“ドイツ政治家はアメリカ傀儡”ドイツ人ジャーナリストはアメリカ支持記事を書くよう強いられている
ウド・ウルフコッテ
2014年11月7日
Oriental Review
“今やアメリカは、ウクライナの原子力発電所を吹き飛ばして、犯人は分離主義者かロシア人のどちらかだと主張することまで考慮している”と、ドイツ最大の新聞の一紙、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンクの元特派員ドイツ人ジャーナリストのウド・ウルフコッテは主張している。彼はGekauft Journalisten (“買収されたジャーナリスト”)という本を出版し、その中で、アメリカとドイツの政治家達が、ドイツ・マスコミを支配し、こうしたジャーナリスト達が、世界の出来事に関し、必要な歪曲をして報道する様にさせているかを書いている。記者達は、なによりも、アメリカの立場を支持し、ロシアに反対するよう記事を歪曲するよう強要されていると、ウルフコッテは主張している。こうしたことが一体どのようして起きるのかこうした暴露が公開された後現在、彼の暮らしがどのようになりつつあるのか、ウド・ウルフコッテが語ってくれた。
Q: ウルフコッテさん、あなたは親アメリカ記事を書いて、たくさん謝礼を貰ったと書かれています。ドイツで親米派ジャーナリストであることに一体どれほど利益があるのでしょう?
ウド・ウルフコッテ: 私は謝礼は得ていません。贈り物を貰いました。金時計や、潜水用具、五つ星ホテル宿泊付きの出張。何らかの時点で、これを利用して海外に別荘を購入することができた多くのドイツ人ジャーナリストを知っています。しかし、お金や贈り物よりもずっと重要なのは、もし親米や親NATOの記事を書けば、後押しがえられるという事実です。もしそうしなければ、出世の道は閉ざされます。事務所に座って、編集者宛ての手紙を整理する仕事を与えられて終わりです。
Q: あなたがおっしゃることによれば、こっそりとアメリカへの全額無旅行に招待され、ジャーナリストは堕落しています。しかし、真面目な専門家達が、本当にそれほどわずかなもので、自分を売るでしょうか?
UU: 何度もアメリカに出張して、一切代金を支払わずに済み、アメリカ人政治家のインタビューに招かれているうちに、次第に、有力者の世界に近づいてゆくのです。このエリート・サークルの中に居続けたいと思うようになり、彼等が喜ぶ記事を書くようになるのです。誰もが著名ジャーナリストになって、有名政治家に近づきたいと願っています。しかしたった一言でもまずいことを書けば、著名ジャーナリストとしての生命は終わりです。全員それを知っています。そして全員そういう場所で生きているのです。
Q: ドイツ・ジャーナリズムに関するあなたのお考えを公表しようと、なぜ今になって決心されたのでしょう?
UU: 私は三回心臓麻痺になりましたし、面倒を見る必要がある子供はいませんし、毎日、ニュースで、アメリカについて見続けていて、またもや連中は次ぎの戦争を準備しています。今回は、ウクライナで、ロシアに対して。しかし、いつも同じ手口です。全くのまぬけですら、MH17便墜落後のアメリカによる一方的な反モスクワ・プロパガンダに気付かずにはいられません。今、アメリカは、ウクライナで、原子力発電所を吹き飛ばし、犯人は、分離主義者かロシア人のいずれかだと主張することさえ考慮しています。しょっちゅう聞かされています。恥知らずです!
Q: ドイツも“バナナ共和国”だとおっしゃっています。これは余りに厳し過ぎる評価ではありませんか? 結局、ドイツには、過激なものを含め反対運動もあり、マスコミは政府に批判的です。例えば、TV番組ディー・アンシュタルトの最近の放送が、酷く偏向したドイツ・マスコミへの辛辣な批判で、かなり物議を醸しましたね。
UU: あの番組が放送された後、ドイツ・マスコミへの、そして、何よりも、出来事に関する全くの親米報道に対する批判を表現するのに風刺を用いたジャーナリストが(!) 提訴され、裁判沙汰になっています。これはドイツがバナナ共和国だという事実の完璧な証拠です。一方的な報道を批判するのに、風刺を利用することさえできないのです。ドイツには報道の自由のふりしか存在していないのです。狂っています。
Q: ドイツ・マスコミが“ロシア・シンパ”としてひとまとめにしている政治家(シュレーダー、ギジ、ワーゲンクネヒト等)や、親ロシア派のジャーナリストを標的にしていることについてはどうお考えですか?
