■ J2版の日本代表チーム①先週のサッカーダイジェストで木崎先生が、「J2日本代表を作ってはどうか?」と提案されている。木崎先生の考えは以下のようである。
・この夏の移籍市場でJ2からJ1に移籍したのは大黒くらいだった。
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・J1のチームは移籍金を払うリスクを冒したくなかったのだ。
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・これはJ2の選手の知名度が低いことも要因だ。
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・このままではリーグがマンネリ化してしまう。
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・日本人はブランド好き。J2の日本代表を作ろう!!!
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・選手の知名度がアップしたら、J1のクラブも獲得しやすくなるはず。ということで、途中からよく分からない流れになっているが、「J2日本代表を作ってはどうか?」という意見は面白い。J1は18チームで、J2は19チーム。今シーズンからJ2も2回戦総当たりのリーグとなったため、各チームは年間に36試合を戦うことになったが、「2007年・48試合」、「2008年・42試合」、「2009年・51試合」と超・過密日程だった頃と比べると随分と日程的な空きも出てきて、スケジュールの余裕も生まれてきている。
■ J2版の日本代表チーム②ということで、真面目に「J2版・日本代表」を考えてみる。
「ベースとなるチームないこと」、「A代表にとってのW杯のような最終目標がないこと」が選手の選考を難しくするが、年に1回や2回くらい、チームを作って海外のチームと戦ってみても面白いのではないだろうか?J1のチームであれば、ACLや日本代表の試合で海外に遠征したり、海外クラブと真剣勝負で戦う機会があるが、J2の場合、(中には年代別代表選手もいるが、)中堅以上の年齢の選手は「国内リーグ・オンリー」となってしまう。
「個々のレベルアップ」や、「リーグ全体の活性化」を考えても、たまには異なる環境でプレーし、刺激を得るような経験も悪くはないのではないか。もちろん、いくつかのマイナス要素もあるが、プラス要素も大きいように思う。
ということで、ポジション別に選考を行ってみたい。メンバーは23名。数年後のことは分からないので、とりあえずは「現時点での実力」を再優先に考える。チームが目指すサッカーは、師匠に敬意をあらわして、「メキシコみたいにパンパンパーン」なサッカーとする。
ゴールキーパー → GKのポジションは息の長いポジションである。ご承知のとおり、2009年頃からJ2のGKのレベルは急激にアップしていて、レベルの高い選手が揃っている。日本代表を経験したベテラン選手がJ2にやってきたことや有望な若手が育ってきていることがその要因といえる。J1のチームの中でも、なかなか正GKが決まらないチームがあるが、「それならJ2の○○を取ってみたら?」と思うようなことも増えてきている。
レギュラー候補の1番手は、実力的には「A代表レベル」といえるGK菅野孝憲(柏レイソル)。登録上は179㎝で高さには欠けるが、瞬発力は日本人の中でもトップクラス。「高さがないこと」で監督によっては起用を躊躇してしまう可能性もあるが、J2の中では頭一つ抜けた存在といえる。彼が正GKで何の問題もない。
2ndGKは南雄太(ロアッソ熊本)。くしくも、GK菅野にポジションを奪われたことで2010年シーズンから熊本に活躍の場を移した選手であるが、ワールドユースを2度経験しており経験値は高く、ベンチに置いておくと非常に心強い。昨シーズン、51試合で82失点だった熊本は、南加入の効果もあって25試合で30失点と失点数が激減していて、リーグ5位とJ1昇格を狙える位置につける。
3rdキーパーの候補は、GK神山竜一(アビスパ福岡)、GK土肥洋一(東京ヴェルディ)、 GK高原寿康(コンサドーレ札幌)といったところが頭に浮かぶが、推したいのはGK野田恭平(FC岐阜)。191㎝と大柄であるが俊敏性もあって反射神経も鋭い。落ち着いた雰囲気で味方に安心感をもたらすことの出来るGKである。個人的な好みもあって彼を3rdキーパーに選出する。GK登録は3人。
ディフェンダー → 右サイドバックはDF柳沢将之(横浜FC)で決まり。ヴェルディ時代から「豊富な運動量」が高く評価されてきたが、C大阪やサガン鳥栖とJ2のチームを渡り歩いてきて、年を重ねるごとにプレー範囲が広がっている。31歳になったばかりであるが、あと5歳若ければ、A代表にも推したい選手である。左サイドバックはDF入江利和(栃木SC)。昨シーズンの方が自身のパフォーマンス自体は高かったかもしれないが、左足から放たれる「クロス」はJ2ではトップレベルである。左右両サイドをこなすDF平島崇(徳島ヴォルティス)をベンチメンバーとする。今シーズン、右サイドバックで新境地を開いてたDF小林祐三(柏レイソル)、ロンドン世代のDF吉田豊(ヴァンフォーレ甲府)は惜しくも落選となった。
