■ Jリーグがいよいよ開幕 2024年のJリーグがいよいよ開幕した。オープニングゲームはサンフレッチェ広島 vs 浦和レッズ。先日、こけら落としが行われたエディオンピースウイング広島が会場となった。どちらも「優勝候補の一角」に挙げられているのでいきなりの大一番になる。2月10日(土)に行われたエディオンピースウイング広島のこけら落としは2対1でG大阪が勝利している。広島は新スタジアムでの初勝利を目指す試合になる。
ホームの広島は「3-4-2-1」。GK大迫。DF塩谷、荒木、佐々木翔。MF満田、川村、中野就、東俊希。FW大橋祐、ピエロス・ソティリウ、加藤陸。オフの選手の入れ替えは少なかったが「補強の目玉」であるFW大橋祐がスタメン出場。2シャドーの一角で起用された。CFはFWピエロス・ソティリウ。2023年は19試合で4ゴールを挙げている。怪我のためアジア杯に参加できなかったGK大迫は開幕に間に合った。
アウェイの浦和は「4-1-2-3」。GK西川。DF酒井宏、ショルツ、ホイブラーテン、渡辺凌。MFグスタフソン、伊藤敦、小泉佳。FW松尾、チアゴ・サンタナ、関根貴。注目の新戦力のFWオラ・ソルバッケンはベンチ外。Jリーグデビューはお預けとなった。DF明本とDF荻原がともに海外のクラブに移籍して手薄になった左SBは2列目が本職となるDF渡辺凌が先発出場。DF大畑歩はベンチスタートになった。
■ 広島が2対0で勝利して好スタート! 試合の序盤はやや浦和が優勢だった。前半6分にはMF小泉佳にチャンスシーンが訪れた。立ち上がりは硬さが見られた広島だったが持ち味である前からのプレスで流れを呼び込んだ。ヘグモ監督が就任して1年目となる浦和は上手くボールを運べなくなった。すると前半45分にボランチのMF川村が得意の左足で鋭いミドルシュートを放つとこぼれ球をFW大橋祐が押し込んでホームの広島が先制に成功する。
エディオンピースウイング広島での公式戦の初ゴールはFW大橋祐となった。前半は1対0で折り返した。迎えた後半は完全な広島ペースになった。後半8分に高い位置からプレスをかけてMF小泉佳からボールを奪うとエリア内でFW大橋祐が倒されてPKを獲得。FWピエロス・ソティリウがキッカーを任されたがまさかの枠外。追加点のチャンスを逃した。最後まで動かなかったGK西川の対応は非常に良かった。
ただ、直後の後半10分に左サイドに流れたFW加藤陸のクロスからFW大橋祐が頭で合わせて大きな追加点を奪った。FW大橋祐はいきなり2ゴールの大活躍だった。後半の半ば以降はFW前田直、FW興梠、DF大畑歩などを投入した浦和がチャンスを作ったが決定力を欠いた。2対0で勝利した広島は最高のスタートを切った。FWオラ・ソルバッケンを欠いた浦和は14本のシュートを放ったがゴールは奪えなかった。
■ ヒーローは何と言っても2ゴールのFW大橋祐紀 2015年以来のJ1制覇を目指す広島にとってはこれ以上ないほどの最高の試合になった。広島が放ったシュートは何と24本。序盤から積極的にミドルシュートを狙ったが前半45分の先制ゴールはMF川村のミドルシュートがきっかけになった。「GK西川であればもう少しいい処理が出来たのでは?」とも感じたがMF川村のミドルシュートは今年も大きな武器になる。広島はミドルシュートを持っている選手が多い。
開幕戦のヒーローは何と言っても2ゴールのFW大橋祐になる。2023年は湘南で23試合で13ゴールと大ブレイク。大争奪戦の末に広島に完全移籍したがレギュラーポジションは約束されていない。FWピエロス・ソティリウ、FW加藤陸、MFエゼキエウ、FWドウグラス・ヴィエイラ、MF小原、MF満田、MFマルコス・ジュニオールはもちろん、ボランチのMF川村、MF野津田、MF松本泰なども競争相手になるが主役になった。
2023年の広島はたくさんのチャンスを作ったが決定力に課題を抱えていた。試合を優勢に進めながら決定力を欠いて勝ち点を取りこぼす試合は少なくなかった。「セットプレーでの得点の少なさ」と「決定力不足」がスキッべ体制の広島の弱点になっているが開幕戦から高い決定力を発揮した。2点目をアシストしたFW加藤陸は中央大の1年後輩に当たるがストライカーを前に3人並べる形になっている。
