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【G大阪×鹿島】中田浩二の5年ぶりのゴール | | |　

■　ライバル対決

浦和レッズとともにJリーグの3強を構成するガンバ大阪と鹿島アントラーズの対戦。ともにミッドウイークにACLを戦ったばかりであるが、この試合を最後にワールドカップアジア最終予選のため中断期間に入るので、最後のひと踏ん張りといきたい。

ホームのG大阪は<4-2-2-2>。GK藤ヶ谷。DF橋本、山口、中澤、下平。MF明神、遠藤、佐々木、ルーカス。FWチョ・ジェジン、宇佐美。先日のACLでプロデビューで即、ゴールを決めた高校2年生のFW宇佐美貴史がリーグ戦デビュー。怪我のため欠場となったFWレアンドロの代わりにFWチョ・ジェジンと2トップを組む。

アウェーの鹿島は現在のところ8勝1敗2分けの首位。GK曽ヶ端。DF内田、岩政、伊野波、パク・チュホ。MF青木、中田浩、野沢、本山。FW大迫、マルキーニョス。MF小笠原が出場停止のため、MF中田浩が今シーズン初スタメン。FW大迫は7試合目のスタメン。

■　中田浩二のゴール

試合は前半16分という早い時間帯に鹿島が先制。右サイドに流れたMF本山のクロスが逆サイドに流れたボールをゴール前にいいタイミングで詰めていたMF中田浩が押し込んで鹿島が先制。MF中田浩はマルセイユに移籍する前の2004年以来のリーグ戦でのゴール。

これで試合の主導権を握った鹿島は、その後もFWマルキーニョスを中心としたカウンターが威力を発揮。前半は1対0で折り返す。

後半開始からG大阪はFW宇佐美に代えてMF安田を投入。MF安田の左サイドからの仕掛けで攻撃の糸口をつかもうとするが、DF岩政を中心とする鹿島の守備陣を崩せない。結局、最後までG大阪の攻撃を封じた鹿島が1対0で勝利。ゼロックススーパーカップに続いてG大阪を完封した。

■　中田浩二の久々のゴール

力が拮抗したチーム同士の対戦となったが、鹿島の総合力が上回った。MF小笠原を出場停止で欠いたが、その代役のMF中田浩が決勝ゴール。ゴール前の得点感覚の鋭さを見せつけたMF中田浩はMF小笠原とは異なる魅力でチームに貢献した。

このMF中田浩のゴールはリーグ戦では5年ぶりのゴール。マルセイユやバーゼルで経験を積んで、昨シーズン途中に鹿島に復帰したが、ここまでは怪我もあって出場機会は少ないが、コンディションさえ整えば、今でも日本でトップクラスのオールラウンダーであるのは間違いなく、鹿島にとって、そして日本代表にとっても、大きな存在になるのは間違いないところ。

DFパク・チュホの加入もあって、DF新井場がサブに回るなどチーム内で激しいポジション争いが続いているが、この厳しさが鹿島の強さの1つの理由であるといえる。

■　センターバックコンビ

鹿島は先制した後、少しラインを下げたため、G大阪にボールを支配されたが、カウンターを中心にたびたび、チャンスを作った。後半にG大阪は、MF安田、FW播戸ら攻撃的な選手を投入し、同点に追いつくために仕掛けたが、結局、最後までビッグチャンスは作らせなかった。

特に、センターバックを組むDF伊野波とDF岩政のコンビはFWチョ・ジェジンやFWルーカスに対して厳しくチャージし、G大阪の一番の得点源となるべくFWチョ・ジェジンの高さを封じた。

現在の岡田ジャパンは、DF闘莉王とDF中澤がレギュラーポジションを確保しているが、鹿島のセンターバックコンビも充実したシーズンを過ごしており、十分にA代表に呼ばれる資格がある。

■　宇佐美のスタメン起用

G大阪はFWレアンドロの代わりにACLでゴールを決めてFW宇佐美を抜擢。若さと勢いに賭けたが、鹿島の強固なディフェンスの前にFW宇佐美はなかなかドリブルで仕掛けが出来ず、前半のみで交代となった。

現状のFW宇佐美の運動量と守備意識では中盤で起用するのはギャンブルといえるのでフォワードでの起用は間違いではないが、積極的に裏に飛び出すなど、ボールを引き出す動きが欲しかった。FW宇佐美がボールを持った時の個のプレーは十分にもトップチームでも通用するが、世界に通じる大きな存在になるにはオフ・ザ・ボールでの動きの習得が不可欠。

どれは誰のためでもなく、アグレッシブに動くことは、自分のドリブルやシュートを生かすうえでも必要なものであるといえる。

[ガンバ大阪 2008-2009]

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