■ J1の第7節J1の第7節。優勝候補に挙げられながら6節を終えた時点で2勝2敗2分け。やや出遅れた浦和レッズはホームの埼玉スタジアム2002でサガン鳥栖と対戦した。鳥栖は1勝4敗1分け。2節の札幌戦(H)は4対0で大勝したが3節から3連敗を喫するなど結果が出ていない。ただ、直近の6節は王者の神戸を相手にスコアレスドロー。勝ち点「1」を獲得した。鳥栖は6試合で6得点/11失点。守備陣は安定感を欠いている。
ホームの浦和は「4-1-2-3」。GK西川。DF石原広、佐藤瑶、ホイブラーテン、渡辺凌。MFグスタフソン、伊藤敦、岩尾。FW前田直、チアゴ・サンタナ、松尾佑。オフに清水から獲得したFWチアゴ・サンタナは2試合連続ゴール中。調子を上げてきた。3節の札幌戦(A)で怪我をしたDFアレクサンダー・ショルツは欠場中。4節以降はG大阪から完全移籍のDF佐藤瑶が起用されている。FW松尾佑がスタメンで起用された。
対するアウェイの鳥栖は「4-2-3-1」。GK朴一圭。DF原田亘、山崎浩、木村誠、キム・テヒョン。MF福田晃、河原創、菊地泰、堀米勇、長沼。FWヴィニシウス・アラウージョ。オフにC大阪から加入したDF丸橋はベンチスタート。DFキム・テヒョンがCBから左SBに回ってU-23アジア杯のメンバーに選ばれたDF木村誠が先発で起用された。5節まで出番はなかったが6節で初出場。この日が移籍後初先発となった。
■ 3対0で大勝した浦和レッズ試合はホームの浦和が攻守に相手を圧倒する展開になった。前半5分に左CKを獲得するとMF岩尾が蹴ったボールに反応したFWチアゴ・サンタナが豪快なヘディングシュートを突き刺した。新戦力のFWチアゴ・サンタナは3戦連発となった。なかなかいい形を作れない鳥栖は前半37分にMF菊地泰のクロスからMF長沼がヘディングシュートを放ったが威力のあるシュートにはならず。GK西川が難なくキャッチした。
1対0で迎えた後半開始から鳥栖はFWヴィニシウス・アラウージョとMF福田晃を下げてFW富樫敬とMF横山歩を投入。右SHだったMF菊地泰のポジションがボランチにスライドした。ハーフタイムで2人の選手を変更した鳥栖だったが流れはあまり変わらなかった。後半8分にインターセプトしたDF佐藤瑶のロングパスから抜け出したFW松尾佑がキーパーもかわしてから無人のゴールに流し込んで浦和が追加点を奪った。
さらに後半38分には途中出場したMF中島翔の優しいパスを受けた同じく途中出場のFW大久保智明が左足で決めてダメ押しの3点目を奪った。怪我明けのFW大久保智明は今シーズン初ゴールとなった。3対0で大勝した浦和は今シーズン3勝目。0対3で大敗した鳥栖はこれで5試合勝ち無しとなった。鳥栖は8節はG大阪戦(A)、9節は鹿島戦(H)となる。7試合を終えて勝ち点「4」のみ。厳しい序盤戦になっている。
■ FWチアゴ・サンタナは3戦連発!6節を終えた時点では2勝2敗2分け。やや出遅れた浦和だったが「今シーズン最高」と言える内容で完勝した。攻守に相手を圧倒する展開になったが浦和は19本のシュートを放った。相手の鳥栖は4本だけ。GK西川の見せ場となるようなピンチはほとんどなかった。GK朴一圭が奮闘して何度も好セーブを見せたので3ゴールにとどまったが5点くらい入っていてもおかしくないほど浦和はたくさんのチャンスを作った。
開始早々の前半5分にCKから先制に成功。これで楽な展開になった。開幕当初はコンディションが悪くてチームにもフィットしていなかった新戦力のFWチアゴ・サンタナがここに来て急激に調子を上げてきた。これで3試合連続ゴール。ポストプレーでも貢献しており、手の付けられない状態になりつつある。フォワードの軸になれる選手を必要としていた浦和にとっては待望のエースストライカー誕生と言える。
ここまで活躍が目立っていた右ウイングのFW前田直、左SBのDF渡辺凌の2人はこの日はあまり目立たなかったが途中出場した選手を含めた多くの選手が自分の良さを出すことが出来た。DF酒井宏が欠場したのでようやくチャンスが回ってきた右SBのDF石原広は攻守両面で素晴らしい活躍を見せた。DF酒井宏も33歳とベテランの域に入っているのでフル稼働は難しい。DF石原広はいいアピールが出来た。
日本代表候補のMF伊藤敦はこれまでの試合はあまり良さを出せていなかったがこの日は大きな存在感を発揮。後半11分には持ち味である飛び出しから決定機に絡むなど攻守で躍動した。怪我で出遅れていたFW大久保智明も途中出場でダメ押しゴールをゲット。収穫の多い試合になった。4節の湘南戦(A)で大量4失点を喫した守備陣は危なげなくクリーンシートを達成。ようやくエンジンがかかってきた。
■ 川井監督のクビは危うい。5試合未勝利の鳥栖はほとんどいいところを出せずに終わった。左SBはDF丸橋ではなくてDFキム・テヒョンを起用。DF木村誠を初めて先発で起用するなど守備を重視したスタメンだったがいきなりCKから失点してプランは大きく崩れてしまった。184cmのFWチアゴ・サンタナをマークしていたのは178cmMF長沼だったがミスマッチだった。鳥栖は平均身長が低いチームなので至るところでミスマッチが生まれていた。
FWチアゴ・サンタナの得点シーンを見ると189cmのMFグスタフソンに対しては168cmのMF堀米勇が付いており、185cmのMF伊藤敦に対しては169cmのDF河原創、183cmのDF佐藤瑶に対しては178cmのDF原田亘が付いていた。これだけ身長差があるとキツイ。この日は178cmのDF丸橋ではなくて186cmのDF木村誠を起用したので幾分かはマシだったがそれでも不十分だった。出鼻をくじかれて劣勢の展開になった。
就任3年目の川井監督の交代(解任)を求める声は増えてきたが昨シーズンも途中からほとんど勝てていないことを考えると事態はかなり深刻と言える。川井監督は良くも悪くもぶれない指導者なのでいい時はとことこん良いが、一旦、状況が悪くなるとなかなか立て直すことが出来ないタイプの指導者である。愛媛FCの監督をしていたときも修正能力はあまり高くなかった。一度、悪い状態になると長く続く傾向にある。
結果や内容もさることながら「ユース出身の若手や新卒で鳥栖に加入した大卒出身の若手ではなくて他クラブから獲得した中堅やベテランをたくさん起用していること」に不安や不満を感じているサポーターは少なくないと思われる。鳥栖の下部組織は育成力に定評のあるがこの試合でメンバー登録された鳥栖の下部組織出身プレーヤーは対戦相手の浦和のDF大畑歩のみ。ここ1・2年は若手の突き上げも少ない。
※ 投稿日:2024年1月29日(月) (総再生数:19,121回)※ 投稿日:2024年2月8日(木) (総再生数:8,180回)※ 投稿日:2024年2月11日(日) (総再生数:11,002回)
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