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2016年4月 8日 (金)

途方もない恐喝の可能性を生み出したバナマ文書の選択的漏洩

2016年4月4日
Moon of Alabama

パナマの法律事務所からのデータ漏洩は実に興味深い。多数の金持ち、および/または、政治家連中は、パナマのそのような企業が提供するダミー会社に金を隠している。ところが今大いに喧伝されているそのようなデータの、いくつかのNATOが支援している報道機関や、アメリカ政府が資金提供している "非政府組織" への"漏洩" は、アメリカ帝国が嫌悪している一部の人々を中傷する下手な取り組みに過ぎない。あれやこれやの要求に応じるのと引き換えに、ある種のデータ公表しないという巨大な恐喝の好機にもなる。

約16カ月前、ケン・シルバースタインが、大手の怪しいダミー会社提供業者、パナマのモサク・フォンセカについて、Viceで報じた。(シルバースタインが当時働いていた、ピエール・オミダイアのInterceptは、記事の発表を拒否した。) イヴズ・スミスが、モサク・フォンセカの資金洗浄事業に関する重要な記事を公表した。シルバースタインは、シリアのアサド大統領の裕福ないとこ、ラミ・マフルーフが、モサク・フォンセカのダミー会社に金を隠していたという良く知られている事実も繰り返した。彼はこう説明する。

仕事をするには、Drexなどのダミー会社は、場合によって弁護士の登録代理人が必要で、この代理人が、必要な設立文書を提出し、その事務所が、通常ダミーの住所になる。この過程で、特にもしダミー会社が、法律と規制の不可侵の壁で、所有者情報が保護される、秘密ヘイヴンに登録された場合、ダミーと、その所有者の間にはレイヤーが作られる。私が発見したマフルーフの場合や、様々な他の不正な実業家や国際暴力団の場合、ダミー会社を設立して、それを国際的精査から隠蔽するのを支援した組織が、モサク・フォンセカと言う名の法律事務所で、同社は、2000年7月4日から、2011年末まで、Drexの登録代理人をつとめていた。

一年前、誰かが、モサク・フォンセカからの何トンものデータを、ドイツの新聞社、南ドイツ新聞に提供した。このミュンヘン日刊紙は、政治的に中道右派で、断固NATO支持派だ。ガーディアン、BBC、ルモンド、国際調査報道ジャーナリスト連合や、全て支配体制の擁護者である他のいくつかの報道機関と協力している。

"漏洩した"データには、約214,000のダミー会社と、14,000人のモサク・フォンセカ顧客があると、南ドイツ新聞は主張する。確実に多数の不祥事がそこに隠されている。一体何人のアメリカ上院議員がそのような企業に関与しているだろう? どの欧州連合政治家が? どのような巨大ウオール街銀行やヘッジ・ファンドがパナマに隠れているのだろう? 申し訳ない。南ドイツ新聞と、パートナーはこうしたご質問にお答えできない。彼等は下記のようにデータを"分析した" 。

ジャーナリストたちは、重要な政治家、国際的犯罪人や、著名なプロ選手などのリストを作成し. デジタル処理が、漏洩データを、こうしたリスト上の名で検索することを可能にした。"党寄付スキャンダル" リストには130人の名があり、国連経済制裁リストには、600以上。わずか数分で強力な検索アルゴリズムがリストを1150万文書と比較した。

見つかったそれぞれの名前に対し、以下の質問をする、詳細な調査が開始された。この人物の企業ネットワークにおける役割は何か? 金の出所はどこか? それは一体どこに行くのか? この構造は、合法的だろうか?

本質的に、南ドイツ新聞は、既知の犯罪人や、アメリカが嫌っている人々や組織のリストを作成し、それを "漏洩した"データベースと照合した。選ばれた一致を更に評価した。結果は、モサク・フォンセカ・データ中で、触れられてもいないロシアのプーチン大統領を中傷するいつもの企み、アメリカから大いに嫌悪されているサッカー協会FIFAの様々な人々の非難、さほど重要ではない他の悪漢連中について多少言及する類だ。

アメリカ人についての話は皆無で、重要なNATO政治家についても無い。これまでのところ高位の政治家"犠牲者" は、妻とともに、ダミー会社の一つを所有していた、見当違いのアイスランド首相、シグムンドゥル・ダヴィード・グンラウグソン。この会社が持っていた金が非合法だったという証拠は無い。

すると、肝は一体どこにあるのだろう?

元イギリス大使クレイグ・マレーは書いている。肝は(もしあるとすれば)漏洩を管理している組織が隠していることにある"。

商業マスコミによる、このモサク・フォンセカ情報の選別は、欧米政府の狙いにぴったり沿ったものだ。巨大欧米企業や欧米の億万長者 - 主要顧客がモサク・フォンセカを使っていたという記述は皆無だ。しかも、ガーディアンは素早く、“漏洩した資料の大半は公にされないままだ”と請け合った。

一体何を期待されるだろう? 漏洩は、アメリカのセンター・フォー・パブリック・インテグリティが資金提供し、組織した壮大ながらも、ばかばかしい名称の“国際調査報道ジャーナリスト連合”なるものが管理している。彼らの資金提供者には下記もある。

