録したことである。バランス型のDF田中裕とのポジション争いになると思われるが、前半はDF武岡とMF金久保とMF森谷の3人のコンビネーションからいい形を何度か作った。レギュラーのDF田中裕と比べると攻撃的なセンスを持ったプレーヤーなので、前半のようなプレーがコンスタントにできれば右SBとして起用される機会は多くなるだろう。
#30 コンコース
#31 帰りのバス
■ 国内屈指のスタジアムIAIスタジアム日本平の全体の印象に関しては、また別の機会に触れたいと思うが、このスタジアムの大きな特徴と言えるのは、ゴール裏が2階建てになっている点である。両サイドとも1階席は低い位置にあるので遠くまで見るのは難しいと思う。なので1階席で試合を観るのはかなりキツイと思うが、2階席は高さと傾斜があって、ゴール裏から試合を見守る熱心なサポーターには大変ありがたい構造になっている。
前述のとおり、清水駅からバスで20分ほどかかるので「アクセスが抜群にいい。」とは言えないが、行きも、帰りも、駅orスタジアムの目の前にバス停があるのでストレスを感じなくても済む。これだけ自然を体感できるサッカー専用スタジアムは日本では少ないので、バスで20分くらいの距離であれば大きなマイナスとは言えない。バスに乗って山を登っていく感じになるのは個人的には結構好きである。
屋根付きの席が少ない点が問題点と言われているが、芝も最高で、どの席からも試合が観やすくて、サッカー専用なので選手との距離も近い。スタジアムグルメに関しては、シーズンの最初の試合ということでどこも手際は良くなかったが、慣れの問題なので、何試合か公式戦を行ったら自然と解決できる話である。良くない部分を見付けるのが難しい国内屈指のスタジアムであることは間違いない。
#32 JR清水駅前
#33 清水駅のホーム
#34 清水みやげ
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