■ 国内組と海外組ジーコジャパンでは、「国内組」と「海外組」という2つのカテゴリーに分けて語られることが多く、不毛な議論も多くなされたが、国内組であろうと海外組であろうと、代表の試合で活躍できれば別に問題ない。(海外のチームでレギュラーポジションが獲得できていないからといって、イコールその選手が代表に選考されるべきではない、というわけではない。)
それでは、ジーコジャパンの中心だった海外リーグ所属の選手達が、オシムジャパンに必要であるかどうかを考える。
■中村俊輔■ ・・・ オシムジャパンでも中心。
小野伸二が代表から外れて、中村俊輔も代表落ちするかもしれないという話が出ているが、それはありえないと思う。左足のキックの精度の高さと、意外性溢れるプレーは、セルティックでも輝いている。
今の日本人選手のなかでは最も相手ディフェンダーに恐怖を与えられる存在であり、オシム監督も中村のことを高く評価している。(一般的には、運動量が少ない選手と思われがちだが、彼の運動量の多さは特出すべきものがある。逆に、動きすぎてチームに悪影響を与えることもしばしばあるが・・・。)攻撃のタクトを握るのは、中村俊輔で間違いないと思う。
■松井大輔■ ・・・ オシムジャパンでは主力。
中村と松井が競演することが、オシムジャパンの目玉のひとつになることだろう。トリッキーなプレーは、まさにオシム監督が最も期待するプレーであり、松井のキープ力は、後ろの選手が積極的にオーバーラップをして攻撃に参加していくオシムスタイルには、必要不可欠。松井に決定力のアップが求められる。
■高原直泰■ ・・・ 現時点では必要ない。結果を残してから。
総合力で見ると高原が日本人で№1のストライカーであることは確かだが、世界の舞台でゴールを生み出すには何か特出した武器が必要となる。Jリーグで得点王を獲得したころの高原には、がむしゃらさとゴール前での落ち着きという二つの背反した武器があり、それは世界レベルのものであるかのように思えた。しかしながら、大きな期待を背にドイツに渡った高原は、その二つの武器をどこかに置き忘れてしまった。
フランクフルトは、ハンブルグと違ってそれほど大きなプレッシャーもなく、比較的自由にプレーできるだろう。フランクフルトでゴールを量産したときはじめて、高原の代表復帰が見えてくる。それまでは・・・。
■中田浩二■ ・・・ 微妙な存在。
2大会連続でワールドカップを経験し、今シーズンは、所属するバーゼルでもレギュラー(センターバックという噂)としてプレーする中田浩二。ボクは、ずっと前から、「中田浩二はワールドクラスの左サイドバックになれる。」と賞賛してきたが、現実には、このポジションで使われることは少ない。
フィードの正確さ、サイドバックとしては規格外の高さ、読みのよさと、優秀なサイドバックになれる要素を十二分に備えていると思う。ただ、そうはいっても、オシム監督が中田浩二を起用するかどうかは不明。
■稲本潤一■ ・・・ 召集の可能性は低い。
2002年のワールドカップのヒーローは、失意の4年間を送った。ベストフォームの稲本であれば、オシム監督の求めるプレーが披露できるだろうが、今の稲本が代表に呼ばれる可能性は、ほとんどないだろう。
- 関連記事
-