フォード財団
カーネギー基金
ロックフェラー・ファミリー基金
W K ケロッグ財団
オープン・ソサエティー財団(ソロス)

国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ)は、USAID経由で、アメリカ政府から資金供与を受けている組織犯罪汚職摘発プロジェクト (OCCRP)の一環だ。

"漏洩"なるものは、 "欧米の" 人物や組織に関する大量の不祥事が含まれていると推定されるアメリカのシークレットサービスが入手した可能性が高いデータベースから親米組織が選んだデータだ。

"漏洩した"データから極めて厳選されたデータだけを公表するのには狙いが二つある。

    • プーチン大統領や アサドと関連しているだけで、様々な"帝国の敵"を中傷すること。
  • データベースの中では触れられているが、まだ公開されていない他の重要な人々に、アメリカあるいは、その"お仲間マスコミ"が、いつでも、連中の汚い資金洗浄を広く暴露できるのを知らしめることだ。そこで、これは完璧な恐喝の道具となる。

"パナマ文書""漏洩"画策は、アメリカが嫌悪している少数の人々や組織を有罪にすべく設計された限定された暴露だ。これは、モサク・フォンセカと仕事をしたが、まだ公表されていない人々に対する"拷問手段"であるという示威行動でもある。彼等は今や、データベースを管理している連中の手中にある。彼等は要求された通りのことをするか、さもないと ...

2016年4月4日12:25 AM投稿

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2016/04/selected-leak-of-the-panamapapers-creates-huge-blackmail-potential.html
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主役の顔ぶれ、その背景組織を見れば、話題にするにおよばないめくらまし作戦。宗主国最高幹部やら、宗主国、大企業幹部が話題になればともかく。

素人が様々なニュースを見る時の原則、二つだけ。発生源は誰か。Cui Bono 誰の利益になるのか。もう一つ。全メディアが一つのことを一斉報道する時は他に隠したいものがある。

同盟国幹部すらやりだまにあげながら、宗主国最高幹部やら、宗主国大企業幹部は話題にならない都合の良さ。余りな口利きも、宗主国の仕込みだろうと妄想する。ドイツのジャーナリストだけがアメリカ・ヨイショ記事を書くわけではないだろう。日本の著名出版社がそうであっても不思議はない。

“ドイツ政治家はアメリカ傀儡”ドイツ人ジャーナリストはアメリカ支持記事を書くよう強いられている ウド・ウルフコッテ 2014年11月7日 Oriental Review

属国の大企業がやりだまにあげられているようだ。TPP問題点の報道をしたら、暴露するぞ。という宗主国による恐喝発動ではあるまいかと妄想する。
そういうリストには永久にのれないが、TPPの標的にはなり続ける庶民としては、TPP国会しか関心を持てない。

Paul Craig Roberts氏の『ウソ発生機』2014年10月12日を再読している。論ずべきは、

途方もない国家崩壊の可能性を生み出すTPP条約の選択的議論

TPP国会、与党の毎度お馴染みでたらめヨイショ質問、デタラメ呪文回答。消音で眺めるだけ。西川委員長からして大問題。『TPPの真実』なる本を、後の祭りで、刊行して国民をあざわらう悪魔に見えてくる。

回答
8. (1) 引継書は作成されていない。
8. (2) 甘利前大臣とのやりとりについては、2月1日、石原大臣に対し甘利前大臣から、電話があり、20分程度、個々の業務内容について、また留意すべき点について話があった。

「TPPの秘密維持契約」に関する民進党玉木雄一郎質問に、木で鼻をくくった回答を繰り返す経済破壊担当者。呼吸するようにウソをつくカイライ巨魁。平然とウソをつける精神、いったいどうなっているのだろう。奇怪。

真っ黒に塗られた資料。議論しようがないだろう。属国は悲しい。大本営広報部紙媒体も電気洗脳箱も決して報じまい。この議論を報じないテレビ局があれば、テレビ局ではない。卑しい虚報洗脳業。

民進党福島伸享議員による高鳥修一内閣副大臣への鋭い追求。
アメリカから購入する米の価格を、日本は決められない。
平成の開国どころか、平成の売国。

政府側全員の木偶の坊発言を見ていると、下記インタビューを思い出す。宗主国・永続属国関係。70年かけて構築された植民地関係を解きほぐすには、70年かかる。

IWJ 2016/04/04 岩上安身による内田樹・神戸女子学院大学名誉教授インタビュー

ここは国などという代物ではない。確実に、属国、属領、植民地のいずれかだ。

原発再稼働反対で、国会に10万人を越える人があつまったのなら、国がすっかり破壊されるTPPに反対するため、100万人集まっても不思議はないと思うのだが。

自動的に生成されるリンク、かならずしも良い記事が選ばれるとは限らない。大量の翻訳記事、下記リストでお読みいただける。

TPP関連主要記事リスト

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コメント

この件に関する昨夜の大本営広報部、例によって中国や北朝鮮を槍玉に挙げてばかりでした。
セコムを立ち上げた飯田亮と戸田寿一の名前もあったらしいというのに。

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正直言って一体何の事だか「僕には」まったくわからない。 しかるに これに関して御託を並べる資格も全くない。 にもかかわらず いわゆる「ガセ」は連日山ほど入ってきて閉 ... [続きを読む]

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