■ MIP(Most Improved Player Award)MIP(Most Improved Player Award)は、北米プロバスケットボールリーグ(NBA)において、前年度の成績と今年度の成績を比較して最も成長した選手に贈られる個人賞のことである。2009年-2010年シーズンは、ヒューストン・ロケッツのポイントガードのアーロン・ブルックス選手が選ばれている。
アーロン・ブルックスは3年目となった2009年-2010年シーズンに先発に定着し、平均19.6得点/5.3アシスト/2.6リバウンドを記録。平均11.2得点/3.0アシスト/2.0リバウンドという前年の成績から大幅にアップさせたことが評価された。
当サイトでは、これに習って、今シーズンのMIP(Most Improved Player)を考える。今回は、J2編。独断と偏見で選んだ候補選手は以下の8名である。
※ 資格候補者はプロで2年目以上の選手に限定。(新人の選手は対象外)
※ 昨シーズンと比べて成長(飛躍)が著しいと思う選手が候補。
※ 昨シーズン以前にすでに実績(フル代表経験、チームの軸として活躍など)があった選手は基本的には対象外。
① 中町公祐 (アビスパ福岡)
→ 中盤の底でプレーしながら35試合で10ゴールをマークし、2006年以来のJ1昇格に大きく貢献した得点力のあるボランチ。異色の経歴の持ち主で、2004年に湘南に入団し、4シーズンプレーするが66試合に出場して2ゴール。2007年オフに戦力外となり、一度はプロの世界をあきらめて大学のサッカー部に加入し、2010年から再び、プロの道に進んで、福岡に入団した。
② 永里源気 (アビスパ福岡)
→ MF中町とは湘南時代の同期で2004年から2008年までは湘南でプレーし、2009年は東京Vでプレー。過去の6シーズンは138試合で11ゴール。何でもこなせる便利屋タイプという評価が一般的であったが、今シーズン、福岡に入団して大ブレーク。35試合で15ゴールを挙げてチームのJ1昇格の立役者となった。左サイドから果敢に仕掛けてゴールを狙う。
③ 押谷祐樹 (FC岐阜)
→ 2008年に磐田ユースからジュビロ磐田に入団するも出番はなく、2009年途中にFC岐阜にレンタル移籍。2009年は15試合で1ゴールのみであったが。2010年シーズンは29試合9ゴール。得点ランキングでも14位に入った。小柄ながらアグレッシブなプレーで攻撃をリードし、チーム内得点王となった。1989年生まれのロンドン世代。
④ 工藤壮人 (柏レイソル)
→ 2009年にユースから昇格した2年目のフォワード。2009年は3試合でノーゴールだったが、2010年シーズンは27試合で10ゴールをマークし、チームのJ1昇格に貢献した。11月に行われたアジア大会では日本代表にも選ばれたが、ポジションは確保できず。柏でも終盤戦は出場機会が減少してしまった。
⑤ 高木 俊幸 (東京ヴェルディ)
→ 元プロ野球選手の高木豊氏の長男。高校3年生だった2009年は5試合でノーゴールだったが、2010年は25試合で6ゴールをマーク。抜群の身体能力を生かしたスピードのあるドリブルと正確なシュートでチーム浮上の立役者となった。必殺のブレ球フリーキックは右足のキッカーとしては日本人ではトップクラスである。チームは最後までJ1昇格の可能性を残していたが、大一番の千葉戦、福岡をともに怪我で出場できなかったことが悔やまれる。2011年からは清水エスパルスでプレーする。
⑥ 苔口卓也 (カターレ富山)
→ 快速が武器のアタッカー。2004年にC大阪に加入し、ユース代表や五輪代表にも選ばれていたが、なかなか殻を破れずに6シーズンで4ゴールのみと期待外れに終わっていたが、今シーズン、カターレ富山に完全移籍し、チームの主軸となった。30試合で5ゴール。快速を生かしたプレーだけでなく、ポストプレーやセットプレーのキッカーとしてもチームに貢献した。
⑦ 倉田秋 (ジェフ千葉)
→ J1のG大阪では3年間で22試合でノーゴールという成績だったが、2010年にジェフ千葉にレンタルで移籍し、29試合で8ゴールをマークした。シーズン終盤は調子を落としてスタメンを外れることが多くかったが、前半戦はチームのMVP級の活躍。ボランチが本職であるが、千葉では攻撃的MFでプレーし、新境地を開拓した。
⑧ 津田知宏 (徳島ヴォルティス)
→ 31試合で16ゴールを挙げて得点ランキング2位と大ブレークを果たした。名古屋時代は途中出場がほとんどで5年間で46試合で6ゴールだったが、徳島ではフォワードのポジションを確保し、絶対的な存在となった。思い切りのいいプレーが持ち味で、試合に出続けてゴールを奪うことで、自信を深めていった。
⑨ 古田寛幸 (コンサドーレ札幌)
→ 高校3年生だった2009年にデビュー。1年目は19試合でノーゴールに終わったが、2年目の今シーズンは23試合で5ゴール。U-20代表としてアジアユースのメンバーにも選ばれた。左利きで右サイドにポジションを取って中に切れ込んでシュートを放つプレーを得意とする。若手の伸び悩みが顕著な札幌の中で、チームに刺激を与えることが期待される。
ということで、9名を候補に挙げてみたが、この中から一人選ぶとしたら、徳島ヴォルティスのFW津田を挙げたい。名古屋での実績はほとんどなくて、シーズン前の評価は高くなかったが、前評判を覆す大活躍を見せた。
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