■ いよいよ終盤戦J1は24節、J2は29節、J3は23節が終了した。いよいよ終盤戦に差し掛かっており、J1はACLの出場権争い、J2は昇格争い、J3は2位争いが熾烈を極める。ACLの出場権争いはG大阪やC大阪やFC東京や鹿島などが中心になっており、J2の昇格争いは福岡と徳島が抜け出しつつあるが3位の長崎や4位の北九州にもチャンスはある。J3の2位争いは長野と熊本が中心になっているがFC岐阜やSC相模原も絡んできた。
目の離せない展開になっているが今シーズンのJリーグは新型コロナの影響で新たに「第3登録期間」が設定された。「2020年10月2日(金)~10月30日(金)」と定められたので10月30日(金)が最終日だったが駆け込みの補強はなかったようだ。最終日はMF秋山裕(沼津→新潟)のレンタル終了が発表された程度である。2人の外国人選手が使えなくなった新潟はJ3の沼津で好プレーを見せていたMF秋山裕を呼び戻す形になった。
新潟はFWファビオとFWペドロ・マンジーが抜けたので「フォワードの補強があるのでは?」と思われたがボランチのMF秋山裕を回収したのみだった。36歳のFW鄭大世にフル稼働してもらわないといけないほどフォワードの層は薄いので「今後はMFロメロ・フランクやMF中島元やMF本間至などをフォワードで起用する機会が多くなる。」と思われる。残り13試合。2位の徳島と5位の新潟の勝ち点差は「11」となる。
どのクラブも10試合程度は残っているので大きな目標があるクラブは果敢な動きを見せたが今秋も話題の中心になったのは横浜FMだった。たくさんの選手を獲得してたくさんの選手を放出した。出場機会に恵まれない選手はすぐに他クラブにレンタルで貸し出すので「やり方がドライ」という声は少なくないが選手層の厚いクラブなので「出番を得るのは難しい。」と思われる選手は新しい道を選択するのがベターである。
■ 最大の驚きはFWエジガル・ジュニオ横浜FMが絡んだ今秋の移籍の中で最大の驚きはFWエジガル・ジュニオ(→長崎)の移籍だった。昨シーズンはJ1で16試合に出場して11ゴール。怪我をするまでは横浜FMの攻撃陣を引っ張った。昨シーズンのJ1の得点王のMFマルコス・ジュニオールとFW仲川が15ゴールだったことを考えると怪我をしなければFWエジガル・ジュニオが得点王だった可能性は高い。2019年の横浜FMのリーグ制覇に大貢献した。
ただ、今シーズンは出番に恵まれなかった。16試合で3ゴールのみ。642分のプレー時間しか得られていない。夏に加入したFWジュニオール・サントスが結果を残しているので多くのプレー時間を得るのは難しい状況だった。ACLのメンバーに登録されるのも難しい状況だったことを考えると「今秋の移籍はあり得る。」と考えられたが(J1の有力クラブではなくて)J2の長崎を移籍先に選択したのは驚きだった。
FWエジガル・ジュニオの推定年俸は8,500万円となる。情報が錯綜しているので「期限付き移籍なのか?完全移籍なのか?」は断定できないが長崎はJ1でも屈指の点取り屋を手に入れることが出来た。コンディションや試合勘の問題を抱えているがJ2の得点王争いを独走する京都のFWピーター・ウタカのような活躍を見せても不思議はない選手である。「J2ではチート級の選手を手に入れた。」と言っても過言ではない。
先のとおり、年俸はかなり高いが、「2か月の短期契約」であるならば長崎の金銭面での負担は小さい。単純に1/6と考えると1,417万円になる。3位の長崎は「2度目のJ1昇格」のチャンスを迎えているがこのくらいの負担でJ1昇格の確率を大きく高めることが出来るのであれば「美味しい補強」と言える。レンタルバックを除くと「第3登録期間」で30件弱の移籍が成立したが「もっともインパクトのある補強」と言える。
■ MF遠藤が加入して蘇ったジュビロ磐田話題性という意味では「元・日本代表のMF遠藤の移籍」がナンバー1と言える。10月初旬にG大阪から磐田に期限付き移籍したのですでにJ2で5試合に出場しているが絶大な存在感を発揮している。MF遠藤が加入してからの5試合は3勝2分けと負けなしとなる。8試合勝ちなしと苦しんだ磐田を蘇らせたのはさすがである。5試合で5得点/1失点なので得点はあまり取れていないが戦い方が安定するようになった。
29節の群馬戦(H)では直接FKを決めるなど「MF遠藤はまだまだ健在」というところを示している。懐疑的な見方をする人は少なくなかったが文句なしの活躍を見せている。40才になったとは思えないプレーを見せているが残念なのは福岡ならびに徳島との差がなかなか縮まらない点である。首位の福岡との差は「18」、2位の徳島との差は「15」と大きく広がっている。崖っぷちに追い込まれている状況には変わりない。
首位の福岡は「2016年以来となるJ1復帰の可能性」が高まっているがMF山岸祐(山形)を獲得した。山形で23試合で6ゴール1アシスト。攻撃の中心として活躍していた選手の引き抜きは驚きだった。福岡に移籍してからまだ大きな活躍は出来ていないがフォワードでも2列目でもボランチでもプレーできる選手なので選手層は厚くなった。29節を終えた時点で3位の長崎との差は「8」。セーフティーリードになりつつある。
MF山岸祐を売却した山形は「諦めモード」かと思われたがここに来て絶好調。7位まで順位を上げてきた。後半戦(22節以降)は8試合で6勝1敗1分けなのでようやく結果が出るようになった。MF山岸祐の穴を埋める選手としてMF前川(C大阪)とFW山内(C大阪)を獲得したがテクニックのあるMF前川は早くもチームに馴染んでいるようだ。J1昇格は難しくなっているが「来シーズンにつながりそうな戦い」が出来ている。
事前に予想された通りで「昇格を目指すJ2のクラブ」が秋の移籍市場で積極的な動きを見せたが4位の北九州はMF針谷(磐田)を獲得した。9試合勝ちなしと苦しむ北九州の起爆剤になることが期待される。上位4チームの中で、唯一、秋の移籍市場で動きがなかったのは3位の徳島になる。戦力は充実しているので「妥当な判断」だと思うがここに来て得点力が落ちている。FW垣田やFW河田などの活躍に期待がかかる。
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