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【バロンドール発言】 FW中島大嘉(国見高→コンサドーレ札幌)のコメントは120点満点だ。 | | |　

■　新卒の有望株をたくさん獲得

ペトロヴィッチ監督になって3年目の札幌は苦しいシーズンになっている。思うように勝ち点を伸ばせずにいるがJ2でも中位あたりをウロウロしていた時期と比べるとマシである。J1に再昇格して4年目になるか過去3年間は11位→4位→10位。2018年にはクラブ史上最高の4位と大躍進して2019年はルヴァン杯で準優勝。PK戦に突入して「このPKをDF石川直が決めたら札幌が初タイトル」というところまで迫った。

すっかりJ1に定着しているが「攻撃的なサッカーで結果を残してきた。」という点も高評価できる。四方田体制のときはかなり手堅いサッカーで勝ち点を積み上げたが2018年にペトロヴィッチ監督が就任すると大きく変化した。四方田監督の作ったベースはそのままに活用して攻撃的なチームに変貌させた。2019年はJ1で54得点を奪ったがこれは「横浜FMと神戸と川崎Fに次いでJ1で4位タイ」という総得点だった。

鹿島やG大阪と同じ総得点だったがJ1に定着して、かつ、魅力的なサッカーを展開しているといい選手を獲得しやすくなる。「寒くて関東や関西からは遠い北海道で活動するクラブ」という点は大きなハンディとなるがここ2・3年は有力な新人選手の獲得に成功するケースが多くなっており、2019年は青森山田高のMF檀崎を獲得。2020年はMF田中駿、MF金子拓、DF高嶺というユニバーシアード代表の3人を獲得した。

勢いは止まらず、大学4年生のGK中野(法政大)とFW小柏(明治大)の獲得にも成功した。200センチという日本サッカー史上でも屈指の長身を誇るGK中野は躍進が目覚ましい法政大の守護神である。将来を嘱望される大学屈指のキーパーである。FW小柏は大宮U-18出身。当時から大きな期待と注目を集めていた。彼も先の3人(MF田中駿、MF金子拓、DF高嶺)と同じでユニバーシアード代表で金メダルを獲得した。

■　大卒の選手中心のチーム作り

FW小柏に関しては「大学卒業後は古巣である大宮に戻るのでは？」と思われた中、札幌が争奪戦を制する形になった。もちろん、大宮のJ2生活が長くなっており、2021年に大宮がJ1で戦えるのか？否か？は不透明である。「J1の舞台でプレーしたい。」という思いもあったとは思うがユースの頃から注目と期待を集めていたFW小柏の獲得に成功しなかったことを残念に感じている大宮のサポーターは多いだろう。

目立つのは大学生を積極的に獲得している点である。しかも、MF田中駿、MF金子拓、DF高嶺、GK中野、FW小柏なので「大学サッカー界で名を馳せたスター選手の獲得に成功しまくっている。」と言えるが大学生中心の補強というのは川崎Fと同様である。「日本屈指の育成力を誇る。」と言われたユースから、即、トップチームで活躍する選手があまり出てこなくなったのは気になるが有望株をたくさん獲得している。

昨今の日本人の若手はJリーグあるいは年代別の日本代表でちょっとでも活躍すると欧州のクラブのスカウトの目に留まってあっさりと欧州に旅立ってしまうが大卒でプロ入りを果たした選手はスタート時が22才ということもあって転売をして儲けようと考える欧州のクラブのターゲットにはなりにくい。大卒で川崎Fに加入した選手は長く川崎Fで活躍する選手が多いがチームを作る上で「1つの優れた方法」になっている。

「どこまでフロントが意識をしているのか？」は分からないがMF田中駿、MF金子拓、DF高嶺、GK中野、FW小柏あたりを中心にチームを作っていくことが出来ると「黄金時代の到来も可能」に思えるが大学サッカー界のスターであるFW小柏やGK中野以上に注目を集めているのは国見高出身のFW中島大になる。札幌への入団が決まったときに「最終目標はバロンドールを獲ることです。」と発言して注目を集めた。

■　最終目標はバロンドールを獲ること

クラブの公式サイトでは「圧倒的なスピードと高さを兼ね備えたFW。前への推進力やゴール前での迫力から得点&チャンスを演出する事ができる。」と紹介されている。近年は低迷しているが名門の国見の選手である点も彼への期待感を膨らませるが「自分のスピードと高さは絶対に負けないと思っています。」、「ストロングの使い方を札幌で学び、世界を圧倒できる武器にします。」というコメントも勇ましい。

18才もしくは22才の選手がほとんどなので致し方ないとは思うが「自己アピールが苦手な選手」は多い。プロ入りが決まって公式サイトに加入内定がリリースされたときは多くのサッカーファンが注目するがその時に

「幼いころからの夢だったプロサッカー選手を○○という素晴らしいクラブで実現できたことを嬉しく思います。チームの勝利に貢献できるように全力で頑張りますので応援よろしくお願いします。」

というテンプレのようなコメントを残すのは極めて勿体ない。「得意とするポジションはどこなのか？」、「どんなプレースタイルの選手なのか？」、「自分の武器は何なのか？」、「サポーターに自分の何を見てもらいたいのか？」、「どんな選手になりたいのか？」、「どんなキャラクターなのか？」が全く伝わってこないと、よほどの注目株でない限り、誰の記憶にも残らないし、世間一般で話題になることもない。

その点でいうとFW中島大は120点満点のコメントである。結果が出るようになるまでは「バロンドールを獲ると公言した選手(笑)」、「ビッグマウス(笑)」という感じで揶揄する人は出てくると思うが優等生コメントだったならばこれほど注目されることはなかっただろう。良くも悪くも当分の間は取り上げられるだろう。また、Jリーグデビューを果たした時は多くの人が彼のプレーならびにコメントに注目するだろう。

サッカー選手に限らず、スポーツ選手は「注目してもらってなんぼ」、「目立ってなんぼ」である。話はズレるが他の選手と似たような体格の選手が普通のヘアスタイルをしているとスタンドやテレビやパソコンで試合を観ても(他の選手と同じに見えてしまって)目立たずに埋没してしまう。これもサッカー選手としては勿体ない話である。「スキンヘッドの選手」や「坊主の選手」や「金髪の選手」はピッチ上では目立つ。

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