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【移籍市場】 2020年-2021年オフの補強ポイントについて考える。 (ガイナーレ鳥取編) | | |　

ガイナーレ鳥取

2013年以来のJ2復帰を目指す鳥取は3節から4連勝を達成するなど開幕から10試合を終えた時点で7勝2敗1分け。好スタートを切った。秋田や熊本とともに昇格争いの中心になったが16節以降は1勝5敗1分けと低迷している。16節から3連敗を喫するなど上位から脱落しつつある。16節の秋田戦(A)は「1位と3位の直接対決」ということで注目を集めた。3位の鳥取が勝利したら「3差」になったが0対4の完敗だった。

直接対決で大敗したショックは小さくなかったようで、その後、調子を崩した。22節を終えた時点で10勝8敗4分けで勝ち点「34」。2位の長野ならびに3位の熊本との差は「8」なので「まだ射程圏内」と言えるがここ最近の鳥取の状態などを考えると「かなり厳しくなってきた。」と言える。長野と熊本だけでなくSC相模原や鹿児島やFC岐阜も上回らないといけないので「2位を確保する。」というのは大変なことである。

「久々となるJ2復帰に向けて黄色信号が灯りつつある。」と言えるが能力の高い選手はたくさんいるので「今シーズンもJ2昇格を逃すようだと難しいオフになる可能性大」である。就任2年目の高木理己監督は2019年が7位、今シーズンもここまで7位。まずまずの成績を残していることを考えると「続投濃厚」と言えるが「若手から中堅世代の選手の多くがJ2のクラブなどのターゲットになる可能性は高い。」と言える。

一方、先日、39歳のMFフェルナンジーニョの今シーズン限りでの現役引退が発表された。J3に降格してから鳥取を引っ張って来た選手なので惜しまれつつの現役引退になる。今シーズンは12試合で2ゴール2アシスト。スタメンは5回のみだったので、31試合で9ゴール11アシストを記録した2018年、25試合で7ゴール5アシストを記録した2019年と比べると出番は減っていたが「チームの顔だった選手」の引退になる。

「1つの時代が終了した。」と言えるが今オフの移籍市場で他クラブのターゲットになりそうな選手を具体的に挙げてみるとCBのDF井上黎、左WBのMF魚里、2列目とボランチの両方でプレーできるMF三沢の3人の名前を挙げることが出来る。東京世代のDF井上黎は鳥取一筋でプロ6年目。鹿児島実業高から高卒で加入してずっと鳥取でプレーしてきたが身体的な能力が高い。「J3を代表するCBの1人」に成長した。

2018年の夏にC大阪から加入したMF魚里も「J3を代表する左WB」である。スピードがあって運動量が豊富で1対1の守備も粘り強い。サイドハーフやサイドバックでもプレー可能で左サイドだけでなく右サイドでもプレー可能。ユーティリティー性も高い。突破力のあるサイドアタッカーと対峙してもほぼ負けない走力を持っているのは大きな強みである。180センチのMF三沢はスケールの大きなアタッカーである。

他にも高卒1年目ながら21試合で6ゴールを挙げているチーム内得点王のFW田口裕、右WBで起用されている大卒1年目のレフティのMF安藤一、右WBと右ストッパーの両方で起用されているDF小牧、フィード力の高い正キーパーのGK田尻あたりも他クラブから好条件のオファーが届く可能性がある。高木理己監督は積極的に若手を起用するタイプの指導者なので今の鳥取には「将来が楽しみな若手」がたくさんいる。

このままJ2昇格を逃した場合は「流出の恐怖におびえるオフになる可能性が高い。」と言える。シャドーの位置で起用されてチーム最多タイの6ゴールを挙げているMF坂井大は大分からの期限付き移籍になるが評価が高まっているので「引き止めるのは難しいだろう。」と考えられる。今シーズンはそこまで存在感を発揮できていないMF可児もJ3を代表するボランチなので「引き抜きにあう可能性はある。」と言える。

鳥取のような地方のクラブがここまで能力の高い選手を揃えようとしてもいくつかの幸運といくつかの偶然が必要である。開幕ダッシュに成功した今シーズンはJ2復帰の大きなチャンスだったので9月以降の失速は残念に感じるが、つい先日、ストライカーのFW谷尾(八戸)を獲得するなどフロントはまだまだ昇格を諦めていない。監督や選手やサポーターも同じだと思うので、もう一度、チャンスが来るのを待ちたい。

2連勝くらいできると一気に上位との差は縮まる。「まだまだチャンスはある。」と言えるが平行して来シーズンの補強を進めないといけない時期に入って来た。「他クラブに狙われそうな選手」がたくさんいるので「流出を最小限にとどめること」で精いっぱいになる可能性は高いが効果的な補強を行いたい。新加入のFW谷尾が期待通りに働けなかった場合は、やはり、「ストライカー」が最優先の補強ポイントになる。

各種のスタッツを見ると「ドリブル数」がJ3で2位となる。右WBのMF安藤一の仕掛けは大きな武器になっている。「クロス数」はJ2で6位。左WBのMF魚里のクロスも大きな武器になっている。「MF安藤一やMF魚里が残留するのか？移籍をするのか？」は現時点では何とも言えないが22試合で29得点というのはチャンスの数の割には少ない数字である。当然のことながら、「ゴール前で仕事のできる選手」は欲しい。

期待をしたいのは外国人補強である。FWレオナルド(浦和)は特殊すぎるので「FWレオナルドのような選手の発掘」を期待しすぎるのは酷だと思うが2019年のFWユリ、2020年のFWジョアンデルソンは期待を大きく裏切った。J1のクラブのように「ダメだったら次の選手を、即、シーズン途中でも連れてくる。」ということは難しいクラブなのでしっかりと見極めた上で「アタリのブラジル人」を獲得したいところである。

最後に「今オフに鳥取が獲得できたら面白いと思う選手」を具体的に何人か挙げてみるとDF池田樹(愛媛FC)、DF河野貴(北九州)、DF鹿山(長崎)、DF三國ケネディエブス(福岡)、DF岡本將(鹿児島)など。サイズのあるCBがいるとJ3の中では絶対的な武器になるので是が非でもサイズのあるCBを獲得したい。MFフェルナンジーニョが引退をすることを考えると「チームのまとめ役になれる経験豊富な選手」も必要である。

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