UU: そうした“ロシア・シンパ”は教養のある誠実な人々です。彼等と政治的に同調しているわけではありませんが、そう申しあげましょう。しかし私は彼等の品位を尊敬します。彼等が標的にされるという事実は、主流派意見からのいかなる逸脱も厳しく抑圧される、ドイツのようなバナナ共和国には、いかにもありそうなことです。
Q: ドイツは、いまだに、1988年3月、サダム・フセイン政権- 当時は欧米の同盟国 - が、イラン国境近くのクルド人都市で、ドイツで製造された化学兵器を使用して集団虐殺を行った事実を隠していると書いておられます。長年、一紙たりとも、反対派の新聞でさえ、それについて報道しなかったというのは本当でしょうか?
UU: いいえ、新聞はそれについて書きました。ただしそうするまでに一年かかりました! Iアメリカ人が見ている前で、ドイツ化学兵器によってガス攻撃されているイラン人の写真を撮りましたが、それは公開されないものと考えられていました。当時、イラク、ドイツと、アメリカは、イランに対する自分達の“最終的”勝利を慶賀していたのです。協力して、人をガス攻撃した事実を、彼等がバグダッドで慶賀しているのをおぞましいと思いました。私もガスでおおいに苦しみました - 後に、私は癌になりました。それですぐさま国際的抗議が起きることを願って、そこで起きたあらゆることを出来る限り記録しました。しかし、だれもそれを公開しなかったのです。その代わり、全員が勝利を慶賀しました。現在に至るまで、ドイツ首相がイスラエルに出張して、跪き、ユダヤ人に、ガス室で殺害したことに許しを請うことがどうして問題ではないのかと自問しています。すると、ドイツのガスで殺されたイラン人は二級市民なのでしょうか? ドイツ首相が、そのことをテヘランで謝罪したと聞いたことがあるでしょうか? ドイツ人政治家は、アメリカの傀儡以上の何物でもないことがわかっています。連中はワシントンが命じることを従順にしなければならないのです。わが国はアメリカ植民地、バナナ共和国のままであり続けており、自由な国ではありません。
Q: 諜報機関がリビアに関する情報をあなたに提供し、それをあなたはご自身の名前で発表したと言っておられます。そして、CIAと連邦情報局から、そうする様に任ぜられた通りの仕事をしたと言っておられます。しかし、もしその情報が興味深く、本当のものであれば、あなたの利益がたまたま一致したということではありませんか? 結局、あなたは記事を公表するのを拒否できたのですよね。
UU: ええ、私は“いやだ”と言えていた筈です。ADAC - 最大のドイツ自動車クラブ - のヘリコプター救援サービスで働いている従業員が連邦情報局との仕事に秘密裏に協力するのを拒否しました。彼は即座にADACを首にされ、裁判所に訴えましたが、裁判官は、連邦情報局との仕事を拒否することはできず、仕事を拒否したかどで失業しても、問題でもはないと判断しました。お分かりでしょうか? 私が言っている意味がお分かりですか? 私は失業したくはありませんでした。
Q: 諜報機関が、6回も、あなたの家を手入れする様命じたと書いておられます。しかし、もしあなたが、諜報機関から提供されたものをそのまま公開しているのであれば、一体なぜ彼等はあなたの家を捜査する必要があると思ったのでしょう? あるいは、逆に、もしあなたが、諜報機関が隠そうとしている、あなたご自身の情報を発信し続ければ、あなたは依然として、独立ジャーナリストとして活動しておられることになり、全く“非公式CIA工作員”ではないということになりませんか?
UU: あれは翻訳の間違いです - 手入れを命じたのは諜報機関ではなく、秘密警察です。ナチスがゲシュタポと呼んでいたものは、現在は連邦安全保障局と呼ばれています。私が国家機密を漏洩しているという口実でやってきて、6回家宅捜査をしました。こうした類の威嚇戦術は、バナナ共和国に典型的なものです。
Q: この本の刊行であなたに問題が起きる可能性があると言っておられます。例えば、どのようなものでしょう?
