■ 秋田に勝利したが解任 2017年は4勝19敗9分け。まさかの最下位と失意のシーズンになったガイナーレ鳥取だったが今シーズンは開幕ダッシュに成功した。開幕6試合は4勝2分けと快進撃を見せて首位に立った。オフにベテランのMFフェルナンジーニョが1年ぶりに復帰してきたがさらにブラジル人の若手のFWレオナルドとMFヴィートル・ガブリエルが加入。3人のブラジル人と10番のFW加藤潤の頑張りもあってチームが生まれ変わった。
→ 2018/03/23 【FC琉球×ガイナーレ鳥取】 J3では 最高クラスのアタッカーと言えるFW加藤潤也 → 2018/04/02 【J3】 ガイナーレ鳥取に何が起こっているのか? J3の最下位のチームである。「これ以上、落ちるところはない。」というところまでチームは落ちてしまったがポジティブに考えると「ここからは上がっていくだけ。」である。大方の予想を裏切って続投が決まった森岡監督にとっては指導者人生をかけた大事な1年だったがロケットスタートに成功。順調すぎるほど順調な滑り出しになったが7節から5試合勝ちなし。5試合で0勝4敗1分けと急ブレーキがかかった。
11節を終えた時点では4勝4敗3分けで勝ち点「15」の10位。貯金もなくなって12節の秋田戦(H)は踏ん張りどころの試合だったがFWレオナルドとMF小林智がゴールを決めて2対0で勝利。「調子が上がっていない。」とは言ってもJ3王者の秋田を下して6試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。一息つくことが出来たが6月4日(月)に森岡監督の解任ならびに須藤大輔氏の監督就任が発表された。これは大きな驚きだった。
■ 塚野代表のコメントは・・・。 解任の理由としては「順調に勝ち点を積み重ねた序盤でございましたが、その後の試合結果から、現状のままでは掲げた目標である勝ち点50・得点50・失点30を達成することが困難であると判断し交代を決断致しました。」と塚野代表取締役社長はコメントしているが、このままのペースで行くと仮定すると勝ち点は「48」。得点と失点はともに「45.3」。確かに目標値には届かないが勝ち点と得点はわずかな差である。
したがって「目標を達成することは困難である。」という表現は全く適切ではないように思う。7節から5試合勝ちなしと苦しんだが秋田を下して7位まで浮上してきた。前年は17位だったチームが7位まで順位を上げていることを考えるとやや不可解な監督交代と言わざる得ない。12節の秋田戦(H)がラストゲームになったがこの試合に関係なく「森岡監督の解任は既定路線だったのではないか?」と推測できる。
表面上は「成績不振」が解任の理由に挙げられているが昨シーズンはわずか4勝だったチームが12試合を戦った時点で前年を上回る5勝を挙げていることを考えると鵜呑みにはできない。1つ前の11節の富山戦(H)の試合終了後のサポーターとのイザコザが解任の引き金になったのではないか?という意見もある。この試合は2対3で敗れているが(当時は)最下位だった富山に敗れたことで5試合勝ちなしとなった。
■ 11節のカターレ戦の後の出来事 先制ゴールを許した後にMF可児のゴールで同点に追いついたが後半27分と後半40分に失点。終了間際にMFフェルナンジーニョが決めて1点差に迫ったが時すでに遅し。監督交代を実施したばかりでリーグ戦は初采配となった富山の安達監督に勝ち点「3」をプレゼントする形になったが「ホーム戦で、かつ、最下位の富山相手の敗戦」なので監督も選手もサポーターもフラストレーションが溜まる結果になった。
DAZNの中継では試合後にゴール裏にあいさつに行った森岡監督がサポーターに対して激怒している姿が確認できる。クラブスタッフの制止を振り切ってサポーターのところに詰め寄ろうとしているので普通ではないことは明らかである。負けゲームの試合後で双方がピリピリしているのは間違いないので「ちょっとしたこと」で揉め事が起きてしまうが「いい大人がこれだけ激高するのは珍しい。」と言える。
映像を見ると大半の鳥取のサポーターは「何が起こったのか?」とポカーンとしているが40才くらいの髭面のサポーターが揉め事の中心のように思える。選手もしくはスタッフに対して指をさして強い口調で何かを言っている姿が確認できる。その後、森岡監督がエキサイトして詰め寄ろうとしている。髭面のサポーターが選手 or スタッフ or 森岡監督に対して余計なことを言ったことがそもそもの理由と推測できる。
■ 信じられないような罵声を浴びせる人はいる。 「髭面のサポーターが何を言ったのか?」は分からないが5試合勝ちなしと結果が出ていない時期の話である。「早く辞めろ。」、「責任を取れ。」といった種類の罵声が浴びせられた可能性は高い。鳥取に限らず、結果が出ていないチームが試合に敗れた時の試合後の挨拶の時に選手・監督・スタッフとサポーターが口論になることはJリーグでも稀に起こるが、当然のことながら、気持ちのいい話ではない。
実際にそういう現場にいると選手・監督・スタッフに対して信じられないような口汚い罵声を浴びる人はいる。「なぜ、公の場で大声でそんなことを言えるのか?」と不思議に思うケースは多々あるが選手・監督・スタッフというのは(基本的には)言い返すことが出来ない立場である。個人的には反論できない立場の人・反論することが許されない立場の人に対して罵声を浴びせるのは人として最低の行為だと思う。
「富山戦(H)の試合後のサポーターとの揉め事が解任のきっかけだったのか?否か?」についてもはっきりしないが「目標を達成することは困難である。」という現状の立ち位置を考えると適切ではない解任理由を塚野代表が挙げていることを考えると「成績不振ではなくてそちらの方が解任の理由だったのでは?」と邪推してしまう。過去を振り返ってみても鳥取というチームは不可解なことが多いチームである。
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