■ 高校年代に所属していたクラブ 今シーズン、J1の試合に出場した日本人選手は、合計で394名でしたが、彼らが、高校年代にどのチームでプレーしていたかを調べてみると、面白い結果が得られたので、まとめてみました。(※ MF梁勇基、MF安英学など、在日枠の選手は除いてますが、DF闘莉王、DF三都主など、日本に帰化した選手は含んでいます。手集計したので、誤りがあるかもしれませんが、その点は、ご容赦ください。)
まずは、人数の多かったチームを、多い方から順番に並べてみました。表1は、「5人以上のチーム」を、すべて、抜き出しています。(※ 最初に記述したとおりで、出場機会を得られた選手に限定しているので、出場機会がゼロだった選手はカウントされていません。シーズン途中に移籍した選手は、出場機会があったならば、カウントしています。)
このとおり、もっとも多かったのは、G大阪ユースで20名でした。名前を挙げると、MF二川、MF家長、MF倉田、MF稲本、DF新井場、MF橋本、FW大黒、DF井川、DF下平らです。20名のうち、2012年にG大阪でプレーした選手は10名で、残りの10名は他チームでプレーしています。
2位は、横浜FMユースと広島ユースで15名でした。ここまでは、Jの下部組織が占めていますが、4位は高体連に所属する国見高校で12名でした。その次の5位は、東京Vユースとなりました。今回は、J1に限定しているので、当然のことながら、11名全員が他クラブ(仙台、柏、清水など)でプレーしています。柏U-18、流通経済大柏、市立船橋、C大阪U-18が、ジャスト10名で続いています。
表1. 人数のランキング (5名以上のチーム)
| 人数 | 内訳 | 主な選手 |
自クラブ | 他クラブ |
G大阪ユース | 20 | 10 | 10 | MF二川、MF家長、MF稲本、DF新井場、 |
横浜FMユース | 15 | 10 | 5 | DF栗原、GK飯倉、FW小野、MF水沼、 |
広島ユース | 15 | 8 | 7 | 森崎兄弟、DF駒野、MF柏木、DF槙野、 |
国見 | 12 | - | - | FW大久保、FW渡邉千、FW平山、DF徳永、 |
東京Vユース | 11 | 0 | 11 | FW高木俊、MF小林裕、GK菅野、MF富田、 |
柏U-18 | 10 | 6 | 4 | FW工藤、MF茨田、MF明神、DF酒井宏、 |
流通経済大柏 | 10 | - | - | FW大前、MF田口、GK林、 |
市立船橋 | 10 | - | - | DF増嶋、DF中澤、MF小川、DF小宮山、 |
C大阪U-18 | 10 | 7 | 3 | FW柿谷、MF山口螢、MF扇原、 |
FC東京U-18 | 9 | 6 | 3 | MF梶山、GK権田、DF椋原、 |
前橋育英 | 9 | - | - | MF青木剛、DF青山直、MF田中亜、 |
清水ユース | 9 | 6 | 3 | GK山本海、MF枝村、MF石毛、 |
清水商 | 9 | - | - | MF小野、GK川口、MF水野、風間兄弟、 |
札幌U-18 | 9 | 7 | 2 | DF西、MF藤田征、DF奈良、 |
磐田U-18 | 8 | 2 | 6 | GK八田、MF山本康、MF上田、MF太田吉、 |
浦和ユース | 8 | 7 | 1 | FW原口、GK加藤、DF山田直、 |
静岡学園 | 7 | - | - | MF永田、DF吉田豊、MF大島、 |
鹿児島実業 | 7 | - | - | MF遠藤、FW赤嶺、DF上本、DF伊野波、 |
大分U-18 | 6 | 0 | 6 | GK西川、MF梅崎、清武兄弟、MF東、 |
藤枝東 | 6 | - | - | FW中山、DF山田暢、MF山田大、 |
桐光学園 | 5 | - | - | MF中村俊、MF藤本、MF本田拓、DF田中裕、 |
■ 出場時間のランキング 表1の数字は、2012年のJ1のリーグ戦で、1分以上出場している選手をカウントした結果ですが、人数よりも、出場時間であったり、試合数であったり、ゴール数の方が重要だと思うので、今度は、そういった数字で比較したいと思います。まず、表2は、トータルの出場時間の多いチームから順番に並べています。