CBのポジションでは、ベテランのDF土屋征夫(東京V)は外せないところ。選手の流出がありながらも、東京Vは25試合で22失点でリーグ3位の少なさ。36歳になったとは思えないほどのパフォーマンスを続けている。その相方は2010年1月のイエメン戦で日本代表にも選出されたDF菊地直哉(大分トリニータ)。昨シーズンと比べると軽率なミスも増えたが、若くて経験の少ない大分DFの中で孤軍奮闘している。DFの最後の椅子は、DF近藤直也(柏レイソル)、DF石川直樹(コンサドーレ札幌)、DF丹羽大輝(アビスパ福岡)といった名前も浮かんだが、189cmの高さに期待してDF大和田真史(水戸ホーリーホック)を選出。これでDF登録は6人。
ミッドフィールダー → 多彩なタレントが集まるポジションであるが、センターハーフが2枚並ぶようなイメージで、MF佐藤勇人(ジェフ千葉)とMF中町公祐(アビスパ福岡)をレギュラーに抜擢。ともに攻守のバランスを取るだけでなく、ゴール前に飛び出してゴールを奪うことの出来る選手である。バックアップはMF大谷秀和(柏レイソル)か、MF末吉隼也(アビスパ福岡)か、どちらにするか迷ったが、MF大谷を選出。パスが回らなくなる可能性も考慮し、「デンマーク通」であり、J2屈指のゲームメーカーであるMF橋本卓(FC岐阜)もベンチに入れて置きたい。
攻撃的なポジションで、まずメンバーに入れたいのが、MF島田裕介(徳島ヴォルティス)。左足のキッカーとしても期待大である。MF島田を右サイドに置いて、左サイドには今シーズン大ブレークしたMF永里源気(アビスパ福岡)を抜擢。MF永里はここまでリーグ3位の11ゴールを挙げている。このポジションは左利きの有力者が多いが、MF高地系治 (横浜FC)とMF河野広貴(東京V)のレフティ二人も外せないところ。鳥栖から横浜FCに移籍して、チームの主役となったMF高地の今シーズンのパフォーマンスは目を見張るものがある。これでMF登録は8人。
フォワード → フォワードの軸はもちろん、得点王のFWハーフナー・マイク。194㎝の高さは間違いなく国際レベルでも通用する。多彩なタレントを有する中盤のメンバーを考えると「1トップ」もありうるが、基本はFW津田知宏(徳島ヴォルティス)との2トップとしたい。名古屋から加入のFW津田のブレークも今シーズンの驚きの1つである。
3人目は柏のFW林陵平(柏レイソル)。潜在能力は「折り紙付き」であったが、ここに来て得点力が開花しつつある。最後はスーパーサブ枠。ここはフランス大会のFW岡野雅行のようなイメージでFW田中佑昌(アビスパ福岡)を選出。右サイドハーフとしても起用可能である。これでFW登録は4人。
残りは2枠 → ここまでで不足しているのは右利きの攻撃的MF。MF朝日大輔(カターレ富山)、MF赤井秀一(愛媛FC)、MF西弘則(ロアッソ熊本)、MF嶋田正吾(FC岐阜)といった選手もありうるが、年齢バランスも考慮し、MF東慶悟(大分トリニータ)に決定。DF菊地、MF高地といったユーティリティ選手もいるので、最後のポジションをどこに当てるかは悩むところであるが、センターバックは手薄な気がするので、DF秋本倫孝(ヴァンフォーレ甲府)に決定。セットプレーを中心に7ゴールを挙げている。もちろんアンカーでの起用も可能である。
これで決定。まずまず、バランスの取れたメンバーになったかな?
日本代表チーム23名 (J2限定) GK 菅野孝憲 (柏レイソル)
GK 南雄太 (ロアッソ熊本)
GK 野田恭平 (FC岐阜)
DF 柳沢将之 (横浜FC)
DF 入江利和 (栃木SC)
DF 平島崇 (FC岐阜)
DF 土屋征夫 (東京ヴェルディ)
DF 菊地直哉 (大分トリニータ)
DF 大和田真史(水戸ホーリーホック)
DF 秋本倫孝(ヴァンフォーレ甲府)
MF 佐藤勇人 (ジェフ千葉)
MF 中町公祐 (アビスパ福岡)
MF 大谷秀和(柏レイソル)
MF 橋本卓 (FC岐阜)
MF 島田裕介(徳島ヴォルティス)
MF 永里源気(アビスパ福岡)
MF 高地系治 (横浜FC)
MF 河野広貴(東京ヴェルディ)
MF 東慶悟(大分トリニータ)
FW ハーフナー・マイク (ヴァンフォーレ甲府)
FW 津田知宏 (徳島ヴォルティス)
FW 林陵平 (柏レイソル)
FW 田中佑昌 (アビスパ福岡)
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J2日本代表、いいですね!!
J2からJ1への移籍が増えていくことは、Jリーグのレベルアップに不可欠だと思いますし、もっと積極的にJ1のクラブにはスカウトしてほしいですね!!
福岡の失点が少ないのは、中町、末吉のボランチ2人の
活躍が大きいのですよ。
筆者は、そこを評価しているのだと思います。
J1代表対J2代表なんかやって欲しいですけどね~
失点が1,2番目に少ない柏と福岡からDFが全く選ばれないってのも妙ですね
あと甲府の秋本はボランチですよ
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