UU: フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンクは、私に対し、刑法、民法、労働法、ジャーナリズムの企業標準違反のかどで、告訴手続きをすると書面で通知してきました。それだけでも私を破滅させるのに十分です。私がまたもや“国家秘密”を暴露したので、他の多くの連中が私を監獄に入れたがっているとも聞いています。多分、エドワード・スノーデンの様にモスクワに飛んで行って、ロシア亡命を申請する価値はあるでしょう。しばらく待って、ドイツというバナナ共和国の指導部が、どのように反応するかを見たいと思います。彼等は信用できませんし、私のベストセラー本で、彼等がいかに、この国に報道の自由がある振りをデッチ上げているのか、ドイツの民主主義など単なる幻想であるのかを、誰でも読めるのですから。
もとはロシア語: VZ.RU
英文はORIENTAL REVIEWによる翻訳。
記事原文のurl:http://orientalreview.org/2014/11/07/german-politicians-are-us-puppets/
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国名を、日本に変えれば、もう、そのまま。
“日本の政治家はアメリカ傀儡”日本人ジャーナリストはアメリカ支持記事を書くよう強いられている。
政治家も、ジャーナリストも傀儡なので、宗主国がしかけている、本当に恐ろしく、重要なことには決して触れない。代わりに、街の弁護士の方が、しっかり指摘してくださっている。大本営広報部、百害あって一利なし。
中国漁船にサンゴを取られるという規模の話には神経をとがらせるのに、国民の資産を根こそぎ奪われるという深刻な問題には極めて鈍感である。
ウクライナの現状、『ウクライナ・ゲート 「ネオコン」の情報操作と野望』を読まずに語れないだろう。
二つの新聞社で記者、特派員も経験しておられる著者、アメリカ、ヨーロッパのみならず、日本のマスコミに対する舌鋒は鋭い。「専門家」なるものの発言のインチキさも指摘しておられる。
『ウクライナ・ゲート』、売れ行きが良いそうで、版元品切れ状態。
重版にするのか改訂増補版にするのか、未定と伺った。
ウクライナといえば、ガス・パイプライン。著者、下記の本も書いておられる。そういう基盤があってこそ、『ウクライナ・ゲート』が書けるのだろう。
パイプラインの政治経済学 ネットワーク型インフラとエネルギー外交
読者の狭量さが良く分かる的外れ書評が読める。
システムが変更されて以来?この方の新規書評が読めないのが残念。
毎回、けなされている本を購入して読むのが楽しみだったので。誉めている本を購入したことは一度もなかった。
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L様
留学をし、アメリカ生活が長い知人も、完全にあちらに染まってしまいました。彼は小生を友人だといい、論理的にそうでしょうが、今の彼、小生からみると話が通じない宇宙人。属国のことをぼろくそいいますが、彼からみると、宗主国ははるかにすぐれているらしいのです。どっちもどっちでしょうに。
彼がこのブログをまず見ることがないので書きましたが。(仮に読まれ、絶交といわれても、申し訳ないですが、痛痒を感じません。運命でしょう。)宇宙人との通信、余りに困難。ブログ設定に関しては、基本的なHTML以上のことはわからないので何もいじっておりませんので、対応しかねます。あしからず。なお、小生、ブラウザーは、もっぱらFireFoxを利用しております。MS製品は苦手で。業務上、我慢して、使用するアプリケーションはありますけれど。趣味は別。
投稿: メタボ・カモ | 2014年11月10日 (月) 23時28分
こんにちは。毎日、優れた論文を翻訳・紹介して下さり、ありがとうございます。日本でも、アメリカ政府によって米留せしめられた有為な人々の価値基準が上書きされてしまうということが古くから指摘されてきたように思います。つまり、米帝さまが喜ぶことが自分の喜びで(金持ちと偉い人のための)日本にとって最善であるという価値観です。自衛隊でも同じで、国士ぶる田母神も変わらず、MD導入決定のご褒美に勲章もらって千切れんばかりに尻尾をアメリカにふっています。
ところで、このブログでブラウザの検索機能を使おうとドラッグ、右クリックをしても検索やコピーのメニューが表示されません。また、コメント欄にペーストすることもできません。以前は出来たのですが、設定を変えたのでしょうか。ご事情あってのことかと存じますが、できれば、戻して頂ければ幸いです。
あすの更新を楽しみにしております。
投稿: L | 2014年11月10日 (月) 14時19分