■ ホームタウン佐賀県の鳥栖市。人口は約7万人なので、それほど大きな街とは言えないが、J1のサガン鳥栖のホームタウンである。九州の交通の要衝としても知られており、博多駅までは快速電車で約33分。長崎本線は鳥栖駅で鹿児島本線から分岐していて、九州新幹線ができて新鳥栖駅も誕生した。また、薬の街としても知られており、久光製薬は鳥栖市に本社があるという。
鳥栖市を訪問するのは、2007年の7月と2008年の5月に続いて3度目となる。当時はJ2に所属していて、J1昇格を目指している最中だったが、あれから約5年が経過し、2011年にJ2で2位になって初のJ1昇格を果たすと、J1初年度の2012年は5位と大躍進した。J1で2年目のシーズンとなる2013年は「J1定着」が目標となるが、今年も1勝3分けとまずまずのスタートを切った。
J1の第5節で鳥栖と対戦するのは清水エスパルスである。こちらは0勝2敗2分けと苦しいスタートを切っている。2節はホームで横浜Fマリノスに0対5で敗れて、4節もホームでサンフレッチェ広島に0対4で敗れた。3月23日に行われたナビスコカップのジュビロ磐田戦も1対5で大敗を喫しており、就任3年目を迎えるゴトビ監督の首が危うくなっている。
#1 JR鳥栖駅
■ レトロの街今回も「青春18きっぷ」を起用するが、かつてないほどの長旅となる。最寄駅から鳥栖駅までは約800キロで、始発電車に乗ったとしても、目的地の鳥栖駅に到着するのは20:14となる。ただ、通常の片道の運賃は10,680円で、博多まで東海道新幹線を利用する場合は16,220円となるが、青春18きっぷを使うと2,300円なので、相当にお得である。
ギリギリ1日で鳥栖までたどり着くこともできるが、13時間も電車に乗っている必要があるので、さすがに大変である。よって、途中の門司港駅の周辺で一休みをする。北九州市にある門司港は九州の最北端にあって、山口県の下関市とは関門海峡を挟んで、隣接する。関門とは、馬関(=下関の古称)の「関=カン」と、門司の「門=もん」を取ったものだという。
#2 JR門司港駅
#3 JR門司港駅
■ 観光スポット門司港駅の周辺というのは、大正レトロ調に整備された観光スポットとしても有名で、年間に200万人の観光が訪れるという。開港したのは明治時代だったが、中国大陸が近いこともあって、日清戦争や日露戦争が勃発すると軍需品や兵士たちを送り出す重要な港となって、この頃は「日本三大港(神戸港・横浜港・門司港)」に数えられるほど、港は栄えたという。
戦後は港としては衰退したが、栄えていた頃(明治から大正)に作られた建物が今でもたくさん残っていて、大正ロマンただよう建物たちがエキゾチックな雰囲気を醸し出している。門司港駅に着いたのは18:04だったが、一番、いい時間帯で、ライトアップされた街の様子は鮮やかだった。
#4 駅の周辺(1)
#5 駅の周辺(2)
門司港で有名なのは「焼きカレー」である。米の上にカレーソースやチーズなどをのせて、オーブンで焼いているが、焼きカレーの店がたくさんある。下関にちなんでフグをのせた焼きカレーもあるというが、たくさんある焼きカレーの専門店の中でも、「BEAR FRUITS」という店のものは、上戸彩さんがテレビ番組で「人生最後の日に食べたいもの」として選んだことで知られている。
#6 焼きカレーの店
#7 レトロの街
■ 鳥栖名物のかしわうどん門司港駅の周辺で一泊して、翌朝、鳥栖に向かって出発する。あいにくの雨模様で、風も強かったので、大変な天候となったが、門司港駅から鳥栖駅までは乗り換えは必要ない。鹿児島本線は門司港駅が起点になっているが、小倉駅や博多駅を通って鳥栖駅までは快速電車で約2時間である。その途中にはスペースワールド駅もあった。
10:20頃に鳥栖駅に到着したが、まずやるべきことは、6番ホームのかしわうどんを食することである。ちょうど、6番ホームに電車が到着したので、ホームを移動する必要はなかったので、さっそく、320円のかしわうどんを注文した。親子丼に入っているような丸型の「かしわ」を想像していたが、シーチキンのような感じになっていて、予想とは違っていた。
他のホームでも「かしわうどん」を食べることができるが、「6番ホームのかしわうどんがおいしい。」と言われている。鳥栖駅は6番線までしかないので、一番、端っこにあるが、寒い時期に吹きっさらしのホームで長崎方面に帰る人が長崎本線の列車を待っていると、身体も心も冷え切ってしまうため、6番ホームで食べるかしわうどんがおいしく感じられるのではないか?というもっともらしい説もある。
#8 かしわうどん(6番線)
6番ホームからスタジアム方向を見ると、すぐそこにベストアメニティスタジアムがある。交通の要所である鳥栖駅からこれだけ近いとなると、アクセスに関しては、「日本のスタジアムの中で一番」といっても過言ではないだろう。誰かがホームランをかっ飛ばしたら、電車に当たってしまうのではないかと思うほど、駅とスタジアムの距離は近い。
#9 ホームから見たベアスタ
(下)に続く。
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