■ アウェーの香港戦日本は、<3-5-2>。
前半7分、右サイドを駆け上がったDF細貝からのクロスをファーサイドの梶山が折り返して、中央フリーのFW李が左足のボレーで叩き込んで先制する。
その後は、ややパフォーマンスが停滞したが、前半45分に、コーナーキックの崩れから、左サイドの本田のクロスを、中央の平山がヘディングで決めて、2点目。
後半7分、本田の信じられないような軌道を描く、鮮やかなFKで3点目。さらに後半15分にも、平山→家長のコンビで左サイドを完全に崩して、最後は、フリーの水野が決めて4点目。
■ 本田圭祐のマジカルな左足この試合の最大の見所は、本田のFKからのゴール。得意のブレ球でのキックは、GKから見て、左に曲がるかのような軌道を描いて、反対側に曲がってネットに突き刺さったスーパーゴールだった。このゴールは、日本サッカーという枠を超えて、世界レベルの視点からみても、ファインゴールだった。
97年のプレワールドカップで、ブラジル代表のロベルト・カルロスが見せた、伝説的なFKクラスの衝撃度だったといっても、過言ではない。
■ アピールした細貝試合内容は、香港のDFがそれほどよくなかったということもあって、難なくボール回しが出来たこともあって、たくさんのチャンスを作ったが、なかでも、水本の怪我でチャンスが回ってきた、浦和のDF細貝のプレーがよかった。
香港の前線の枚数が少なかったこともあって、3バックを組んだ、伊野波や青山と比べて、高いポジショニングをとったこともあって、右サイドを駆け上がってのクロスが効果的で、その精度も高かった。
今年に入って、伊野波・青山・水本で固定された感のある3バックだが、細貝が4人目のCBとして、大きくアピールすることに成功した。
ストッパー青山や水本と比較すると、純粋なDF能力では劣るが、本来はボランチの選手であることもあって、ボール扱いに優れている。青山や水本の壁は高いが、細貝のストッパーも新しいオプションになりそうだ。
■ メンバー固定の成果予選の初めは苦労したが、ホームでのシリア戦以降、試合内容は良くなってきている。
以前は、サイドアタッカーの家長や水野の個人技に頼ったサッカーになりがちで、単純な攻撃が多かったが、次第に、フレキシブルな攻撃ができるようになってきている。この試合でも、後半開始から、長い時間、水野を左ウイングバックに移動させて、本田や家長との連携で、左サイドから、崩しにかかった。
今年になってメンバーを固定してきた成果が、徐々にあらわれ始めている。
■ 次のステップへ二次予選は、残り、1試合。8月からは、最終予選が始まる。実力どおりのものが出せれば、何ら問題はないと思われるが、やはり油断は禁物である。
とはいっても、最終目標は、アジア予選の突破ではない。とりあえず、ずっと固定してきたメンバーだが、更なる進化を求めて、また、一度、一新して、チームを作る直すことになるだろう。
例えば、清水のMF枝村、川崎のMF谷口、鹿島のDF内田、広島のMF柏木、甲府のDF増嶋ら、代表には呼ばれていないものの、現時点で、十分にレギュラーを勝ち取るだけのポテンシャルを秘めた選手も、たくさんいるし、また、、川崎のMF西山や、横浜FMのMF乾や、山形のFW豊田ら可能性を感じる選手もまだまだ、存在する。
メンバーを固定して、グループを作って熟成させることも大事だが、常に、新しい選手を受け入れる門は開けたままにしておいてほしい。固定しすぎるのも問題だし、テストばかり続けるもの問題である。反町監督には、確かなバランス感覚が求められる。
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>>> ひまじんさん
どうも、こんにちは。
試合後のコメントを見る限り、たしかに、3バックではなくて、左肩上がりの4バックだったようですね。
最近のサッカーは、3バックだとか、4バックだとかには、大きなこだわりがないようで、相手のFWの枚数によって、変化するようで、面白い傾向だと思います。数年前にあった、「3バック or 4バック 」の議論は、何だったのかという気もしますが・・・。
本田のFKは素晴らしかったですね。
2点目のアシストも個人的には予期しないタイミングで上がったので意表を突かれました。
この試合の日本のシステムは4-4-2だったと思います。
たぶん相手の1トップに合わせた修正でしょうけど。
本田が最終ラインのカバーに入ることが多かったり、細貝があれだけ積極的にオーバーラップを仕掛けたのはSBっていう見方がしっくりきますね。
同じメンバーで3-5-2から4-4-2に変更できるのはフル代表と同じく強みになりますね。
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