■ 3月9日(土)にJ3は開幕2019年のJ3は3月9日(土)に開幕を迎える。J1やJ2と比べると2週間ほど開幕が遅くなるのでチーム作りもこの分だけ遅くなるがJ3のクラブも続々と新体制発表の会見を行っており、陣容が見えてきた。JFLから八戸がJ3昇格を果たしたので今シーズンは18チームよる2回戦総当たり方式になる。昨シーズンまでは奇数チーム数だったので消化試合がバラバラで分かりにくかったが偶数チーム数になったことで改善された。
昨シーズンの開幕前は「秋田がJ3の大本命」と言われていた。戦力的には頭1つ抜け出た存在だったがまさかの低迷。8位に終わった。他にも長野や富山や北九州といった前評判が高かったチームが軒並み低迷した一方で「下位候補」と言われていた鳥取やG大阪U-23やC大阪U-23などが快進撃を見せた。自動昇格を勝ち取ったのはFC琉球と鹿児島の2チームだったが「FC琉球がJ3を制覇したこと」も驚きだった。
J3も数年前までは「上位と下位の戦力差が大きいリーグ」だったので順位予想もやりやすかったがJ3の中で規模の小さいクラブである福島や盛岡や藤枝MYFCやY.S.C.C.横浜などが着実に力を付けてきた一方で長野やSC相模原などが停滞。J2からJ3に降格してきた北九州や群馬や鳥取などもJ3で苦労しているので一気に「上位と下位の戦力差が小さいリーグ」になった。予想の難しいリーグになりつつある。
■ 本命と思われているのはロアッソ熊本ある意味ではJ1やJ2以上に展開を予想しにくいリーグになっているが降格組の熊本が現時点では「J3の本命」と言える。もちろん、FW安柄俊(→水原FC)とFW皆川(→広島)とMF田中達(→G大阪)が流出した影響は大きいがFW三島康(松本山雅)やFW原一樹(讃岐)やGK山本海(横浜FC)といった計算できるベテランの獲得に成功。クラブ規模を考えても「2019年のJ3は熊本が中心で回っていくだろう。」と言える。
「1年でのJ2復帰」を目指すことになるが簡単な道のりではない。1試合平均の勝ち点は「2.00」くらいをキープしないといけないのでなかなか大変である。J2の中では熊本は明らかに「弱者」だったので挑戦者の気持ちで挑むことができたがJ3になると「強者」になる。自分たちがボールを保持して攻め込む試合が多くなると考えられる。しっかりと守られた末のドローが多くなると「2位以内」に食い込むのは難しくなる。
これまでに順位予想バトル(J3編)に寄せられた15名の順位予想をまとめると熊本の平均予想順位は2.27位。J3の18チームの中では最も優れた数字になる。続く2番手は群馬で3.47位なので結構な差はある。群馬はMF松下裕(→栃木シティ)やMF風間宏希(→FC琉球)やGK松原(→湘南)など重要な選手が何人も抜けているがフォワードの補強に成功。「個の力」を持ったストライカーをたくさん獲得することが出来た。
群馬はプラスの要素もたくさんあるがマイナスの要素も少なくない。予測が難しいチームと言えるが先の熊本も同じである。J3のクラブになると前シーズンに活躍した主力選手やベテランの域に入った選手はオフに抜ける可能性が高いので「マイナス要素もたくさんある。」という点は群馬や熊本だけに限った話ではない。プラスの要素も少なくない熊本や群馬が上位候補に挙げられるのはごく自然な話である。
■ 3番手評価を受けているのはブラウブリッツ秋田続く3番手評価を受けているのは秋田で4.73位となる。先のとおり、昨シーズンの開幕前は「大本命」と言われていたがまさかの低迷。メンバー自体はそこまで大きくは変わっていないが昨シーズンの開幕前と比べると評価は下がっている。MF小谷光(盛岡)やDF田中雄(札幌)などを獲得したがFW田中智(→富山)が抜けている。FW林容平(大分)を獲得したが補強ポイントだったフォワード陣はパワーダウンしている。
続く4番手評価を受けているのは沼津で5.47位となるが今オフも何人かの主力を引き抜かれた。10番のFW青木翔(→群馬)ならびにJ3のアシスト王のDF砂森(→鹿児島)の抜けた穴は大きいがやり繰りの上手な監督なので「何とかしてしまうのでは?」という期待感はある。補強は大学生が中心。現時点では戦力はダウンしているが2017年は3位、2018年は4位。2年連続で好成績を残しているチームを侮ることはできない。
5番手評価を受けている富山の平均予想順位は5.53位になる。今オフは積極的な動きを見せているが2017年のJ3でMVP級の活躍を見せたFW田中智(秋田)を獲得。彼が前線の核になるようだと安定するだろう。また、「J2のクラブの間で争奪戦に発展する可能性がある。」と考えられていた10番のMF新井瑞の残留も確定。昨シーズンの後半戦の戦いぶりは良かったので「2014年以来のJ2復帰」は十分にあり得る。
一方、2018年に躍進した鳥取は「15クラブの中で最も厳しいオフになっているチームの1つ」と言うことが出来る。J3で得点王に輝いたFWレオナルド(→新潟)の穴を埋めるのは不可能に近い。さらに10番のFW加藤潤(→群馬)も流出したがこちらは昇格を争うライバルクラブへの移籍となった。戦力的な部分はもちろんのこと、精神的な部分でもショックの大きい移籍になった。攻撃の中心だった選手がW流出となった。
先日、新体制発表の記者会見が行われて今シーズンの登録選手ならびに背番号が発表されたが、フォワー登録の選手はFWフェルナンジーニョとFWヴィートル・ガブリエルの2人だけ。この2人も基本的にはアタッカーの選手である。1.5列目や2列目でプレーするアタッカー系の選手なので「純粋なフォワード」や「純粋なフォワード」は1人もいない状態である。フォワードの補強に動いている最中だと考えられる。
表1. 順位予想バトル(J3編)の途中経過 (15名)
ランク | クラブ名 | 平均順位予想 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 | 16位 | 17位 | 18位 |
1 | 熊本 | 2.27 | 7 | 1 | 4 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2 | 群馬 | 3.47 | 1 | 7 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
3 | 秋田 | 4.73 | 2 | 1 | 3 | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
5 | 富山 | 5.53 | 2 | 2 | 2 | 1 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
4 | 沼津 | 5.47 | 1 | 0 | 3 | 3 | 2 | 0 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
6 | 鳥取 | 5.60 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 5 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
7 | 長野 | 6.93 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 3 | 3 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
8 | 北九州 | 8.60 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
9 | 讃岐 | 10.60 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 |
10 | C大阪 | 11.33 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 |
11 | 相模原 | 11.60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 4 | 1 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 |
12 | 藤枝 | 11.73 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 |
13 | G大阪 | 12.13 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | 0 | 1 | 2 |
14 | 福島 | 12.47 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 3 | 2 | 2 | 1 | 3 | 0 | 0 |
15 | 八戸 | 12.73 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 4 | 1 |
16 | 盛岡 | 13.20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 1 | 4 | 0 | 4 | 2 | 0 | 0 |
17 | FC東京 | 15.00 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 5 | 4 | 0 |
18 | YSCC | 17.60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 12 |
→ 2019/01/13 【J3】 全15クラブのオフの補強の充実度ランキング (08位-15位)
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