守備陣はFWチアゴ・サンタナをほぼ完封したCBのDF荒木のプレーが光った。「表のMVP」は2ゴールのFW大橋祐になるが「陰のMVP」はDF荒木ということが出来る。広島は攻撃陣だけでなく守備陣もJ1トップクラスなので攻守のバランスは非常に良い。4節がアウェイの神戸戦になるが「王者の神戸と優勝候補の広島の試合は要注目」と言える。神戸でも止められないようだと広島が突っ走る可能性は高まる。
■ 新ストライカーのFWチアゴ・サンタナは不発 敗れた浦和は2006年以来のJ1制覇を目指しているがいきなり躓いた。今オフは大型補強を敢行。「J1の大本命」に挙げる人も少なくないが開幕戦は完敗だった。「補強の目玉」と言えるFWオラ・ソルバッケンは欠場。彼を欠いた影響は小さくなかった。右ウイングにFW松尾、左ウイングにFW関根貴を起用したが、FW関根貴のところからチャンスを作る場面は非常に少なかった。物足りないパフォーマンスだった。
ヘグモ監督が就任して新しいサッカーに取り組んでいるが「オーソドックスなサッカー」と言える。「難しいプレーはせずに個の力を最大限に引き出そうとするサッカー」と言える。試合の中で次々に訪れるマッチアップする相手との1対1の勝負に勝ち続けることで試合を優位に進めようとするサッカーになるが完成度の高い広島が相手ということもあって厳しい試合になった。「個の力」を持った選手は沢山いるが・・・。
「両ウイングの打開力」という点が肝となるがウイングの選手が封じられるとチャンスを作るのは難しくなる。ポジティブに考えられるのは名古屋から獲得したFW前田直の出来が非常に良かった点。後半22分にFW関根貴に代わって途中出場したがキレキレの状態だった。後半の半ば以降は彼のところからチャンスを作った。同じ左利きのFWオラ・ソルバッケンがいるので競争は激しいが結果を残して生き残りたい。
残念だったのはFWチアゴ・サンタナが全く持ち味を出せなかった点。先のとおり、DF荒木との勝負は完敗だった。広島のCFのFWピエロス・ソティリウはPKを外したが前線で起点になるシーンはたくさんあった。前線で起点が作れないと厳しい試合になる。気になるのはDF明本とDF荻原がW流出した左SB。DF渡辺凌をコンバートして起用したが攻撃的な良さはほとんど出せず。左SBは最大の不安要素になる。
※ 投稿日:2024年1月29日(月) (総再生数:19,121回) VIDEO ※ 投稿日:2024年2月8日(木) (総再生数:8,180回) VIDEO ※ 投稿日:2024年2月11日(日) (総再生数:11,002回) VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:365名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:174名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:87名) 2024/02/09 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~1:東京V、2:FC東京、3:浦和、4:町田、5:G大阪~ 2024/02/12 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~6:磐田、7:神戸、8:京都、9:広島、10:C大阪~ 2024/02/12 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~11:新潟、12:鳥栖、13:川崎F、14:名古屋、15:福岡~ 2024/02/17 【J1編】 今オフの補強の最終評価 ~16:横浜FM、17:札幌、18:湘南、19:鹿島、20:柏~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/02/22 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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