スノーデンのドキュメンタリー映画『CitizenFour』アカデミー賞を獲得
2015年2月23日| 08:09
Russia Today
Image from kinopoisk.ru
NSA内部告発者エドワード・スノーデンに関する、ローラ・ポイトラスの映画が、アカデミー賞、ドキュメンタリー映画賞というハリウッド最高の賞を獲得。
“エドワード・スノーデンの暴露は、私たちのプライバシーに対する脅威のみならず、民主主義そのものに対する脅威を明らかにしたのです" と受賞演説でポイトラスは述べた。エドワード・スノーデン "や他の様々な内部告発者の勇気"に感謝し、"我々全員に影響する最も重要な決定が秘密裏になされていると、我々は、我々を支配している権力をチェックする能力を失ってしまいます" と彼女は指摘した。ポイトラスは、この賞は、グレン・グリーンウォルドや"真実を暴露してくれた他のジャーナリストの皆さんと分かち合います"と付け加えた。舞台には、彼女の他に、編集のマティルド・ ボヌフォワ、プロデューサーのディルク・ヴィルツキーと、スノーデンのガールフレンド、リンゼイ・ミルズも登場した。
日曜夜、監督と協力者が舞台を降りようとする中、アカデミー賞司会者ニール・パトリック・ハリスは、しゃれを言わずにはいられなかった。"'CitizenFour'の主人公エドワード・スノーデンさんは、今夜は、反逆罪のためおいでになれません。"
これに答え、連邦諜報法の下で告訴されており、現在ロシアに亡命中のスノーデンは、米国自由人権協会が公表した声明でこう書いている。
“ローラ・ポイトラスに、我々の出会いを撮影してもよいかと聞かれた際、私は全く気が進まなかった。彼女に説得されてよかったと思っている。その結果、頂いた名誉や表彰に値する勇敢な素晴らしい映画が出来上がったのだ。"
“この賞で、より多くの人が映画を見る様になり、普通の国民が協力すれば、世界を変えられるという映画のメッセージに刺激を受けることが私の願いだ”とスノーデンは述べている。
ドキュメンタリー映画は、どこかの時点で、アメリカ国土安全保障省の“監視リスト”に載ったらしい、ベルリンを本拠とし、9/11後の時代の監視に関する長編ドキュメンタリーを制作していた映画監督ローラ・ポイトラスと、ポイトラスと去年1月に連絡をとった内部告発者スノーデンとの一連の直接対話を撮影したものだ。
"国境を越えるたび、買い物をするたび、電話をするたび、それが、対象の範囲は無限ながら、保護の範囲は無限ではないシステムの手に握られてしまうのです" エドワード・スノーデンは、ドキュメンタリー映画の予告編で警告する。
2013年、数カ月間、暗号化通信をやりとりした後、ポイトラスは香港にでかけ、密告者と面会した。彼女のカメラは、"Citizenfour"、別名スノーデンを、ホテルの一室で、"世界を震撼させた8日間" 撮影し、彼の驚くべき暴露が6月に公表された。『ヴァニティー・フェア』に、スノーデンから連絡をもらう前、彼女は6年間ずっと "アメリカ国境を越える度に、止められ、拘束されていた" と語っている。彼女は最後は、ベルリンに居を移すことにした。当初スノーデンは、決して本人には会うことのできない匿名情報源のままだと思っていたので、直接会えると彼が言ったときには非常に驚いたと、ポイトラスは語っている。
"Citizenfour" は、ドキュメンタリー賞の本命だった。過去数カ月間、英国映画テレビ芸術アカデミーBaftaでのドキュメンタリー賞、権威ある全米監督協会賞(DGA)や、全米映画批評家協会賞を含む様々な憧れの賞をかき集めていた。Citizenfourは、『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』、『ラスト・デイズ・イン・ベトナム』、『The Salt of the Earth"、と 『ヴィルンガ』を破って、アカデミー賞を獲得した。昨年の授賞式では、『バックコーラスの歌姫たち』が長編ドキュメンタリー賞を獲得していた。
"Citizenfour" は、オスカーにノミネートされた、アメリカ占領下のイラクでの生活と選挙に関する "マイ・カントリー、マイ・カントリー"と、グアンタナモ湾に関する"The Oath"につらなるポイトラス三部作の三作目だ。
ポイトラスは、昨年、スノーデン文書を公開する上での彼女の役割に対してピューリッツアー賞も受賞した。彼女は、2013年、"真実を追究する上での際立った勇敢さ"に対し、IDAのCourage Under Fire賞も受賞している。
12月、エドワード・スノーデンは、"基本的な民主的過程や憲法上の権利に違反する未曾有の規模の国家監視を暴露した勇気と技術"に対して、スウェーデンのもう一つのノーベル賞と呼ばれる、ライト・ライヴリフッド賞を受賞した。
スノーデンは、もう一人のアメリカ人監督、ベテラン映画監督のオリバー・ストーンにも、彼の物語からフィクションを作る気をおこさせた。ストーンは『ガーディアン紙ジャーナリストのルーク・ハーディングによるNSA秘密漏洩に関する2014年の本スノーデン・ファイル 地球上で最も追われている男の真実』と、スノーデンの元弁護士ロシア人、アナトリー・クチェレナが書いたスノーデン物語に基づく小説“Time of the Octopus”両方の権利を購入している。撮影は、今年、ミュンヘンで行われる予定だ。
記事原文のurl:http://rt.com/news/234623-snowden-documentary-citizenfour-oscar/
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3/10 東京大空襲。東京大空襲も、原爆投下も指揮したカーチス・ルメイ、防衛庁長官小泉純也と外務大臣椎名悦三郎の推薦で、1964年12月7日、勲一等旭日大綬章を授与された。
戦争犯罪人に勲一等旭日大綬章。不思議な指導者達。とおもいながら、『日本戦後史論』を読んでいる。臥薪嘗胆・捲土重来という意思がない国について論じられている?
少年殺人や、洲本市5人殺人なら、重大ニュースとして延々報道する。
集団的自衛権や、TPPや、原発や、震災被害に乗じた惨事便乗型資本主義の正体、決して暴かない。Too big to touch. そういう話題についてまともな情報を得るには、大本営広報以外の媒体を読まなければならない。
岩波の『世界』4月号を読むと、大本営広報部が明るく描き出す話題と全く違う現実が見えてくる。
- 東日本大震災・東電福島第一原発事故──隘路に入った復興からの第三の道
山下祐介 (首都大学東京)
- 一塁ベースを踏まなかった原子力規制委員会──川内原発審査における初歩的で重大な誤り 石橋克彦 (神戸大学名誉教授)
- 最終合意間近か?ゾンビ化するTPPの脅威 首藤信彦 (元衆議院議員)
- 官邸の妄執 農協「改革」 政治と市場の暴走を阻む“協同”が解体される
田代洋一 (大妻女子大学)
ライト・ライヴリフッド賞、原発問題を指摘し続けていた高木仁三郎氏も受賞している。
是非みたい映画だが、日本では上映されるのだろうか?
ポイトラス監督、あの『選挙』『選挙2』を制作した想田和弘監督の知人だそうだ。
観察映画の周辺 Blog by Kazuhiro Soda
ローラ・ポイトラス監督の「Citizenfour」
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