当然、人数の多いチームが有利になりますが、もっとも多かったのは、横浜FMユースで24,987分でした。2位が広島ユースで24,406分、3位がG大阪ユースで22,066分となりました。20,000分以上というのは、3チームだけでした。
ここでは、8,000分以上のチームを書き出していますが、目立っているのは、鹿児島実業です。7人だけなので、人数は多くありませんが、MF遠藤(G大阪)、FW赤嶺(仙台)、DF上本(仙台)、MF松下(仙台)、DF伊野波(神戸)、DF那須(柏)、DF岩下(清水→G大阪)ということで、ほとんどの選手が主力として活躍しており、8位に食い込んでいます。
表2. 出場時間のランキング (8000分以上のチーム)
| 人数 | 試合数 | 出場時間(分) |
|
横浜FMユース | 15 | 339 | 24987 |
広島ユース | 15 | 313 | 24406 |
G大阪ユース | 20 | 324 | 22066 |
柏U-18 | 10 | 245 | 19505 |
東京Vユース | 11 | 241 | 18356 |
国見 | 12 | 246 | 17728 |
流通経済大柏 | 10 | 216 | 14922 |
鹿児島実業 | 7 | 188 | 14746 |
市立船橋 | 10 | 168 | 12682 |
前橋育英 | 9 | 179 | 12389 |
FC東京U-18 | 9 | 157 | 11149 |
C大阪U-18 | 10 | 144 | 10152 |
清水ユース | 9 | 130 | 10049 |
清水商 | 9 | 150 | 9934 |
札幌U-18 | 9 | 137 | 9857 |
大分U-18 | 6 | 112 | 9439 |
藤枝東 | 6 | 115 | 9315 |
磐田U-18 | 8 | 123 | 8587 |
桐光学園 | 5 | 104 | 8430 |
■ 出場試合数のランキング 表3は、出場試合数のランキングです。出場時間のランキングと比較して、大きな差はありませんが、この部門では、横浜FMユースが1位で、G大阪ユースが2位で、広島ユースが3位になっています。ここまで、人数も、出場時間も、出場試合数も、この3チームがトップ3を独占しています。
表3. 試合数のランキング (100試合以上のチーム)
| 人数 | 試合数 | 出場時間(分) |
|
横浜FMユース | 15 | 339 | 24987 |
G大阪ユース | 20 | 324 | 22066 |
広島ユース | 15 | 313 | 24406 |
国見 | 12 | 246 | 17728 |
柏U-18 | 10 | 245 | 19505 |
東京Vユース | 11 | 241 | 18356 |
流通経済大柏 | 10 | 216 | 14922 |
鹿児島実業 | 7 | 188 | 14746 |
前橋育英 | 9 | 179 | 12389 |
市立船橋 | 10 | 168 | 12682 |
FC東京U-18 | 9 | 157 | 11149 |
清水商 | 9 | 150 | 9934 |
C大阪U-18 | 10 | 144 | 10152 |
札幌U-18 | 9 | 137 | 9857 |
清水ユース | 9 | 130 | 10049 |
磐田U-18 | 8 | 123 | 8587 |
藤枝東 | 6 | 115 | 9315 |
浦和ユース | 8 | 115 | 6901 |
大分U-18 | 6 | 112 | 9439 |
静岡学園 | 7 | 108 | 7686 |
桐光学園 | 5 | 104 | 8430 |
次は、ゴール数で比較したいと思いますが、長くなってきたので、(上)は、ここで終了として、「優秀な選手を輩出しているクラブ(ユース・高校)はどこか? (下)」で、続きを書きます。(下)では、まず、ゴール数に着目しますが、おまけで、「Jユース」、「街クラブ」、「高体連」、「JFAアカデミー」、「海外のユース」の5つに分けて、総数をカウントして、表にまとめました。
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